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「防衛費をめぐり日本の財政議論が始まった」(前半)三橋貴明 AJER2022.12.21
令和の政策ピボット呼びかけ人に「呼びかけ人」に慶應義塾大学商学部准教授 岩尾俊兵先生が加わって下さいました。
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このままでは「税は財源だ」という神話が日本人を消滅させるぞ![三橋TV第655回]三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/Lx6wrocernw
先日の藤井先生の三橋経済塾のご講演で素晴らしいと思ったのは、国民の所得が、
「国民」
「政府」
「外国」
に分配される(実際にされています)現実を踏まえ、輸入物価上昇に起因する悪性インフレ(コストプッシュ型インフレ)に対する対処は、
「外国が得をする分、政府が損をする」
ことであると解説されていた部分です。(現実、他に方法はありません)
政府が損をする。つまりは、悪性インフレに対する対策は、金融政策(利上げ)ではなく、財政政策なのです。
具体的には、国民から外国に所得が分配される分を、政府が負担すればいい。つまりは、電気代やガソリン価格上昇分を政府が負担する。
国民の負担を政府が肩代わりしたところで、新たに需要が創出されるわけではないため、悪性インフレに「良性インフレ(デマンドプル型インフレ)」が重なり、インフレ率が一気に上昇することはありません。
【日本のインフレ率(対前年比%)とコアコア乖離の推移】
http://mtdata.jp/data_82.html#Inf2212
現在のインフレ率(CPI:総合消費者物価指数の対前年比上昇率)は4%ですが、コアコアCPI(食料・エネルギーを除く消費者物価指数)では、1.6%に過ぎません。
CPIとコアコアCPIの差(コアコア乖離)は、2.4%と、史上最高水準を維持しています。(最高値は22年3月の2.8ポイント)
要するに、現在のインフレ率4%は「需要拡大」ではなく「輸入物価上昇」に起因するものであることが分かります。
しかも、コアコアCPIにしても、何だかんだ言って、食料、エネルギーを除いているはずのコアコアCPIも、間接的に食料・エネルギーの影響を受けてしまっています。
わたくしが通う美容院は、電気料金上昇を理由に美容代を値上げしました。あるいは、運送サービスもガソリン代高騰を理由に、運送費を値上げしているはずです。
現在のインフレから輸入物価の影響を完全に排除すると、CPIはマイナスに突っ込むでしょう。
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【経世史論】三橋貴明と「歴史に魅せられて my」がお送りする、経世史論。
https://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
皇統論第四十八回「前九年の役」、歴史時事第四十八回「大同盟戦争」がリリースになりました。ぜひ、ご入会下さい。
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『物価高、食品が拍車 電気やガスなど必需品6%上昇 価格転嫁、圧力なお
日本で41年ぶりの水準となった2022年12月のインフレは、必需品の値上がりが主因となった。全体で4%上がったうち、食料品と電気代、ガス代などのエネルギーで計2.9%分の上昇となり、低所得世帯を中心に負担感は強い。中国経済が回復すれば再び資源価格が上がるリスクもある。(後略)』
東京電力は1月23日、6月以降の家庭向けの規制料金について、約三割の値上げを申請しました。
さらに、4月の小麦売渡価格は二割以上の上昇が確実です。(業界の人は、四割上昇の可能性もあるとのこと)
輸入物価が上昇したところで、国民の所得は増えない。ただし、支出は増える。
全く同じ政策が、消費税増税です。消費税が増税されたところで、物価は(価格転嫁で)上がるかも知れませんが、国民の所得は増えない。
ならば、現在の日本政府がやるべき政策は何なのか。
国民ではなく政府が損をし、外国に所得を流す。すなわち、消費税減税、そして食料・エネルギー価格への補助金。外国に流れる所得を、政府が負担する。
現在の日本政府が採るべき政策は、あまりにも明らかなのですよ。
「国民ではなく政府が負担を増やせ!」に、ご賛同下さる方は、