二人っきりデート

あなたとわたし

この横断歩道を渡ったらもうすぐふたりの世界…

あなたの瞳は私を見つけて、いたずらっこになったの

それが私には、かわいくてかわいくて、わたしはまたあなたが好きになるの

眩しそうにゆっくりサングラスをかけるあなたを、わたしは息を大きく吸い込んで見ていました

いつもはひとりで歩いている夏の日差しの中を、今日はふたりで歩くことができました

一緒にゆっくり歩けるしあわせをありがとう


あなたとわたし

二人っきりになったとたんに時計は止まったね

あなたとわたしの空間がうれしくって、時計は要らないものね

あなたは、わたしを見つめて、一言

「暑かったね、すわって、ゆっくりお話しながら休もうね」って

あなたは自分のことより、わたしを見つめて上着を脱がしてくれる

そんな心遣いがうれしくって、たまらなくって、わたしはまたあなたが好きになる

わたしのことをしてから、ゆっくり上着を脱ぐあなたを、わたしは眩しそうに眺めていました

いつもひとりぼっちで休んでいるソファーが、今日はとっても心地よかった

一緒に休めるしあわせをありがとう

あなたとわたし

ふたりが仲良しでいる間、時は止まったままだったのに

帰り道に立ったとたん、急に一日の時計が早回りで動き出した

朝が急に夕暮れになって

私たちはほうり出されたみたいに明日へと歩き始めたね

確か、行きはまっすぐだった道が

帰りはソフトなカ-ブを描いているように見えたりしたね

あんなに賑やかな電車も音さえもたてずに走っていきました

それでも、わたしはあなたとの二人っきりデートの余韻でいっぱい

朝からのあなたとの会話が、あなたとの出来事が、

ううん、あなたの優しさと温かさが、ゆったりわたしを包んでくれている

一緒に過ごした時間と空間をありがとう

今日は、二人っきりデートをありがとう

また、しばらく後の二人っきりデートが楽しみです