生物多様性の意義 | Nature's Inviolable Area (青森のtakaさん)

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Nature's inviolable areaへようこそ!わたくし、青森のタカと申します。

このブログでは青森県 陸奥湾、太平洋側のシーバス、アジ等…色んな魚のあらゆる有意義な情報を提供します。




私はアメリカへ留学していた。

その時、僕の専攻は生物だったので生物多様性について各大学から選ばれた学生達と議論した事がある。


あのdiscussionは僕の人生で非常に有意義な時間だった。当時の写真が今もあったので載せとく。

(見えずらいが青ボトルの場所に私)






生物多様性の意義とは

人間も含めた全生物は生物間相互作用 によって命を繋いでいます。

その繋がりは非常に複雑で、直接死に左右される繋がりや間接的繋がりにより、現在どこで繋がっているか、人間にも分からない状態です。


忘れてはいけないのは、

人間が口にする食べ物は水、以外全て生物です。


水ですら微生物に濾過をしてもらっています。


しかし、生態系からある1種が失われたとしても、それにより生態系が直ちに崩壊することは無いでしょう。


ですが例外があります。キーストーン種の喪失です。

アーチ状の石橋を想像しましょう。



“キーストーン”とはアーチの頂上にはめられる石のことで、これを取り除くと、石橋は崩れてしまいます。

生態学者は、生態系にもキーストーンの役割を果たしている種がいて、それがいなくなると、生態系に大きな変化が起き、最悪の場合、崩壊すると考えています。

もし、その1種のキーストーン種喪失した生態系に、人間が関わっていたらスグに人類は崩壊すると言う事です。



まさに生物多様性の課題とは、


現在、キーストーン種の生物がどの生き物なのか全く分からない事なのです。


絶滅してからでは遅い。だからこそ今のバランスを維持しようって事なのです。




キーストーン種の生物例&人間の愚かさ


唯一、キーストーン種である生き物が分かっている。

それはラッコ。

アラスカから南カリフォルニアまでは、その海岸周辺にはかつて、ケルプ(コンブに似た大型の海草の総称)が生物基盤をつくる生態系が広がっていた。

そこにはラッコが生息していました。

18世紀になると、ヨーロッパの人々や入植者により、ラッコの乱獲がはじまりました。乱獲の結果、19世紀末には、ラッコは絶滅寸前にまで追い込まれます。

すると、ケルプ生態系崩壊が始まりました。

ラッコがいなくなった海では、ウニが爆発的に増え、(ラッコの主食はウニ) ラッコがウニの増加を抑える役割を担っていたのです。

そして、ウニはケルプを食べます。つまり、ラッコがいなくなったことによりウニが大発生し、ケルプが食い尽くされてしまったのでした。

ラッコのいなくなった海は、ウニの巣窟。

そしてウニ自身も食べる物を失い、結局、全て死んでしまいます。

この事例はラッコを絶滅寸前まで追いやってようやく分かった例であり、そこまでやらなきゃ分からない程に複雑に私たちの周りでは生物多様性に富んでいます。


そして、


生物多様性は何億年も受け継がれてきた地球の財産である


 

という事です。


山 川 海 この3つが生物多様性を作っています。
また、この3つはお互いを支え合っていますので、これも多様性の1例と言えるでしょう。

私たち人間は山 川 海 のような力は到底ありません。

私たちに何が出来るのでしょう。
これに関しては、色んな答えが世には出回っていますが、答えなんて絶対にありません。

僕が考える改善策の1つを紹介します。


自然環境に触れ合える施設や、里山、水田を如何に維持し、今の子供達に触れさせるか です。

その為には環境農業漁業整備事業を率先させるべきなのです。

私達人類は、スマートフォンの普及により、誰かが指差しで教えないと分からなくなっています。田んぼにはカエルがいる。ドジョウがいる。一々教えなければ今の子供達は見向きもしません。

時代はデジタル。

しかし、私たちに必要なのは本物の価値ある命に触れる事。

学業に携わる教師や関係機関は子供達に もっと自然に触れ合う機会を作るべきです。




ではまた。