本日は普段朝起きる時間より早く家を出ます。

目指すは千葉です。
到着時刻は6:00予定です。

6時に開いている場所といえば…朝市です。

歴史もある勝浦の朝市へ向かいます。

その後、有名な神社仏閣を巡り、更に有名な勝浦タンタン麺も食べる予定です。

では、行ってきます。

3:00
出発。

4:00
海ほたるへ到着。
少し時間に余裕があるので寄り道です。
雨が少し降っていて空模様もどんよりしていました。
でも族車はいませんでした。

5:45
朝市へ到着。
だいたい6:30くらいに出店が出揃うという事で、近くの神社へ先に参拝しにいきます。
神社にも朝市にも駐車場はなく、たまたま開いていたお店の人に聞いたら、近くの市場の駐車場があるから、そこへ皆停めるよ、と教えてくれました。
それだけのみならず、でも家の裏に停めてもいいよ、駐車場からは遠いから…、いいよ、別に何も買わなくて…。
お言葉に甘えて停めてさせてもらいました。
もちろん後ほど駐車代くらいの買い物はしましたが。

5:56
【遠見岬神社】へ到着。
・当社の御祭神・天冨命（あめのとみのみこと）は忌部氏（いんべし・斎部氏）という一族に属します。忌部氏とは、天太玉命（あめのふとだまのみこと）を祖とする一族で、中臣氏とともに朝廷の祭祀を司り、祭具の製造や宮殿・神殿の造営などを行う名門氏族でした。
・「かつうらビッグひな祭り」では、遠見岬神社の石段や覚翁寺の特設雛壇などに飾られたひな人形たちを飾ります。

かなりの石段の数がありましたから、ひな祭りにはそれはそれはお見事なひな壇が見られると思います。

この石段は、遠見岬を富咲と読んで、「富咲の石段」と言われていて、この階段を登ると「富が咲き幸せになる」と言われているそうです。

でも、降る時は幸せが降る？

いやいや、帰りの石段では、自分たちの前を猫（ペルシャ猫）が先導して一緒に降ってくれました。

仏教では猫は嫌われ者で「悪いことをすると猫に生まれ変わるぞ」と言われていた時期もありました。

十二支にも猫は間が抜けていてネズミの方が賢いために、猫は十二支にも入れませんでした。

しかし、実際はネズミは家のものを食い荒らす害虫で、猫はそれを捕まえる益虫（動物）でした。

今でも、埼玉や山梨では「猫神様」の信仰があります。

実は十二支に入れなかったのは、もともと猫は神様だったから、なんて説もあるくらいです。

ここは神社ですから、降りは神様が同道してくれた、と言うことになるのかにゃ（キモ）

また

神殿は遠見岬のてっぺんにあり、勝浦港が良く見えました。

狛犬さんも可愛らしくて、特に吽像は雨に濡れた苔の具合で、まるでぺこちゃんのクリクリしたお目々のような感じで、迎えてくれました。

忌部一族にも、思わぬ所で親しみが持てました。

おゃ、さっきのペルシャ猫のようにも見えなくもないなぁ

そして　

ここの御神木は一見の価値があります。

かなり低い位置から枝分かれして、まるで幹のように太くなり、タコの脚が空にむかってようにうねうねしているようです。

根っこがタコの脚のような御神木は見たことがありますが、幹？枝？がタコの脚のようになっているのは、はじめてかもしれません。

タコは多幸ですから、またまた幸せになりそうな神社です。

神社と岬を堪能し、そろそろ朝市のはじまる時間となりました。

6:30
夏の朝はすっかり明るくなっています。

ここの朝市は近くの勝浦港からの新鮮な魚がたくさん売っている…のではなく、どことなくフリーマーケットのような色々な雑貨などのお店も多く、イメージした朝市とは少し違っていました。

