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中田敦彦さんの【国債で減税していいのか?】動画の間違いを徹底的に訂正します。 

https://youtu.be/IWa00vfQ_HU

 

中学生でもわかる消費税の大ウソとは!国民は騙されてるのか?三橋貴明【赤坂ニュース315】参政党

https://youtu.be/rMR6lvb9aT8

 

 昨日の徹底訂正動画の冒頭で紹介しましたが、ジョン・ケネス・ガルブレイスは貨幣について、

「お金が創り出される過程はあまりに単純なので、逆に納得しがたい」

 という明言を残していますが、本当に単純です。

 

 誰かがカネを借りれば、貨幣は創出される。

 

 例えば、わたくしが、こゆきさんから10万円借りました。もちろん、借用証書を供出します。

 

 こゆきさんが持っている「10万円の借用証書」が、他の人への支払いに使えるならば、貨幣です。貨幣成立の条件の一つに、譲渡性があります。

 

 まあ、実際にはわたくしの借用証書は流通せんのですが、小切手の場合は話は別です。小切手は、普通に貨幣として流通します。小切手の譲渡性は、「小切手振出人の当座預金」によって担保されているのです

 

 いずれにせよ、貨幣は貸借関係の成立で創出され、貸借関係の解消で消滅します。今時「貨幣は物々交換の利便性を高めるため~」は、さすがに恥ずかしい。物々交換経済なんて、成立するはずがないのです。

 

「自分の生産物と、相手の生産物との生産時期が異なる」

「自分の生産物が、相手の需要と異なる」

「相手の需要が、部分的(牛肉は欲しいが、牛一頭はいらない)」

「たまたま、自分が生産できなかった」

 ちょっと思いついただけで、これだけ「需要を満たせない」可能性があるわけです。需要が満たせないと、人間は死にます。

(動画でも解説しましたが、異なる共同体同士の物々交換はありました)

 

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【皇統論:第七十九回】建武の新政、【歴史時事:第七十九回】スペインの奴隷、がリリースになりました。


 https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

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 ちなみに、物々交換でないならば、どのように財やサービスを流通させていたのかと言えば、互酬と分配です。互酬にせよ、分配にせよ、共同体、しかも構成員の信頼性が高い共同体なしでは成り立ちません

 

 以前、

「狩猟時代、人間は生き延びるために共同体を作る必要が(論理的に)あった」

 といった話をしましたが、

なぜ弱い人間が生き残ったのか?[三橋TV第1052回]三橋貴明・菅沢こゆき

 経済あるいは「貨幣」も共同体なしでは成立しないのです。貨幣は「貸借関係」であるため、人間が二人以上いる必要があります。

 

 動画のロビンソン・クルーソーとフライデーの例(元々はイングランド銀行の例)は、島に二人いるから成り立つ。フライデーがやってくる前のクルーソーの島では、貨幣は成立しない。

 

 つまり、貨幣とは共同体の産物なのです。「権利」が共同体の産物であるのと同じです。

 

 思えば、

「狩りが巧い人間が生き残った」

「権利は普遍的(創造主が認めたから(笑))」

「貨幣は物々交換の利便性を高めるために生まれた」

 上記三つって、共同体否定なんですよね。あるいは、「個人」依存。

 

 現実には、狩りの天才であっても、運が悪く、獲物にめぐりあえなかったら死ぬ。共同体がない場合、権利を認めてくれる存在がないため、権利は存在しない(島に一人で暮らしていたクルーソーには何の権利も無かった)。貨幣は共同体内の貸し借りという人間関係により創出される。

 

 何となく、問題の根底が見えてきませんか?

 

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