※バックデータがないのであくまで予想です。間違えていたら謝罪します。
 
 梅毒の感染者数が急増しているという。基本的には性的な接触で感染するらしい。梅毒そのものの考察は今回省く。興味があるのはどうして増えているのかということ。

 感染者数に占める6割が男性で、20~50代まで幅広い世代で感染がみられるのに対し、女性は20代が多いという。この統計の解釈として、男性の20~50代と、女性の20代がセックスしているという事実を示しているだろう。

 東洋経済オンラインの記事、「「梅毒」感染者数が過去最多になった3つの理由」だと、
1「性行動の多様化」、ネットやSNSの普及などにより不特定多数との性交渉が増えていることが考えられること
2症状の自己判断
3「服薬コンプライアンス」が守られず、治療を完了できない人がいること
が理由として挙げられている。

 新規流行への言及は実質1のみである。2、3は普遍的な梅毒の性質で、昔から変わらない。
 よく言われているのが1の具体的な内容として、マッチングアプリの普及が梅毒の主な原因なのではないかと言われている。しかし、これは違うのではないかと思う。マッチングアプリがここまで感染症を押し上げるとも思えないのだ。
 マッチングアプリってそんなにマッチングしない。もう一つ言うと、マッチングして、出会ったとして、セックスまで至るのはわずかである。そして、マッチングアプリの構造でよく言われるのが、ハイスペックな少数の男性に対して、女性が群がるというものである。マッチングアプリの使用で、不特定多数とのセックスにいたる男性はほんの一部なのだ。それなのに、男性の方が感染者数が多いのはおかしい。特に、40代、50代の男性と20代の女性がマッチングしているのは考えにくい。あくまで一般論ではあるけれど。

 あくまでも予想だけど、20代の非公式な売春が増えているのではないか。インバウンド需要のときによく言われたのが、外国人旅行客が日本の風俗を利用して、その結果性病が増えたという言説があった。しかし、今回はコロナ禍による訪日外国人の減少から、外国人旅行客が原因とは考えにくい。大きな出来事として、コロナ禍による経済活動の停滞から、女性の失業者がかなり出た。統計上把握できないから予想でしかないが、失職した女性が売春に流れたのではないか。特に経済的に弱く、性を買ってもらいやすい20代女性が、20~50代の不特定多数の男性とセックスすることで梅毒患者数を押し上げたのではないか。

 少なくとも、マッチングアプリの本来の使い方が梅毒の感染流行を増やしているとは言いがたい。40代、50代の男性と、20代女性の患者数が多くなることの説明がつかないからだ。マッチングアプリは確かに普及しているものの、マッチングアプリが20代女性の性行動を多様化(ここでいえば、マッチングアプリを使用し40代、50代の男性ともセックスする)させているとは思えない。それよりも、マッチングアプリも手段として使うかもしれないが、20代女性の売春が増えているからという解釈の方が、個人的にはしっくりくる。

※バックデータがないのであくまで予想です。間違えていたら謝罪します。
本気で原因を特定するなら、患者の属性を調査する必要が出てくるだろう。