君とぼく

君とぼくは、お互いがなくてはならない存在
愛し愛される二人
ともに愛し愛されて、確かな歩みを始めている
今この瞬間も、互いに想いを重ね合って生きている
そんな二人になれたことを心からうれしく想うんだ

あの頃
私は放浪の旅でひとりを楽しみながらみんなとあいさつをかわしていた
少し心が納得するとそっと夜に消えていた
何かを探していたんじゃない
あたたかさに触れたかっただけ
疲れた心を持て余していた

そんな時
私は音のない世界から伝わってくる輝きに光を感じた
その時から私はあなたに引き付けられて決して離れることはなかった
そんな素敵を自然に感じさせてくれる人だった
あの時も…今この時も
そしてこれからも永久(とわ)にと感じさせてくれる人だった

あの頃
ぼくはぽっかり空いた心の隙間というには大きすぎる空しさを持て余していた
もどかしく、その空しさを埋めてくるものと誰かを求めていた
時に、ひと時の楽しさの錯覚を与えてくれ、時にぼくに笑顔を与えてくれた誰かはいた
だが、いつしか求めるもののちがいに打ちのめされ
裏切られ去っていくのを黙ってみているときもあった
これ以上傷つくのを怖れて、自ら去っていくときもあった

そんな時
ぼくは一筋の想いを感じた
寂しさを紛らわすための出逢いを求める想いではなかった
互いに生きていくのに疲れてはいたが、温かさと優しさを感じ合える出逢い
君は想いを大切にする人
君は温かい人
君は優しさにあふれた人
ただ与えてもらうことだけを求める人ではない
お互いに与え合える可能性を感じる人だった
何よりもお互いの想いの「一緒」を感じる人だった
日に日にお互いの「一緒」の多さにびっくりしたりあきれたり、笑って喜び合えたりの君とぼくだった
いつしか君とぼくは、お互いがなくてはならない存在になった
愛し愛される二人になれたのだ
ともに愛し愛されて、確かな歩みを始めている
今この瞬間も、互いに想いを重ね合って生きている二人になれたのだ

君とぼく
明日を手を取り合って生きていける二人になれたんだ