そしてここで評判なのが、わらび餅です。

でもなかなか見つかりません。

同じく何人かわらび餅を求めて来た人とすれ違いましたが、結局途中で諦めました。

おやおや、さっき10分ほど前に通った時にはなかった行列が歩道の脇に出来ています。

ざっと30名ほどが、わずか10分の間に集まっていました。

「何の行列ですか？」

と最後尾のサーファー風の人に尋ねると

「海鮮丼です」

と返事が返ってきました。

ここで…

勝浦のBグルメと言えば…

そう、勝浦タンタンメンですね。

すっかりそちらはばかりに気を取られ、海鮮系のお店を調べていませんでした。

今回はご縁と言うことで、全くの予備知識なしに並ぶ事にしました。

7:00
開店です。

さほど大きくないお店で、一回に入れる人数も多くありません。

でもなんということでしょう、自分達のちょうど前のサーファー二人組の所で、一回目終了となりました。

さもありなん。

7:40
40分も待っただけのことはありました。

まずは安い、これは一番大切です。

2人で1,700円で味噌汁も付いています。

家内は生マグロ丼、自分は生マグロとサーモン丼をたのみました。

大盛りも出来ましたが、この後勝浦タンタンメンも食べるつもりなので、普通盛りにしました。

魚は新鮮で、美味しいいただきました。

ただ

ご飯が酢飯ではなく、ホカホカのご飯だったので、ワサビがご飯の湯気に混じってかなりむせてしまいました。

やはり、ほんのり暖かい酢飯だったならば、満点だったのに。

でもコスパは最高です、文句はありませぬ。

8:20
【八幡崎公園】へ到着。
ここへ着く前に海岸沿いの【西宮神社】と言う所へ行こうとしたのですが、ちょうどその場所でどこかの宗教団体の集まりがあり、立入禁止になっていて行けませんでした。

この宗教団体はどうやら、遠見岬神社の鳥居の建つ「富貴島（平島）」と言う小島へボートで渡ろうとしているみたいでした。

湖に建つ鳥居といえば、琵琶湖の白鬚神社の鳥居が有名ですが、こちらも小ぶりではありますが、しっかり大海原を見据えて、荒波に抗いながら堂々と鎮座していました。

ここはもう一つの見どころがあります。

それは「お万の布さらし」です。

お万さんと言うと、ついつい、つボイノリオさんの曲を思い出しますが、そんな不謹慎な考えもふっ飛ぶ歴史的出来事がこの地でありました。

それは

『北条氏が豊臣秀吉によって滅亡すると、勝浦城も本多忠勝や植村泰忠らの軍勢に攻められ落城しました。
この時、頼忠の息女お万は炎上する城から母と弟を連れ八幡岬の断崖に白い布を垂らし海に下り、小舟で館山方面に逃れました。
現在も八幡岬には「お万布ざらし」の伝承を伝える「お万の像」が建てられています。
逃れる際には当社の側を通りぬけていったことでしょう。
御祭神の加護篤く、お万は無事逃れのちに家康の側室となり、紀伊徳川家藩祖・頼宣、水戸徳川家藩祖・頼房の二子を産みました』

ここ八幡崎公園には、勝浦城跡とお万さんの布ざらしの像があります。

お城には詳しくありませんが、三浦城同様、勝浦城は攻めにくいお城であったようですが、一旦攻められると逃場がないというデメリットもあります。

直角に切り立った数百メートルの断崖絶壁を前にして、自害を選ばずに良く生き延びようとしたもんだなぁ、と崖の先端にある卒塔婆とお万さんの像を、しばらく眺めていました。

