ザック流「勝利の方程式」香川の穴に多彩な代役 | 『京都のTAKAより』

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以下
引用


 香川抜きでもダイジョウブ-。
アジア杯で2大会ぶり4度目の優勝を目指す
ザッケローニジャパンは、
29日にオーストラリア代表と対戦する。
決勝戦は日本時間30日午前0時にキックオフだ。

 ザッケローニ監督は香川の離脱に
「皆さんご存じのように香川抜きで
 決勝を戦わなければならなくなった。
 非常に大切な選手で、彼を思うと残念だ」とコメント。

 さらに「彼の力が決勝でも必要で、
 (決勝が)彼の力を発揮できるタイプの試合になったと思う」
 としんみり。
 しかし「サッカーも人生と同じで、不測の事態は起きるもの」
 と前向きに自分に言い聞かせていた。

 すでにオーストラリア戦の勝利の方程式はでき上がっている。
それは野球でいえば巧みな「継投リレー」だ。
決勝戦までこられたのは他ならぬ
ザッケローニ監督の采配によるところが大きい。
というのも、
準々決勝のカタール戦で本来センターバックの伊野波(鹿島)を
右サイドバックに大抜擢。
準決勝・韓国戦では細貝(アウクスブルク)を
香川の交代要員として起用。
この2人が相次いでゴールを決めた。

 決勝戦の焦点は香川のピンチヒッターということになるが、
90分フル出場で香川の代役を務めるのは難しい。
そこで、すでにサウジアラビア戦で本田圭の代役で出場した柏木(浦和)、
初戦のヨルダン戦で4分間出場している藤本(名古屋)
の起用が有力視されている。
そのココロは、2人とも利き足が「左」のレフティーであることと、
ともにFKを蹴ることができてセットプレーのキッカーに使えるという点。

 柏木は守備も得意。
藤本は昨季まで今大会絶好調の岡崎と同じ清水エスパルスに在籍した。
その岡崎の癖を十二分に心得ており、“岡崎を活かせる”選手である。

 守備なら柏木、攻撃なら藤本という2枚のカードで香川の穴は十分に埋まる。
そればかりではない。韓国戦で本田圭のPK失敗を救った細貝は、
決勝戦でも重要なキーマンになる。
相手国のオーストラリア代表で采配を振るうのは
2007-08年にJ1浦和を指揮したオジェック監督である。
細貝も「いろいろなことを教わった」とコメント。
オジェック監督に一番口を酸っぱくして言われたことは、
練習中に「ボールの上には座るな」ということだったという。
しかし、オジェック監督は細貝の力量を高く評価し、
07年クラブW杯で起用したことには「今でも感謝している」(細貝)という。
オジェック監督の采配を最も熟知しているのが、
ザッケローニ監督以上にこの細貝というわけ。
香川の代役は柏木→藤本→そして抑えに細貝を起用することが、
オーストラリア戦の勝利の方程式だ。

 ザッケローニ監督は
「優勝カップを必ず日本に持って帰る」と断言した。
日本協会ではひとあし早く、31日の凱旋記者会見の準備にも入った。
アジア杯では過去3度決勝戦に進出して
すべて優勝しているというデータもある。
いずれにせよ、総力戦になることだけは間違いない。