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[バウアーバウアー] 第4話

第3話までのあらすじ

山崎オーナーがオーナーとして最期の馬をバウアーバウアーと名付け、馬のデビューから連勝中なのである。期待のかかる状況に、オーナー達はどう頑張っていくのだろうか。皐月賞の行方は!?



実況)スタートしました!まずはスピニングボーラーが先行します、ザッツオールが二番手、三番手にハリケーングルーヴが行きます。かなり縦長になりました18頭。少し早いペースで半分を切りました、後続がじわっと上がってきたが先頭はスピニングボーラー、800の標識を通過しカーブを曲がります、外からバウアーバウアーがかがり気味に上がっていったか、さぁ直線に入ります!先頭はスピニングボーラーだが後ろからハリケーングルーヴ!シルクドリームも来た!バウアーバウアーも追走、後続はまだ来ない!!スピニングボーラーは伸びないか、先頭は代わってハリケーングルーヴだ!200を切った!バウアーバウアー後続から一頭早い飛び出しで良い位置だ!ハリケーングルーヴ先頭!懸命に伸びてきたバウアーバウアー!さぁ二頭の一気討ちだ!どっちだ!粘るハリケーングルーヴ!させるかバウアーバウアー!二頭が並んだ!ゴールイン!!一体どっちだ!わかりません!審議のランプがつきました!写真判定です。


山崎)うおぉ!!どっちだ!?

津田)・・・。


山崎)頼む・・・


審査員)審議の写真判定の結果、5枠10番のバウアーバウアーが一着です。

山崎)しゃゃゃやややああああああああああああ!!!

津田)ふぅ・・よかった。

小島)津田!

津田)ん?小島さん!

小島)ちょっといいか?

津田)え?はい。
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小島)なぜあの体調でレースに出した!?馬が死んでしまうぞ!

津田)あ・・・すみません。気付きましたか。

小島)当たり前だ!

津田)確かに今のあの馬をレースに出させるなんて調教師として失格です。けど、私はあの馬に会ってから、少し馬の気持ちを理解できるようになったんです。そして何より、バウアーバウアーは、私たちの想いを、願いを知っているみたいなんです。

小島)何をバカな事を!

津田)まぁ分かるわけないですよね。以後気をつけます。失礼します。

小島)津田!・・・ったく


こうしてバウアーバウアーは皐月賞という栄光を手に入れた。それと共に、喜ぶ山崎と津田を見て、笑みを浮かべているような表情で、馬房に帰りゆっくりと休んだ。その日の宴は朝まで続いた。


津田)うぅ飲み過ぎた。おはようバウちゃん!今日は疲れをと・・・ん!?どうした!バウ?バウ!!


つづく

[バウアーバウアー] 第3話

第3話までのあらすじ

山崎オーナーがオーナーとして最期の馬をバウアーバウアーと名付け、馬のデビューから連勝中なのである。期待のかかる状況に、オーナー達はどう頑張っていくのだろうか。


山崎)ってことは、体調が悪いということか?

津田)・・・えぇ

山崎)じゃあ皐月賞は無理か・・・

津田)どうします?私は勝負したい!

山崎)え?!でも勝てないんじゃろ

津田)実は私、バウは奇跡のサラブレッドだと思うんです!祖父が言っていました。血統、血液型、体質、性格全てを兼ね備えた馬がいる。それは突然現れて夢を与えてくれると。バウは少しばかり動きが重くても私はイケると!

山崎)奇跡・・・かぁ、俺には正直わからん。だがバウからはものすごいオーラを感じる。津田君に全て任せるよ。私に夢を与えてくれ。

津田)わかりました!
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実況)さぁやって参りました皐月賞!今年も強豪揃いの18頭が2000mの芝を駆け抜けます!デビューから2連勝のバウアーバウアーなんですが、人気薄になりましたねー。

解説)ん~馬体も満足ではなさそうですし、調整がうまくいってない感じですねぇ

実況)重賞レースなので無理使いは禁物ですが、楽しみです。今年は三歳馬リーディング1位の馬が出場していませんから、荒れる可能性が高いですね

解説)何がきてもおかしくないですからね。

実況)皐月賞、まもなくスタートです。


津田)横山くん!

横山典)はい!

津田)今の感じを見てどう騎乗しようと思う?

横山典)ん~調子悪くても後方から追い込む形でいいんじゃないですかね。

津田)そうか。なら中団から直線前でハナをきってくれ!

横山典)え!?この馬は末脚の馬じゃ。

津田)そう。けどバウは奇跡のサラブレッドだよ。横山君もこの馬に出会えた事を幸せに思うはずだ。一度この展開でレースしてみてくれ。スタミナが持たなくたってハナを切れなくても負けてもいい。信じて騎乗してくれ。

横山典)わかりました!行ってきます。
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|実況)さぁゲートイン完了!スタートしました!!

つづく

短編小説[ バウアーバウアー] 2 話

そして万全の調整を行い、バウアーバウアーは2戦目の「弥生賞」に挑んだ。

山崎)今回は断トツの1番人気だな。少しプレッシャーがかかる・・・。

津田)仕方ありませんよ、ディープ産駒ですし距離もコンディションも完璧ですから。

山崎)勝ってくれバウアーバウアー!


山崎は自分の会社の業績が悪く、このままでは経営していけない状態であった。バウアーバウアーは山崎が全財産で投資した馬。勝たなければお金が尽きてしまう状況だった。

津田)・・・。


パーンパパーン!

実況)さぁやってまいりました弥生賞。今年の皐月賞を盛り上げてくれるだろう16頭の激しいレースです。今ゲートインが完了。 スタートしました!おっと一頭出遅れた7番のバウアーバウアー!

津田)あちゃー

山崎)うわぁ!アカンがな!!4馬身くらい離されてしもうた!

実況)先頭はファンタアルーンでカーブに差し掛かります、じわっと後方から上がってきたぞバウアーバウアー!さぁ直線だ!先頭は入れ代わってハーツダンス!後方から来た!まるで伝説の父親、ディープインパクトを見るかのような追い込みだ!そして先頭ハーツダンスを飲み込んでゴールイン!!勝ったのはバウアーバウアー!つよい!!

山崎)しゃー!!

津田)バウはすげぇ。山崎さん、バウは素質があります。狙えるかもしれませんよ、三冠馬。

山崎)三冠馬・・・。

記者)オーナーと津田さん!バウアーバウアーが2連勝です!お気持ちの方は?

山崎)お気持ち?う、うれしいですけど。

津田)重賞勝つとこうなるんですよ。

山崎)そうなんか!

記者)勝因は何でしょう?

津田)やはりディープの末脚をそのまま受け継いだことでしょうね。スタートに出遅れた時点で私がまずいと思ってしまいましたから、あの馬の強さをまだ知らなかったんですね。調教師としてはダメです。

山崎)いや、津田君はすごいですよ!

記者)なるほど、では次に狙うは皐月賞だと思うのですが。

津田)一生懸命調教して成長させるのみです!

記者)ありがとうございます!


津田)これで間違いなくバウは国民の視線を浴びることとなりますよ。

山崎)だな!


こうしてバウアーバウアーは競走馬としての地位と名声を獲得した。次は三歳馬の最初の称号であるG1皐月賞へ向けてスタートしていった。


山崎)どや?バウちゃんのタイムは?

津田)ん~ちょっと足りないッスね。調子が上がらない。


第2話 おわり