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「国債の利払いが増えて破綻する論を、財務官僚が、国会答弁で否定してしまった。(前半)」三橋貴明 AJER2024.6.25

  

令和の政策ピボット呼びかけ人に「独身研究家 荒川和久先生」が加わって頂けました。

 

財務省の「日本は国債の利払いがやばい」という主張はウソだった?!〜財務官僚が自ら暴露してしまいました…… [三橋TV第878回]三橋貴明・saya


https://youtu.be/tBWVBc9y3h8

 昨日、政治家の仕事は「財政を決めること(予算、税制)」と「規制を決めること」であると解説致しましたが、税制とはまさに「財政の規制」です。
 

 政府は税金を徴収して、支出しているのではない(いわゆるスペンディングファースト)。国債を発行し、支出している。「財源」とは、国債のことである。


 「税は財源ではない」がなかなか理解されないのは、我々にとっては「収入が財源」だからです。稼いで、支出する。


 政府は、そんなことをする必要はない。国債という貨幣を発行することで、国民の銀行預金を増やせる。というか、そうしている。国債発行の制限は、「需要と供給能力のバランス」のみです。


 インフレ率が適正な範囲で推移する限り、政府は国債発行で支出をすればいい。国債は借り換えされ続けるため、「国の借金という負担」は存在しない。あるいは、政府の子会社である日本銀行が国債を買い取れば、金利負担すら無くなる。


「ならば、政府は税金を徴収する必要がなくなるじゃないか!」
 と、無知なおバカさんは叫ぶのですが、そんなわけがないでしょ。
 

 確かに、政府は徴税なしで支出ができる。だからと言って、税金を取らないと、とりあえず格差がとんでもないペースで拡大していくことになります。


 次の震災の際に、膨大な貧困層が極少数の富裕層を襲撃し、略奪、虐殺の限りを尽くす国家に「したい」ならば別ですが、格差抑制という「ミッション」を実現するための税制は正しい。


 さらには、景気変動を抑制するビルトインスタビライザー(埋め込まれた安定化装置)。好景気のときは、税金を多く取る。不景気ならば、税金を取らない。


 そして、日本国内における日本円の流通強制。我々は「税金を日本円で支払わなければならない」と「規制」されています。何しろ、これに逆らうと、逮捕されてしまいますので、日本国内で日本円以外が流通することはありません。

 

「自由だ~! 俺はドルで(ビットコインで、人民元で)税金を支払う!」

 は、通用しないのですよ。ついでに、税金を支払わないという自由も「規制」されております。


 因みに、消費税は事業者間の取引に課せられる税ですが、物価引き上げ効果もあるため、
「消費に対する罰金を増やし、消費を抑制する」
 という「ミッション」を果たす税金です。加えて、ビルトインスタビライザーの機能がない。しかも、消費増税による価格引き上げ効果は、消費性向が高い低所得者層を直撃する。格差拡大という「ミッション」もあるわけですね。
 

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特別コンテンツ「三橋貴明×宇山卓栄:日本人はどこから来たのか(前編)」がリリースになりました。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

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23年度税収、70兆円超へ 企業好業績で2年連続大台突破
 2023年度の国の一般会計税収は、70兆円を超える見込みであることが24日、分かった。過去最高だった22年度の71兆1373億円に続き、2年連続で70兆円の大台を突破する見通し。企業の好業績を背景に、所得税や法人税の税収が好調に推移している。22年度を超えて、過去最高を更新するかどうかが焦点になる。
 毎年度の税収は、4月から翌年5月分までが対象となる。3月期決算企業が納める法人税などを反映するためだ。財務省が現在精査中で、23年度分を7月上旬に発表する。
 政府は23年度補正予算段階で、税収は69兆6110億円を想定。今年の4月末までを見ると所得税収が順調に推移している。法人税収は、円安進行で海外事業の収益が拡大した企業業績に支えられ、政府が予想する14兆6620億円と同程度になるもよう。
 消費税収は歴史的な物価高などを背景に22年度に過去最高を更新した。(後略)』

 22年度以降、実質賃金が対前年比マイナスを続ける状況で、税収が増えている。


 円安で法人税収が増えるのは分かりますが、
「実質賃金下落と所得税収・消費税収の増加」
 の組み合わせは、なかなかにエグイ。


 国民が貧困化(実質賃金下落)する中、所得税を容赦なく徴収し、事業者間の取引に増税することで、物価引き上げを誘引した。


 つまりは、現在の日本政府の税制のミッションは、実質賃金と可処分所得を引き下げる、
「国民貧困化」
 という話になります。


 見事にミッションを果たしている、という話なのですよ。
 

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