お万さんはその時、わずかに14歳だったのです。

かたや三浦一族は落城すると、女房たちはみな海にむかって身投げをしたそうです。

三浦半島の油壺と言う地名は、その時に海が血で染まって、まるで油のようなドロドロとした海面となったから、という説があります。

今はどちらも風光明媚な観光スポットですが、悲しい歴史も忘れないでいたいものです。

二度と同じような悲劇を起こさないためにも。

9:05
【勝浦灯台】へ到着。
この灯台も歴史があり、戦争時には米軍の艦砲射撃を20回も受けたそうです。

今回は灯台の敷地内には鍵が掛けられていて入れませんでしたが、ある期間だけ解放されるそうです。

ここで見つけてしまいました！

灯台と道を挟んで草の生い茂ったこんもりとした丘のような所があります。

見ると何かの石碑も草に埋もれて建っています。

その脇にコンクリートで小道があります。

ここは行くっきゃないでしょう。

草をかき分けかき分け、コンクリートの道を行くと、すぐに鎖で通行止めになっているのですが、先にも道は続いています。

危ないようなら引き返そう、と思いその鎖を跨いで先へ進みます（良い子の皆は真似しないでね）

2、3分歩くとぐるりと丘を回って裏に出ます。

そこで道はなくなっていましたが、そこはちょっとした広場になっていました。

何の目的でこんな広場のまま放置してあるのだろうか。

もしかして…ここは…UFOの着陸地点ではないか！

UFOはよく戦場に現れるとか、通信基地で目撃されるとか言われてますが、勝浦には実は「勝浦宇宙通信所」もあるのです。

…ミステリアス、コーネリアス、おいであす、謎のまま次の場所へ。

9:29
【川津神社】へ到着。
小さな漁村の鎮守様という感じの神社。

車の外は暑くて湿気が凄いので、参道の階段の下から手を合わせようとしたら、狛犬さんと目があってしまい、汗を拭き拭き石段を登り本堂までいきました。

ここの狛犬さんは、いわゆる豚鼻で鼻の穴をこちらへ向けています。

先程の遠見岬神社といい、勝浦は、かなり愛嬌のある個性的な狛犬さんが、多いのかもしれません。

石工さんは誰だろう。

9:50
【覚翁寺】へ到着
ビックひな飾りをこちらも飾るそうです。

駐車場がなく駐車禁止の場所へ停めたので、手を合わせてすぐに帰ってきました。

9:55
【月夜見神社】へ到着
道の脇の崖をくり抜いた場所に赤い祠があり、ここも短時間しか駐車場が出来ずに、手を合わせすぐに次へといきました。

10:02
【海と生きる寺　妙海寺】へ到着
シャレオツなお寺さんかと思いましたが、そこそこでした。
大きな布袋様がいました。

勝浦は寺社がとても多く2,3分おきにあります。

「平地千日回峰」なんてのをやるのなら、勝浦がいいかも。

10:12
【滝口神社】へ到着
参道脇に布袋様が2体放置？されたような感じであったので、なんかなぁ、と思いましたが、ここの社殿は彫物がすんごいんです。

ぐるりとずらりと結構毛だらけ彫物だらけ…

風神雷神の彫物までありました。

10:41
【海中公園】へ到着
予定にはなかったのですが、看板にひかれて思いつきで行ってみました。

海中水族館と展示場がひとつになっていて、それぞれお金をとられます。

展示場は見たのですが、海中水族館は券売所までいきもどって帰ってしまいました。

何故か…カンですw

11:29
【玉前神社】へ到着
前玉神社や前鳥神社をイメージしていたのですが、ほとんど廃寺状態でした。

それでも「どうか神様、この地に留まっていただき、人々を導いていただきますように」とお祈りしてきました。

すでに手遅れかもしれませんが、三木大雲和尚の言うように、将来、全ての神仏が人間を見捨ててどこかへ行ってしまわないように…この地上に神仏への信仰がひとりでもあるうちは、何としてもなんとか人類をして欲しいです。

