最近、歯科医院以外で顎関節症の治療をする施設がありますよね。
顎が歪んでるとか言って、顎をあれこれいじるのだそうです。
プラセボ効果というのがありますから、そんな治療でも治ったと感じる人もいるのでしょう。
が、歯科医から見れば、何が歪んでいて、何の歪みを治しているのかちんぷんかんぷんな治療です、

顎関節症の診断に関してはきちんとした基準が設けられており、我々はそれに基づいて診断し治療をします。
歯科医が顎関節症の治療をするのは咬合、噛み合わせが分かっているからです。

顎関節症の発症に関していうと、噛み合わせはあまり関係ないといわれています。
歯ぎしりが重要な要素であるのですが、噛み合わせに異常があっても顎に症状が出ます。
その噛み合わせの異常に対応出来るのが唯一、歯科医なのです。

これは歯に対して直接アプローチする治療ですから、顎をあれこれ動かして歪みがどうだとかいう話ではありません。
そもそも噛み合わせに関しては、顎の筋肉が決める筋肉位と歯がもっとも多くの歯と噛み合う咬頭嵌合位が一致する事により安定します。
この辺の理解が出来ていない人間が顎の治療をするというのは非常に危険な事です。

ですから顎の不調を感じたら、真っ先に歯医者に来てほしいのです。