株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから
三橋貴明のツイッターはこちら
人気ブログランキングに参加しています。

チャンネルAJER更新しました。
「国債の利払いが増えて破綻する論を、財務官僚が、国会答弁で否定してしまった。(前半)」三橋貴明 AJER2024.6.25

  

令和の政策ピボット呼びかけ人に「独身研究家 荒川和久先生」が加わって頂けました。

 

ついに川田龍平議員らが「ローカルフード法」を国会へ提出〜日本の農家はこうやって守れ[三橋TV第879回]三橋貴明・saya


https://youtu.be/jn5l10v-gI0?si=SFS4uKKv1gOB5x60

 

 さて、24年3月末時点の日銀資金循環統計が公開されました。史上初めて、借方・貸方の総計が1京円を越えました。
 

 貸方における、純資産を除いた「負債総額」は、9514兆円! 日本は9000兆円を超える「借金」を抱えていることになるぜ、ヒャッハーッ!
 

 という話ではありません。当たり前ですが。
 

 そもそも、貨幣とは「貸し借り」だけで増えるのです。GDPが成長していまいが、実質賃金が下がり続けようが、貸し借りの「関係」が成立すれば、貨幣は増加していきます。

【2024年3月末時点 日本国家のバランスシート(兆円)】


http://mtdata.jp/data_91.html#BS24Q1


 財務省は、右上の一般政府の負債1443兆円のみをクローズアップさせ、
「国の借金で破綻する~っ!」
 と、煽り続けていますが、「国の借金」とやらが増えれば増えるほど、民間の資産も増えてしまいます。
 

 当たり前です。
 

 特別定額給付金を例にとれば、
1.政府が国債を12兆円発行し、日銀当座預金を借り入れる
2.政府が民間銀行に家計の銀行預金残高を、一人10万円増やすように指示
3.銀行が自らの負債である銀行預金(=家計の資産)を一人10万円増やす
4.政府が借りた資産(日銀当座預金)が銀行に移り、清算される
 というプロセスになります。


 その場合、
家計:バランスシートの借方が一人10万円(銀行預金)、総計12兆円増える
政府:バランスシートの貸方が12兆円(国債)増える
民間銀行:バランスシートの借方で国債が、貸方で銀行預金が12兆円増える
 ことになり、国家のバランスシートの借方、貸方はそれぞれ24兆円(※12兆円ではない)増えることになるわけですね。
 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

特別コンテンツ「三橋貴明×宇山卓栄:日本人はどこから来たのか(前編)」がリリースになりました。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

家計の金融資産最大、3月末2199兆円 株高で7.1%増
 日銀が27日発表した2024年1〜3月期の資金循環統計(速報)によると、3月末時点の家計の金融資産は前年同期比で7.1%増え、2199兆円となった。21年3月末(8.2%増)以来の高い伸び率となり、金融資産残高は5四半期連続で過去最高を更新した。株高で株式や投資信託の含み益が膨らみ、金融資産残高を押し上げた。(後略)』

 家計の金融資産を見ると、対前年比で投資信託が31.5兆円、株式等が33.7兆円増えています。実は、一年前まで、投資信託・株式は対前年比で減り続けていたのですが、23年4-6月期以降はプラスに転じました。


 逆に言えば、今後、株価が下がった場合、家計の金融資産がマイナスに転じる可能性はあります。実際、22年10-12月期は株価下落等により全体の金融資産が対前年比でマイナスになりました。


 それはともかく、かつて財務省は、
「今はまだ家計の金融資産が十分にあるため、国債を発行できるが、そのうち政府の借金が家計の金融資産を越えて破綻する」
 という、荒唐無稽というか、頭おかしいというレベルにすら達していない、幼稚な理論を振りかざしていました。今は知りませんが、当時は伊藤元重や竹中平蔵(※三橋が突っ込んだシーンの映像記録残っています)らがこの説を堂々と披露し、石破茂などがモロに騙されていました


 アホか! 政府が国債を発行し、支出すると、国民の銀行預金(金融資産)が増えちゃうだろ! 抜くとか、ありえないから!


 何というか、バカバカしいというか、哀しいほどにレベルが低い。


 さすがに、↑この手の説を言い出す人はいなくなったと思いますが、国民が貨幣について理解を深めない限り、すぐに別の荒唐無稽レトリックを叫ぶ破綻論者が出現するでしょう。


 ゴジラは再び現れないし、そもそも現れないでしょうが、財政破綻論者は必ず姿を変え、再び現れるのですよ。
 

「財政破綻論者を駆逐せよ!」にご賛同下さる方は↓このリンクをクリックを!

本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。

◆関連ブログ
日本経済復活の会のホームページはこちらです。

㈱日本富民安全研究所のブログ絶望の先にはこちらです。
◆三橋貴明関連情報
新世紀のビッグブラザーへ ホームページはこちらです。
メルマガ「週刊三橋貴明~新世紀のビッグブラザーへ~」はこちらです。