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『政府、貨幣発行残高で破綻する(笑)(前半)』三橋貴明 AJER2019.8.20
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三橋TV第126回【緊縮財政という悪夢の始まり「中央省庁等改革」】
チャンネル桜「Front Japan 桜」に出演しました。
1/2【Front Japan 桜】日本国家の店じまい / インド太平洋の要は日米豪関係[桜R1/8/19]
2/2【Front Japan 桜・映画】児童養護施設の実態・当事者インタビュー~映画『ぼくのこわれないコンパス』[桜R1/8/19]
2/2【Front Japan 桜・映画】児童養護施設の実態・当事者インタビュー~映画『ぼくのこわれないコンパス』[桜R1/8/19]
10月1日に消費税が増税されますが、その後の景気失速について、財務省や安倍政権は間違いなく「外国」に責任を押し付けます。
97年の消費税増税による「消費縮小」を中心とした景気失速は、なぜか「アジア通貨危機」のせいにされました。
上記の通り、97年の消費税増税による消費縮小は97年4-6月期に始まりました。アジア通貨危機が勃発したのは97年7月ですので、日本国民は、
「7月からアジア通貨危機で世界経済が混乱するから、今のうちに消費を控えよう」
と、神をも超える洞察力を発揮し、4月時点で消費を控え始めたことになりますね。
「7月からアジア通貨危機で世界経済が混乱するから、今のうちに消費を控えよう」
と、神をも超える洞察力を発揮し、4月時点で消費を控え始めたことになりますね。
アホかっ!
さて、現在、日本は、
◆ 内部要因:五輪不況、消費税増税、残業規制、など
◆ 外部要因:米中覇権戦争、欧州経済失速、ブレグジット
と、複数の経済的なリスクを抱えており、このままでは2020年の「アベ・ショック」は逃れられないでしょう。
◆ 内部要因:五輪不況、消費税増税、残業規制、など
◆ 外部要因:米中覇権戦争、欧州経済失速、ブレグジット
と、複数の経済的なリスクを抱えており、このままでは2020年の「アベ・ショック」は逃れられないでしょう。
昨日、欧州主要国の国債金利が異常な状況になっていることを取り上げましたが、
『ドイツの輸出失速とユーロ圏経済の急悪化 「ユーロ圏の日本化」「ECBの日銀化」が定着
金融市場にはリスクオフムードが充満している。アメリカの10年金利を2年金利が12年ぶりに下回って逆転(逆イールド化)したことが取りざたされているが、すでにその他の年限で断続的に見られてきた現象であり、新味はない。とはいえ、昨日はアメリカの30年金利が過去最低を更新したことも話題となっており、いよいよアメリカ国債金利のマイナス化を取り上げる議論まで見られ始めていることは捨て置けない兆候である。
なお、これほど株やアメリカの金利が下げている割にドル円相場が堅調なのは、リスクオフムードが強まる中にあってドル建て資産への需要が高いからなのだろう。ドルインデックスは高止まりしている。しかしながら、縮小する日米金利差に遅れを取る格好でドル安円高が進むことは過去にもあった。足元の日米金利差にビビッドに反応した円高が起きていないからと言って円高リスクを軽視するのは危うい。ラグを伴って金利差と整合的となってくる事態に備えたい。(中略)
金融市場にはリスクオフムードが充満している。アメリカの10年金利を2年金利が12年ぶりに下回って逆転(逆イールド化)したことが取りざたされているが、すでにその他の年限で断続的に見られてきた現象であり、新味はない。とはいえ、昨日はアメリカの30年金利が過去最低を更新したことも話題となっており、いよいよアメリカ国債金利のマイナス化を取り上げる議論まで見られ始めていることは捨て置けない兆候である。