11:36
【大楠菅原神社】へ到着
まわりは畑ばかりの中にドーンと二本の杉の御神木が立っています。

ここの凄さは、御神木と社殿の彫物です。

御神木の横のクスノキ？らしい木も木肌にびっしりと体毛のように他の植物が生えています。

そこになんと二匹のアマガエルが張り付いていました。

えっ？アマガエル？

近くの田んぼから来たのでしょうか、それにしても何故木を登っているのでしょう？

発見したのは家内ですが、ちょうど手をついた位置にいたそうです。

かわるがわるカエル？かえるがわるカエル？

カエルは猿田彦の眷属とも言われますから、これからの先行きも明るい、ということなのでしょうか。

実は毎朝参拝しているお寺さんの池に、自然石ですが、カエルの顔をした（見える）石にいつも手をあわせています。

どちらかと言えば、ガマガエルのようにも見えますが、今回もゆく道の安全を守るためについて来てくれたのかもしれません。

オンカエルソワカ、オンケロケロソワカ…

さて、寺社活はここまで、これから勝浦タンタンメンを食べに行きます。

https://youtu.be/dfCnW2N9dn0?si=IBmfkXyCYKCSpkKF
ちょっと違う

https://youtu.be/sgO4Q9I_IqA?si=rg6Iy6e8WwI0a4gv
こっちこっち

12:16
すでに三軒目のタンタンメン屋さん。
それでも、90分待ち…
やはり人気は間違いない！

けど、それほどタンタンメンは食べないし、辛いの嫌いだし…結局道の駅の「大多喜猪担々麺」を食べました。

名前からしてバッタ感が溢れ出てますが、食レポします。

辛い！

以上。

隣のお店で炊き込みご飯とわらび餅を買って、追い食しました。

ここまでで時間は午後1時前、実はもう一箇所行きたい場所があります。

それは戸塚です。

本日戸塚の八坂神社で「お札まき」という奇祭があるのです。

女装をした地域の男性が踊りながら町内を練り歩き、御札をまく、という神事です。

もう300年も続けられているそうです。

まかれた御札をゲットしたら、無病息災という御神徳があるそうです。

でも、その御札は社務所でもいただけます。

地獄の沙汰も…です。

神事に間に合わなくても御札だけでもいたたきたく戸塚へ急ぎます。

いただけるのは本日のみです（たぶん）

15:44
【八坂神社】へ到着。
全く様子はわかりませんが、とにかく夕方四時までにつけば、なんとか社務所は開いているでしょう。

神事が終わった余韻なのか、神社にはまだちらほらと人が残っています。

早速特設社務所へ。

「お札まき」用の御札七色七枚セットゲットしました。

何故七色なのか

古来より、七色のものを身につけると厄除け、厄払いになるといわれています。

「八」や「九」を「や」「く」と読み、その間にある「七」には「やくがない」といわれています。

それなら六でもいいよね、なんて、ろくでもないことは言いっこなしで…罰があたりますよ。

そしてさらにオマケがつきました。

なんと「お札まき」は五時から行われるのだとか…ミラクルがおきました！

境内の人は、余韻なんかじゃなくて、これからはじまる神事待ちだったのです。

17:00
いよいよ松本伊代…ではなく、白粉を塗った野郎たちが境内の真ん中で、歌を歌いながら踊ります。

結界のつもりなのか、世話人のひとりが足のつま先で円を描き、この中には入らないで下さい、と説明をしています。

いいですね、いびつな円をつま先で描くなんて、とてもこれから300年の歴史的神事がおこなわれるなんて誰も思いません！

ドッチボールじゃないんだから…とついツッコミを入れたくなりました。

踊りも決して難しいものではなく、ただ手を振っているようにも見えます。

いよいよ、お札まきがはじまります。

先程の結界を無視して観客が輪の中に入り詰め寄ります。

まるで押しくらまんじゅうのように…。

内輪で持っていた御札を下から煽りながら、まきはじめました。

しかし、微風に煽られて結局自分のいる位置より反対側へと全ての御札が散っていきます。

3回やりましたが、3回とも同じ結果になりました。

でも、これから町内を練り歩きながら、同じように御札を撒いていきます。

ゲットできる確率は限りなく0です。

すでにいただいているのでここいらで自分たちは退散しました。

眼福、満腹、幸福、狐福、ありがたや、ありがたや。

長くて短い夏の青春のような老人の1日でした。

長々と妄想にお付き合いいただき、ありがとうございましたm(_ _)m

寺社活 勝浦

寺社活　勝浦