僕が性教育の根っこにあると考えていることがあります。


それは、


わたしの体と心はわたしだけの大切なもの。どうするかは自分が決めていい。
同じように、あなたの体と心はあなただけの大切なもの。どうするかはあなたが決めていい。


ということです。

この考え方を知ったことで、自分自身が生きやすくなりました。

自分は大切な存在である、と感じられること。自分を大切にできること。
同じように、相手も大切な存在として、大切にできること。


これが性教育の根っこにある考えだと思っています。


そして、性教育が人権教育と言われている理由もここにあると思っています。

自分の体を大切にする。そして、自分の心、つまり気持ちを大切にする。
どうするかは自分が決めていい。

これは人が生まれながらに持った権利、人権だと言えます。
自由、ともいうことができます。

誰からも支配されることなく、どんな気持ちになってもいい、どんな思いを表現してもいい。
そんな自由が権利として守られています。

ただし、人は一人で生きているわけではありません。
自分が持っているのと同じ権利をほかの人も持っています。

たとえば日本国憲法の13条にはこのように書かれています。

「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」

公共の福祉に反しない限り、というのがポイントになります。
これを平たく言うと、他の人の自由や権利を邪魔しない限り、ということになります。

自分だけでなく、他人のことも尊重する。
自他の尊重という人権を学ぶことも性教育の範囲に含まれています。