株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから
三橋貴明のツイッターはこちら
人気ブログランキングに参加しています。

チャンネルAJER更新しました。

「食料安全保障強化の為には政府がお金を使うしかない(前半)」三橋貴明 AJER2024.5.7

  

令和の政策ピボット呼びかけ人に「独身研究家 荒川和久先生」が加わって頂けました。

 

大企業内部留保が過去最高の550兆円突破〜労働者からピンハネし続けた日本の末路 [三橋TV第865回] 三橋貴明・saya


https://youtu.be/Y4bJpNDhzVI

 

 

 上記動画が非常に興味深いのは、鈴木財務大臣が、
「国債は借り換えで処理されている」
 という事実を繰り返し、認めている点です。まあ、本当にそうなのだから仕方がないのですが。


 現実に借り換えしているに過ぎないにも関わらず、「将来は分からない」というレトリックで、財務官僚や財務大臣は「税金で返済しなければならなくなるかも知れない」と、緊縮財政を推進しようとしているわけです。


「月が落ちてきたら、日本列島は破滅する!」
 というわけですな。


 財務省の超絶的な出鱈目レトリックにより、日本は需要が抑制され、デフレが続き、供給能力の毀損が止まらない状況になっています。


 実は、国家が需要を創るのは簡単です。


 政府が国会で予算を通すだけ。衆参両院で予算が可決されれば、需要は産まれます。


 需要とは、
「生産者が財やサービスを生産し、支出されれば、所得が産まれる」
 という所得創出のプロセスにおける「支出」の合計です。より具体的には消費と投資です。


 政府が公共事業費の予算を10兆円通せば、10兆円の需要(要するにGDP)が産まれます。これはもう、統計がそうなっているよ、としか言いようがない事実です。


 需要創出が短期で済むのに対し、供給能力の方はそうはいかない。供給能力は、長年の資本蓄積(要するに投資)の結果として創出される。


 貴方が、
「明日から農業に従事し、コメを1万トン生産しろ」
 と、言われ、できますか?

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

皇統論第六十四回「最後の勝者」、歴史時事第六十四回「英雄の物語」が配信になりました。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

食料供給困難事態対策法、衆院で可決 「罰金は厳しい」立憲など反対
 凶作や有事で食料危機に陥ったとき、農家などに増産を指示する食料供給困難事態対策法案が23日、衆院本会議で自民、公明、日本維新の会の賛成で可決した。法案の審議では農家などに科す罰金刑が「厳しすぎる」などとして、立憲民主党や共産党などが反対した。
 同法案では、コメや小麦などが大幅に不足する場合、政府は農家や販売者らに対し、生産計画の作成や提出を指示でき、従わない場合は罰金を科すとした。食料危機がさらに深刻化した際には、政府は農家などに増産するよう生産計画の変更を指示でき、従わなければ氏名を公表する。
 衆院の農林水産委員会では、共産が「統制的な手法で、農家に犠牲と混乱を押しつける」と反対。立憲民主は、罰金ではなく行政罰である過料にするといった修正案を出したが否決された。(後略)』

 コメや小麦が大幅に不足し、政府が生産計画の作成や提出を指示し、従わない場合罰金を科すという法律を作る。


 政府が農家に増産の生産計画の変更を指示し、従わなければ氏名を公表する。


 それで?


 それで、日本の農業の生産能力がいきなりボンッ!と高まるとでも。


 食料供給困難事態に対処したいならば、食料の供給能力を高めればいい。


 そのためには、農業を「儲かる仕事」にして投資を増やすしかない。


 財政支出を絞り、農業を儲からない仕事にして、農家の廃業を促進し、食料安全保障が危機に陥ったら、
「農家は増産しろ。従わない場合は罰金」
 という法律一本通し、日本国民を守れると思っているのだろうか。

 

 まあ、カネを使う気がないため、やったフリをするしかないのだろうけど。


 いずれにせよ、想像を絶するほど「頭がおかしいんじゃないの?」でございます。


 需要は「判断」で、供給能力は「蓄積」である。この事実、どこから誰が見ても「真実」となる事実を日本の政治家が理解しない限り、日本国民は食料はもちろん、全ての安全を保障されない状況で生きることを強いられるのです。
 

「いい加減、やったフリはやめろよ!」に、ご賛同下さる方は、

↓このリンクをクリックを!
本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。
◆関連ブログ
日本経済復活の会のホームページはこちらです。
㈱日本富民安全研究所のブログ絶望の先にはこちらです。
◆三橋貴明関連情報
新世紀のビッグブラザーへ ホームページはこちらです。
メルマガ「週刊三橋貴明~新世紀のビッグブラザーへ~」はこちらです。