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「防衛費をめぐり日本の財政議論が始まった」(前半)三橋貴明 AJER2022.12.21

   

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2023年1月29日(日) 三橋貴明先生の仙台勉強会
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財務省の二つの手法「反日カルト的手法」と「悪代官的手法」[三橋TV第643回]原口一博・三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/uU6hrradsjM

 

 

 貨幣について正しく認識するためには、やはり「銀行預金」に対する厳密な理解が欠かせません。我々の預金口座の「残高(銀行預金)」は、果たしてどのように生まれたのか?


「自分が働き、給与として企業から振り込んでもらった」
 と、考える人が多数派でしょうが、ならば企業は「振り込んだ銀行預金」をどのように入手したのか。


 もちろん、企業が財やサービスを生産し、販売し、買い手から代金として振り込んでもらったものになります。ならば、買い手の企業は、いかにして銀行預金を手に入れたのでしょう。


 と、突き詰めていくと、やがて、
「現金紙幣を銀行に預けると、銀行預金が生まれる。銀行預金の源は現金紙幣だ」
 と、考えがちになるわけですが、ならばその現金紙幣はどのように入手したのか? 答えは、「銀行預金を引き出した」でございます。またまた、銀行預金に戻ってしまった。


 ちなみに、現在の日本で流通している現金紙幣の総額は、125兆円。それに対し、銀行預金の総額は1600兆円を超えています。


「現金紙幣を銀行に預けると、銀行預金が生まれる」
 のみが正しいとなると、銀行預金の総額は「最大」で125兆円になってしまうわけですね。何しろ、現金紙幣を銀行に預けると、確かに銀行預金は生まれますが、逆に現金紙幣を引き出すと、銀行預金は消えてしまう。


 実際には、銀行預金は、
「誰かが銀行からおカネを借りた際に、ゼロから創出される」
 のでございます。具体的には、民間(企業や家計)が銀行融資を受ける際に、与信が通ると、銀行は借り手の通帳の「お預かり金額」の数字を「キーボード」で増やす。結果、「銀行の負債であり、借り手の資産」となる銀行預金が生まれる。


 二十世紀の経済学の巨人と言われるジョン・ケネス・ガルブレイスは、
「お金が創り出される過程はあまりに単純なので、逆に納得しがたい」
 という言葉を残していますが、貨幣の真相に「気が付いた」人は、誰でも同じ感想を抱くのではないでしょうか。


 ところで、銀行預金を創出する方法は、民間(企業及び家計)の投資目的の借り入れの他に、もう一つだけあります。すなわち、政府の国債発行です。


 政府が国債を発行し、資金を調達し、支出する。そうすることで、我々の銀行預金が増える。2020年の特別定額給付金により、全ての日本国民が経験したはずです。


 現代社会において、貨幣とは民間の借り入れ、及び政府の国債発行により創出されている。ということは、逆に民間や政府が借金を返済すると、貨幣は消滅する。政府でいえば、徴税と国債償還が貨幣を消滅させる。

 

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【経世史論】三橋貴明と「歴史に魅せられて my」がお送りする、経世史論。

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皇統論第四十七回「武士の誕生」、歴史時事第四十七回「ウィリアム三世」がリリースになりました。ぜひ、ご入会下さい。

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『23年度予算案、税収69.4兆円見込む 新規国債発行35兆円台半ば=報道

  日本経済新聞など国内メディアは20日までに、政府が2023年度予算案の一般会計総額を114兆円台前半とする方向で調整しており、税収は69兆4000億円程度と、過去最高だった22年度当初予算を上回る見通しだと報じた。
 日経や時事通信によると、新規国債発行額は税収増を踏まえて35兆円台半ばと、22年度当初予算(36兆9260億円)から減額する方向。』

 日本政府の税収が、70兆円に迫ろうとしています。
 心底から虚しいわけですが、日本政府は70兆円近い税金を徴収し、
「さあ、日本国民ために使おう」
 などとはやりません。単に、国債と相殺して貨幣を消してしまうだけなのです。


 この脱力感たるや・・・。しかも、当初予算とはいえ、国債発行額(=国民への貨幣供給額)を減額しようとしている。


 この貨幣観、財政観の狂いを修正することは、果たして可能なのでしょうか。なかなか絶望的な状況ですが、やるしかありません。


 ことは、我々の世代だけの問題ではない。貨幣観が間違っていたが故に、亡国に至った(このままだと確実にそうなる)となると、さすがに先人にも、子孫たちにも申し訳が立ちませんよ。
 

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