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「全ての歴史がイギリスから動く(前半)」三橋貴明 AJER2020.8.10

    

令和の政策ピボット呼びかけ人に、高橋あさみ様(私立Z学園高等学校 1年4組 16歳)が加わって下さいました。
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「日本政府は資産も大きい!」式の財政破綻否定論にはご注意を [三橋TV第275回]
https://youtu.be/4H5e541AzeE


 昨日は、三橋経済塾第九期第八回講義で、ひたすら「貨幣」について話しました。
 参加された皆様はご理解されたでしょうが、ね? 語彙が不足しているでしょ?


 もっとも、一番問題だと思うのは、日本国の法律用語において、五百円玉などの硬貨を「貨幣」と呼んでいることです。
 

 いや、貨幣は、以下四つの定義を満たさなければなりません。
 

(1) 価値を換算するための単位(円、など)
(2) 債務と債権の記録であること
(3) 譲渡性
(4) 担保


 五百円玉は、(2)(4)を満たしていない。原価43円の、金属円盤が五百円玉です。


 我々が五百円玉を「500円」と認識するのは、五百円玉二枚が千円と交換されることを政府が保証しているためでございます。私が金属円盤を鋳造し、500円と刻印しても、誰も500円の価値があるとは認めません。
 

 人類、特に日本人が「貨幣観」を間違えた結果、
「減らしてはならない、政府の純負債」
 の残高を問題視し、
「減らさなければならない!」
 といった固定観念が社会に流通し、プライマリーバランス黒字化目標という狂気の目標が建てられるに至った。結果、日本国の衰退は「決定」したのです。

 

【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】

http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/

※特別コンテンツ、近現代史研究家・林千勝先生【大東亜戦争の真実~近衛文麿の野望~】が視聴可能となりました。

 

『【主張】コロナ禍と財政 現実踏まえ改革の道筋を
https://www.sankei.com/column/news/200816/clm2008160001-n1.html
 新型コロナウイルス禍の克服のため財政が果たすべき役割は大きい。政府は2度の補正予算で国債による借金を重ね、巨費を投じてきた。異例の財政出動は、先進国や新興国を問わず必要とされる政策対応でもある。
 だからといって、これをいつまでも続けていいわけはない。あくまでも一時的な危機対応である。財政悪化を許しても大胆な施策を取るのは、緊急性があり、高い効果を見込めるからにほかならない。(中略)
 内閣府が先に示した中長期試算によると、国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化が見通せる時期は、年初の試算より2年も後ずれして令和11年度となった。政府目標は7年度だ。これまでも政府目標と試算の時期が乖離(かいり)していたのに、コロナ禍でこの差がさらに拡大した。
 そもそも、試算自体が甘い想定に基づく。11年度の黒字化も、経済成長率が中長期的に実質2%程度、名目3%程度を上回るのが前提だ。最近、これほどの成長が続いたことはない。ましてやコロナ禍が経済に及ぼす悪影響は長期化するとの見方が一般的である。
 成長率が1%程度にとどまるシナリオなら11年度も10兆円以上の赤字が残る。このままでは目標達成は極めて難しい。現実的な財政健全化計画を作るべきである。
 従来の目標を堅持するなら歳出・歳入両面で抜本的な対策を講じなければならない。目標時期の変更も検討課題だろう。コロナ禍で財政需要の先行きが見通せない中でも、改革の方向性については今から明確にしておくべきだ。
 来年度の予算編成では、コロナ関連の各省庁の要求に上限を設けなかったが、これを放漫財政の免罪符にしてはならない。危機においても、不要不急の支出が許されないのは当然のことである。』

 先月末に出た内閣府の「中長期の経済財政に関する試算」を、産経が記事にしました。


 もちろん、
「プライマリーバランス黒字化目標の時期が遅れる~っ! 大変だ~っ!」
 というニュアンス
です。


 あのな、政府がプライマリーバランスを黒字化するということは、民間の収支を赤字化するということなんだよ。
 というか、産経が取り上げた中長期試算において、内閣府が明らかにしてくれている。

【日本の民間、一般政府、海外の収支の推移試算(対GDP比%)】


http://mtdata.jp/data_71.html#syuuhi

 政府収支+民間収支+海外収支=0。


 誰も抗えない法則。
 

 さすがの内閣府も、今後、海外の赤字(=日本の経常収支黒字)が拡大していく前提は採れなかったようで、
「政府の赤字縮小=民間の黒字縮小」
 のシミュレーションになっています。政府の赤字を縮小するならば、誰かの黒字を縮小するか、赤字を拡大するしかないのです。
 

 PB黒字化の時期が「遅い!」であったり、成長率の見通しが「甘い!」と主張する産経新聞は、「国民赤字化推奨新聞」というわけでございますね。
 こんな腐った新聞にカネを出すなんて、どんなマゾヒストですか。


 とういわけで、皆さん、
「国民赤字化を推奨するような腐れ新聞、誰が買うか!」
 との声を、産経新聞にぶつけて下さいませ。
 

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