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『韓国の易姓革命①』三橋貴明 AJER2018.4.17
https://youtu.be/9OfVgrlU24k

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 昨日は、チャンネル桜「Front Japan 桜」に出演しました。


【Front Japan 桜】人を安く買い叩きたい人々 / 赤く染まるマレーシア~92歳のマハティールさんが立ち上がった背景 [桜H30/4/20]
https://youtu.be/ws-FNZFYgks
http://www.nicovideo.jp/watch/so33079936


 本日は三橋経済塾第七期第四回講義開催日です。ゲスト講師は中野剛志先生。


 さて、改めてグローバリズムとは「モノ」「サービス」「ヒト」「カネ」の国境を越えた移動の自由化を「善」とする「イズム(教義)」でございます。


 本来的には、グローバリズムは「政府の関与を小さくする」という意味であり、国境を越えたモノ、カネ、ヒトの移動に対する「国家の制御」を無くすことを志向します。


 とはいえ、落ち着いて考えてみてください。


「自由貿易です! グローバリズムです!」
 と叫びつつ、自国の国内は完全に「ビッグブラザー」のコントロール下に置き、他国に対しては国境を引き下げ、モノ、サービス、ヒト、カネの流入を妨げる規制の撤廃を要求する国があったとしたら?


 第零次グローバリズムの時代、イギリスは当初はインドからの綿製品(キャラコ)の流入を規制したにも関わらず、産業革命で自国の綿製品の生産性が上がったと思ったら、途端にインドに対し、
「自由貿易をやろう!」
 と、綿製品の完全引き下げや輸入規制の禁止を強要しました


 「自由貿易」の結果、世界最大だったインドの綿産業は壊滅。


 それまで綿布産業で繁栄を極めていたインドのダッカ、スラート、ムルシダバードなどの街は貧困化の一途をたどり、当時のイギリスのインド総督が、
「この窮乏たるや商業史上にほとんど類例を見ない。木綿布工たちの骨はインドの平原を白くしている

 と嘆くに至ります。


 1882年、インドは綿布の関税を「撤廃」させられ、完全な自由貿易の国になりました。


 さらに、イギリスはインドに「鉄道」を建設していきます。理由は、インド住民の生産性向上では「もちろん、なく」、インドの綿花を速やかに港に運び、逆にイギリス産綿製品を速やかにインド市場に売りつけるためでした。


 インドのみならず、当時のビルマ、マレーシアもまた、イギリスの「自国の利益」を目的とした帝国主義により、悲惨な状況に陥ります。マレーシアでは、森林が焼き払われ、ブラジル原産のゴムの木が植えられました。マレーシアの森林を基盤としたコミュニティは崩壊状態に陥ります


 ゴムの木を植え、インド人労働者にゴムを採取させ、アメリカのデトロイトに送る。マレーシアの森林は「ゴム」に化け、デトロイトで自動車のタイヤになり、イギリスのシティの投資家の懐に配当金をもたらしたのでございます。


 まさか、現代において、二十世紀前半までのグローバリズム、すなわち「帝国主義」を実践するような国は現れないと思っていましたが、現実は違いました。


 中華人民共和国です。


    


『92歳マハティール元首相が出馬表明 マレーシア総選挙、高い人気維持
https://www.sankei.com/world/news/180416/wor1804160030-n1.html
 マレーシアの野党連合「希望連盟」は16日までに、次期総選挙で首相候補に指名したマハティール元首相(92)が、北部クダ州ランカウイ選挙区から出馬すると発表した。同州出身のマハティール氏は、ランカウイを国内有数のリゾート地に開発した功労者として、現地で高い人気を維持している。
 ランカウイで15日夜に行った選挙演説で、マハティール氏は、「(現首相の)ナジブ氏を追い落とそう。難しくはない」と述べ、集まった数千人の支持者を前に、政権交代を訴えた。(後略)』 


 マレーシアでは現職のナジブ首相が「中国」あるいは「習近平」とベッタリで、土地、港湾、インフラ整備、発電所といった様々なインフラを中国系企業(実際には共産党の企業)に売り渡していっています。


 すでに、マレーシアの政府系投資会社である1MDB(ワン・マレーシア・デベロップメント)が、傘下のエドラ・グローバル・エナジー社が所有する発電所の全株式を中国の原子力大手、中国広核集団に売却してしまいました。マレーシアの法律では、「発電所は外資上限49%」と、真っ当な規制があったのですが、完全無視です。


 さらに、マハティール首相の「夢」であったマレーシア国産車の「プロトン」の株式も、中国企業の売却されてしまいました。


 中国の一帯一路戦略の下、マレーシアでは様々な「中国出資」のインフラ整備が進んでいますが、労働者は例により「中国人」であり、マレーシア国民の所得が増えるわけではありません。


 マレーシアは、チャイナ・グローバリズムに飲み込まれようとしているのです。


 この状況に危機感を覚えたマハティール元首相が、92歳という高齢ながら、野党連合の代表として首相候補に名乗りを挙げたわけでございます。


 マレーシアは、果たしてチャイナ・グローバリズムの攻勢を食い止められるのか。


 国民を害するグローバリズムは、様々な形を取ります。ときに「アメリカン・ファースト」であり、ときに「欧州連合」であり、ときに「チャイナ・グローバリズム」です。


 いずれにせよ、この手の国民を害するグローバリズムと、国民主権たる民主主義との戦いが世界各地で繰り広げられているのです。


 マレーシアにおける「戦線」の状況も注視しなければなりません。


「チャイナ・グローバリズムを食い止める!」に、ご賛同下さる方は、

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