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「防衛費をめぐり日本の財政議論が始まった」(前半)三橋貴明 AJER2022.12.21

   

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貨幣観を間違えた結果、亡びる国 日本国[三橋TV第651回]三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/6uRxroxs4Bs

 

 自民党というか岸田内閣は、今回の防衛税議論において、政務調査会はもちろん、税制調査会ですら反対が相次いだにもかかわらず、最終的には税調総会で、
「長文の税制改正大綱をひたすら読み上げる」
 ことで議論の時間を費やし、反論を受け付けないまま決定いたしました。
 

 それにも関わらず、岸田総理大臣は、
侃々諤々の議論を行った上で1つの結論をまとめていくのが、責任政党自民党の伝統。その伝統を背負った決定ができた
 と、言ってのける。


 政府の「有識者会議」の時点から結論が決まっていたわけで、日本では政党政治あるいは民主政治が成り立たなくなっている現実をまざまざと見せつけてくれました。

岸田首相「防衛増税」を23日から通常国会で野党と論戦「国民への説明を徹底していきたい」
 岸田文雄首相は14日(日本時間15日未明)、訪問先の米ワシントンで記者会見し、昨年末に閣議決定された防衛費増額に伴う「防衛増税」について「野党との活発な国会論戦を通じ、内容、予算、財源について国民への説明を徹底していきたい」と話し、1月23日から始まる通常国会の論戦を通して国民に説明すると述べた。
 「防衛増税」については、自民党内でも異論が残ったままで今後の党内対立の火だねになっているが、首相は「侃々諤々(かんかんがくがく)の議論を行った上で1つの結論をまとめていくのが、責任政党自民党の伝統。その伝統を背負った決定ができた」と、訴えた。(後略)』
 

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 心底からバカバカしいのは、防衛税の議論がどうなろうと、いずれにせよ防衛費増額は「国債発行」で賄われるという現実です。


 何しろ、令和五年度防衛予算は今年の4月から支出されるのです。防衛税の詳細は(時期を含めて)未決定です。
 

 税は財源ではない。徴収された税金は「国民のために使われる」ことはなく、単に国債と相殺され「貨幣消滅」になるだけなのです。具体的には、(主に)銀行預金として保有されている我々の純資産が奪い取られる。


 自民党の萩生田政調会長は、防衛費増額について「税以外の財源ねん出」のあり方を話し合う特命委員会を設置する意向を示していますが、テーマが「歳出改革」では意味がありません。お分かりでしょうが、歳出改革とは要するに「歳出削減」のことです。


 緊縮路線をひたすら突き進んだ我が国には、削減できる予算などほとんどないというか、ほぼ全ての予算を安定的に増額しなければならない局面です。


 防衛費の財源など、普通に国債発行で構わないというか、現実に国債発行なのです。
 

 もっとも、特命委員会で「国債60年償還ルール」が議論される可能性はあります。令和五年度一般会計歳出に計上されている、「借換債」ならぬ債務償還費は、16.8兆円。


 貨幣のプール論に毒された多くの政治家たちにとって、
債務償還費を廃止し(特別会計で借換債を計上すれば済む話)、浮いたおカネを防衛費などに回す
 という考え方は、分かりやすいわけですね。
 

 今後の議論がどうなるか分かりませんが、一朝一夕に「財源は国債」「税は財源ではない」等の「現実」を政治家や国民に理解してもらえるとは思えません。それでも、やるしかないわけですけどね。

 

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