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「財政破綻論の断末魔」(前半)三橋貴明 AJER2020.11.9
    

 

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朗報! 自民党内の諸悪の根源「財政再建推進本部」が解体される!? [三橋TV第472回]三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/jLYvZkaf8jE

 


 何度も繰り返していますが、現代貨幣理論(MMT)は「現代の貨幣の仕組み」を説明しているに過ぎず
「MMTはできる」
「いや、MMTはできない」
 といった「言い方」は誤りです。万有引力の法則について「できる」「できない」と言っているのとお同じです。


 もっとも、MMT派の経済学者は「JGP」など「政策」も提言しています。
「インフレを抑制するために、中央銀行が金利を引き上げ、失業者に負担を強いるのは間違いだ」
 という、JGPの考え方は、もっともだとは思いますが、やはり「MMT」と「MMTポリティクス」は分けるべきだと考えています。l


 ポリティクス(政策面)については、議論や賛否両論があっても構わないのでしょうが、MMTという「現代の貨幣の仕組み」の説明部分まで否定する者は、
「わたしは、現代の貨幣について無知で~す」
 と、告白しているに等しい。


 ところで、WSJに驚くべき記事が載りました。すでに、アメリカ「では」、MMTは政府、中央銀行、ウオール街にまで浸透しているとのこと。つまり、エリート階層が「認めた」というわけです。
 

 それはまあ、「万有引力の法則によると、リンゴは下に向かって落ちる」と言っているようなものですから、MMT自体を否定することは不可能です。
 

 

【歴史に魅せられて、myが聞いてみた〜皇統論編〜(前篇)】

現在、三橋貴明とmyによる特別コンテンツ「歴史に魅せられて、myが聞いてみる 皇統論編 (前編)」がご視聴頂けます。

https://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

 

現代貨幣理論、今そこにある現実 MMTの重要な要素は金融エスタブリッシュメントに受け入れられているが、市場はまだ織り込んでいない
――筆者のジェームズ・マッキントッシュはWSJ市場担当シニアコラムニスト
***
 米国で先週成立したインフラ投資法は、2020年に支配的勢力となった進歩的経済学者の一派の敗北を意味した。これら現代貨幣理論(MMT)の支持者にとって、民主・共和両党が5500億ドルの新規支出全額についてそれに見合う歳入で相殺(「payfors」として知られる措置)すべきだと主張したことは、貨幣は政府の手段にすぎないという考え方に反する。
 これはレトリック上の一時的な敗北にすぎない。現実には、MMTの考え方はいつの間にか政府や中央銀行、さらにはウォール街にまで浸透している。いずれにせよインフラ投資法の事実上の財源は負債だということも現実である。
 MMT支持派は、貨幣に関する誤った考えだとしてpayforsを嫌う。貨幣は政府支出によってのみ存在し、MMTの下では、政府は事業に必要なだけ貨幣を発行すべきということになる。今のように需給が引き締まった経済では、MMT派は、新規支出を相殺したいと考える可能性がある。だが、他の分野の支出削減や増税はインフレを避けるためのものであり、財政を均衡させることが目的ではない。
 米政府はMMTを採用しているわけではない。だがその重要な要素は今や、経済の運営方法への重要な示唆とともに、経済・金融界のエリート層の多くに受け入れられている。
 MMTの最も重要な主張は、自国通貨で発行した債券はデフォルトする必要がないというものだ。2020年の教訓は、それが正しいというものだった。(中略)』

 アメリカにも「歳出と歳入を合わせるべきだ」という、日本のPBと似たような発想があるんですね。(payfors)。
 財政均衡には、それ自体には何の意味もありません。
 もちろん、財政均衡が「望ましい」経済環境もあります。インフレ率が適切な水準よりも高いのであれば、政府は財政均衡を目指せばいい。
 

 とはいえ、PBにもpayforsにも、それ自体に価値があるわけではない。目標とすべき「適切な時期」があるという話に過ぎません。つまりは、

不適切な時期もある。
 

 もちろん、現在の日本です。
 

 興味深いのは、WSJの記事は「米連邦債」と「十年物国債利回り」を並べ、

『(引用) JPモルガン・チェースの資産運用部門でEMEA(欧州・中東・アフリカ)担当のチーフ市場ストラテジストを務めるカレン・ウォード氏は、「政府は債務への恐怖心を失った」と話す。「政府は債券市場と投資家から罰せられるのをひどく懸念していた。昨年に政府が目にしたのは、過去最高の債務水準と過去最低の金利水準だった」と述べた。』
 と、いわゆる「クラウディングアウト論」を完全に否定しています。


 アメリカは、「現実のデータ」により「考えを改める」ことができる国なんだなあ、と、改めて羨ましく思います。


 対する我が国は、データが財政破綻論を完全否定したにも関わらず、財務事務次官が、
「日本は財政破綻する!」
 と断言する。
 

 また、アメリカが積極財政に転じたにも関わらず、日本の「ではの守」たちは、
「アメリカでは積極財政が当然の状況になっている! 日本でも~っ!」
 と言い出してくれません。仕方がありませんので、わたくしが代わりに「ではの守」になることに致します。


 皆さんも、御唱和ください。
「アメリカでは~っ!!!」

 

「アメリカに倣い積極財政に転換しよう!」に、ご賛同下さる方は、

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