なお、これほど株やアメリカの金利が下げている割にドル円相場が堅調なのは、リスクオフムードが強まる中にあってドル建て資産への需要が高いからなのだろう。ドルインデックスは高止まりしている。しかしながら、縮小する日米金利差に遅れを取る格好でドル安円高が進むことは過去にもあった。足元の日米金利差にビビッドに反応した円高が起きていないからと言って円高リスクを軽視するのは危うい。ラグを伴って金利差と整合的となってくる事態に備えたい。(中略)
ドイツは昨年7~9月期にも前期比マイナス0.1%と14四半期ぶりのマイナス成長に落ち込んでおり、続く10~12月期はゼロ成長だった。過去4四半期の平均成長率もゼロであり、直近1年間のユーロ圏もこの動きに引きずられる格好で勢いを失っている。(後略)』
ドイツの景況感(PMIベース)は、18年初頭は60を上回っていたのが、一気に落ち込み、すでに45を切っています。
特に、輸出依存度が高いドイツは、輸出低迷(伸び率がほぼゼロ)の影響を受けているようです。
【歴史音声コンテンツ 経世史論】
【日独両国の輸出依存度の推移】
流石に、勘違いしている人はもういないでしょうが、ドイツは日本をはるかに上回る輸出依存国です。というか、日本は相対的に輸出依存国ではありません。
最近のドイツは、輸出依存度は40%弱で高止まりしており、外需縮小の影響を受けやすい立場にあります。
そのドイツが、輸出低迷で景気失速に陥ったということは、今後の世界経済の「方向」を明確に示してくれます。
すでに、日本でも外需縮小の影響は出始めています。
『貿易収支、2カ月ぶり赤字 7月、中国向け輸出減
財務省が十九日発表した七月の貿易統計(速報、通関ベース)は、輸出から輸入を差し引いた貿易収支が二千四百九十六億円の赤字だった。赤字は二カ月ぶり。米中貿易摩擦を背景にした中国経済の減速が響き、中国向けの輸出が大きく落ち込んだ。(後略)』
財務省が十九日発表した七月の貿易統計(速報、通関ベース)は、輸出から輸入を差し引いた貿易収支が二千四百九十六億円の赤字だった。赤字は二カ月ぶり。米中貿易摩擦を背景にした中国経済の減速が響き、中国向けの輸出が大きく落ち込んだ。(後略)』
7月の日本の貿易赤字は、輸出も輸入も「共に減った」点が特徴的です。
ちなみに、日本は貿易収支が赤字化しても、所得収支の黒字が巨額(何しろ、世界最大の対外純資産国ですので)であるため、経常収支が赤字になることは、まず考えられません。
それに対し、過去の第二次グローバリズムを最も活用し、巨額の経常収支黒字を誇った中国は、2018年の経常収支黒字が対GDP比でわずか0.4%。理由は、貿易黒字の縮小と、サービス収支赤字の拡大がメインですが、いずれにせよ「外需で成長」という考え方自体が、時代遅れになりつつあるのだと思います。
日本の場合、GDPの15%にも満たない財の輸出が多少低迷したところで、政府が「国民を豊かにする」ために財政を拡大し、内需牽引型の経済成長を目指せば、それで話は済みます。
ところが、現実の日本は緊縮財政。
消費税増税やPB黒字化目標、政府支出削減で内需を痛めつけ、そこに米中覇権戦争、欧州経済失速の影響が覆いかぶさり、
「アベ・ショック」
と、歴史的に呼ばれることになる経済危機に陥るわけですが、それでも財務省や政権は自らの緊縮財政の責任は一切認めず、
「米中覇権戦争や欧州経済危機の影響で、日本経済も失速した」
と言い訳をかます確率100%なのです。
だからこそ、今のうちに、2020年(あるいは、早ければ19年下半期から)に訪れる経済危機に関する「アベ・ショック」という呼称を広めておくべきなのです。
「今、進行している経済危機」が、誰の責任なのかを明確にする。安倍政権、緊縮財政、そして財務省の「責任」であることを国民が共有しなければ、またもや「景気失速は外需のせい」のレトリックが広まり、次なる緊縮財政が始まるだけの話です。
「次なる経済危機の責任者は安倍晋三内閣総理大臣である」に、ご賛同下さる方は、
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