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「食料安全保障強化の為には政府がお金を使うしかない(前半)」三橋貴明 AJER2024.5.7

  

令和の政策ピボット呼びかけ人に「独身研究家 荒川和久先生」が加わって頂けました。

 

儲かる警察!儲かる自衛隊!を主張する人たちが経済を理解していない理由[三橋TV第859回]三橋貴明・saya


https://youtu.be/cySaDE2TILY

 本日のエントリーは、できれば↑三橋TVをご視聴頂いてからお読みください。


 sayaさんの冒頭の話からも分かりますが、
「自衛隊は自分たちの税金で運用されているのだから~」
 云々の「アホか」な言説をする人が、「いわゆる自称保守派」に多い。


 彼らは、二重に間違えており、
1.そもそも自衛隊が「国民を守る」安全保障サービスを提供する際に「利益」は関係ない
2.防衛予算は、国債発行により支出されており、税金が財源ではない


 1は「国家観」の間違いで、2は「貨幣観」の間違い。両方とも見事に間違えている。


 国家は、利益にならない「からこそ」提供しなければならないサービスがある。具体的には、軍隊、警察、消防、司法、医療、食料生産、教育、エネルギー、通信、交通インフラなどになります。


 軍隊や警察や消防が、
「税金を払っている貴方は守ります。払っていない貴方は守りません」
 司法が、
「税金を多く払った方に有利な判決を下します」
 医療が、
「カネをたくさん払ってくれなければ、治療しません」
 となったら、困るでしょ。


 なぜ、↑この種の発想そのものである「税金で~」が出てくるのかといえば、単に貨幣観を間違えているためです。国家は、普通に貨幣発行(国債発行と財政支出)で公共サービスを維持しているのですよ。


 それが、「どこかに財源がないと、公共サービスを提供できない」と勘違いし、そもそもユニバーサルに提供されなければならない公共サービスについて、「税金で~」とか言い出す。


 まさに「アホか!」ですね。
 

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皇統論第六十三回「日本一の大天狗」、歴史時事第六十三回「ワーテルローの戦い」が配信になりました。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

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郵政社長「統合すればアクティビストが…」民営化法見直しで思惑交錯
 日本郵政グループが民営化する道筋を定めた郵政民営化法の見直しをめぐり、全国郵便局長会や会社などの思惑が交錯している。国から財政支援を引き出す狙いは一致するが、経営体制や政策変更の優先順位で隔たりがある。自民党の議員連盟は改正案づくりを急ぐが、党内の意見もばらつき調整は難航しそうだ。
 「このままでは数年で(郵便事業を)やっていけなくなるのではないか。この改正が急がれるゆえんだ」(後略)』

 郵便サービスもまた、国家がユニバーサルに低価格で提供しなければならないサービスの一つです。


 つまりは、郵便サービスを「ユニバーサルに低価格で」提供することを不可能にする(した)郵政民営化は間違っていたのです。国家観的にも、貨幣観的にも。


 見直しが進んでいることは結構ですが、その議論には注目するべきでしょう。

◆自民党議連が検討する郵政民営化法改正の素案
1.公共サービスの提供を郵便局の本業に追加
2.国による財政支援措置
3.日本郵政と日本郵便を統合
4.金融2社(ゆうちょ銀行・かんぽ生命)株は一定割合を保有継続
5.金融2社の上乗せ規制の緩和
6.外資規制の導入

 ポイントは、5です。上乗せ規制とは、
「金融2社においては、株式保有割合が50%以下となると、郵政民営化法に基づく上乗せ規制が緩和され、より自由に新規業務を行うことが可能になる。」

 というルールです。


 いや、これはダメでしょう。


 公共サービスそのものである郵政事業について、「自由な市場競争」に委ねていいはずがない。


 しかも、上乗せ規制が緩和、解除されると、民間金融ビジネスに大参入することになるため、既存の金融会社のビジネスを阻害します。


 財政支援措置を受けつつ、上乗せ規制の緩和。これは通りませんわ。日本郵政と三子会社は、政府の「規制」の下に置かれ続けなければなりません。


 ちなみに、郵政民営化法の見直し議論における自民党議員の声の一つに、
『郵政民営化が間違いだったとはっきり言わないとおかしい』
 というものがあったようです。


 まずは、そこからではないのか? と、思ったのは、わたくしだけではないでしょう。
 

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