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「食料安全保障強化の為には政府がお金を使うしかない(前半)」三橋貴明 AJER2024.5.7

  

令和の政策ピボット呼びかけ人に「独身研究家 荒川和久先生」が加わって頂けました。

 

「【警告】2035年に石炭火力発電が0に…?」日本政府のエネルギー政策の行方[三橋TV第862回]三橋貴明・saya


https://youtu.be/4xrhRlaZFJQ
 

 いよいよ、財務省は、骨太の方針2024において、緊縮目標をPBからより厳しい財政収支に切り替えるべく、なりふり構わず本格的に動き出しました。


 日銀のマイナス金利政策解除を活用し(というか、そもそも財政収支に目標を切り替えるために、日銀のマイナス金利政策解除があったと確信しています)、「金利ある世界」を強調し、
「今後は国債の利払いが膨らんでいく」
 というフィクションに基づき目標をPBから財政収支に切り替えようとしているのです。

利払い費増に警鐘、金利上昇にらみ 財制審が骨太へ建議
 2025年度予算編成の前哨戦が始まった。財務相の諮問機関である財政制度等審議会が21日まとめた意見書(建議)は、基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の25年度黒字目標を「一里塚」と強調した。利払い費増加への備えも求めた。
 今回の建議は日銀のマイナス金利解除を受け、国債の利払い費上昇への備えに紙幅を割いた。24年度予算の一般会計歳出は利払い費に9.6兆円を計上し、23年度当初予算の8.4兆円から1兆円以上増えた。
 金利ある世界は「既に現実」であるとし「利払い費の増加に伴い国債の増発を余儀なくされ、それが更なる金利の上昇を招くようなこととなれば、実体経済に著しい悪影響を及ぼす」と警鐘を鳴らした。(後略)』

 財務省の飼い犬である財政制度等審議会が、「金利ある世界」における国債利払費について「危機だ!危機だ!」と煽ることで、PBよりもさらに厳しい財政収支に財政目標を変更しようとしています


 その際に、財務省は二つ、詐欺レトリックを使っていますので、積極財政派の皆様、突っ込んで下さいませ。
 

1.想定金利をやたら高く見積もる(想定する)


 財務省は予算策定時に、国債金利を極端に高く想定する傾向にあります。例えば、2023年度の彼らの想定金利は1.1%でした。それに対し、現実の平均金利は0.63%。


 ほぼ半分です。


 それにも関わらず、財務省の2024度の想定金利は、何と1.9%! 一体、いかなる根拠で、1.9%などという数字をはじき出しているんだ(どうせ、鉛筆ナメナメやっているだけなのだろうけど)


「2%でよくね?」
「いや、上司。さすがに今は1%を切っているんで、2%というのはさすがに・・・・」
「じゃあ、1.9%な」
 こんな感じであると確信しています。

 

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【財務省「利払費と金利の推移 」資料】


http://mtdata.jp/data_90.html#kokusairibarai


2.日銀の国庫納付金の影響を無視している


 例えば、2022年度の利払い費は7.1兆円ですが、実は内2兆円強は日銀から国庫納付金として戻ってきています。(2023年度はまだ日銀の決算が発表されていません)


 つまりは、財務省は「想定金利を異様に高く見積もる」「日銀からの国庫納付金は無視する(触れない)」という二つの詐欺手法を用い、日本に緊縮財政を強要しようとしているのです。


 普通に国家的詐欺がまかり通る国が、繁栄するはずがないよ。


 国会議員の皆様には、与野党問わず、この種の財務省の詐欺レトリックを徹底的に潰して頂きたいと思います。レトリックに惑わされず、データを見れば、誰にでも理解できる話なのですから。

 

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