銭湯

「旭鉱泉湯 八条プレジャー」(スタルヒンの湯)

 

旭川銭湯スタンプラリー⑥

(2015年当時の加盟ラリー番号であり2020年は廃業のため加盟してません)

 

大正7年(1918年)に開業した

旭川中心部にある銭湯。


店主で社長の杉尾昇さんは、

親の代である昭和32年(1957年)に

こちらを買い取り銭湯を引き受け

昭和47年(1972年)に建て替えし

1階に銭湯、2階に家族風呂を設け営業を再開。

 

源泉には「鉱泉成分が含まれた温泉成分のお湯」は地下170mから汲み上げた地下水を使っている。

 

「温泉の定義とは湧出する温度が25度以上」と定められておりこちらは該当しない事になってしまいます。

 

でも旭川銭湯唯一の温泉成分を含んだ鉱泉。

 

杉尾昇さんは当時旭川市役所で、

故五十嵐広三旭川市長秘書として勤務。

 

五十嵐広三氏はのちに

1993年細川内閣で建設大臣、

1994年村山内閣の内閣官房長官として入閣し、

旭川市長時代にはサハリン州ユジノサハリン市と姉妹都市締結。

旭川市長時代日本で1番最初に「歩行者専用道路」構想を計画し1972年に「買物公園」をオープンさせた人物。

 

杉尾昇さんはのちに37歳で市役所を退職し、

家業の銭湯に入り、

旭川浴場組合組合長、

八条スタルヒン通り会会長などに就任した。

 

市役所時代にタカトンビの職場の先輩とも

交流があったそうで、

今は亡きその先輩の事を語ってくれました。

 

ヴィクトル・スタルヒンとは、

日本プロ野球初の300勝投手になった人物で、

1925年に両親と共に日本に亡命、

旭川で両親が八条プレジャー近く

現在の8条通8丁目でスタルヒンの父が

カフェを開業し、

スタルヒンは日章尋常高等小学校に通い、

幼いスタルヒンも八条プレジャーに入浴で

通ったそうである。

 

その縁もあり2011年「八条スタルヒン会」を設立、通りの道路も「八条スタルヒン通り」と命名されている。

 

また今年胃がんを患い、コロナウイルスの影響もあり令和2年(2020年)8月31日で廃業を決めた。

 

しばらく振りに見る、

杉尾さんは20kgほど痩せたそうですが、

元気でした。

店内にも鉱泉の事が書かれています

駐車場側にある「八条スタルヒン通り」の看板
駐車場は、銭湯横にあるこちらの駐車場に
車を停めます。
建物は4階建て、3階以上が住居スペースとなっています。

 
正面玄関より温泉へと向かいます。
入り口にはスタルヒンの写真などが展示
玄関を入ると鍵の掛かる下駄箱も設置
番台、左側が2階の家族風呂へ向かう入り口
右側に男湯、女湯のい入り口があります。
番台にて入浴料450円を支払い銭湯へと向かいます。
休憩室にはドリンク、アイスクリームも販売
男湯、女湯の入り口
真ん中に銅像もあり中へどうぞ~う(笑)

廃業後のちにこちらのビーナス銅像は
温浴施設のある、杉尾さんの出身地である北竜町のサンフラワーパーク北竜温泉に寄贈された。

杉尾昇さんが旭川市役所退職時に、当時旭川市長だった元五十嵐広三市長から頂いた私物だそうで昭和32年(1957年)新田実氏作の「婦人像」
男性用脱衣場
鍵の掛かるロッカーも設置。
洗面所上部には、昭和時代にあった広告の表示
湯舟は3つ
ケロリン桶が配置されています。
寝風呂とジャグジー
サウナと水風呂
サウナは別途100円を番台で支払うとバスタオルをくれるのでそちらを巻いて入浴します。
さすが鉱泉の成分を含んだ地下水
サウナ横の水風呂はブルー色していますね。

サウナ用のバスタオル
 こちらの湯には真ん中に
 ビーナスの銅像、こちらを眺めながら入浴。
洗い場にはケロヨン桶とレトロな椅子
石鹸台もしぶ〜い
最後にここでもシンフロ~(笑)
マイケロリン桶、象さんじょうろ、アヒル隊長も一緒です。
 
こちらにある変わったものをご紹介
ボディーシャワー
中に入りボタンを押すと
シャワーがまわりから噴出
出口には、こちらもボタンを押すと
が出てきて気持ち良い
洗面台には昭和レトロなヘアードライヤー
20円でドライヤーが使えます。
休憩室
休憩室にはなぜか知恵の輪も置いてあります。
木彫り熊
 
そして営業最終日の8月31日
この日は感謝の日として入浴料200円で提供
店内にはたくさんの花束が届いていました。

最終日に風呂場で加地さんにお会いしましたが、
旭川市春光 人情銭湯の「フタバ湯」の加地さんの花束も届いてました。

帰り際、杉尾社長も

休憩所でお客様を待って見送っておりタオル配布。

感謝と閉店の文字が印刷されていました。
杉尾社長、奥様、ご家族の皆様、長いことおつかれさまでした。
2015年当時のスタンプラリー

先に述べた、故五十嵐広三さんが旭川市長時代.に姉妹都市提携したブルーミントン市との記念碑が7条緑通にあり、ブルーミントン・ノーマル広場と名づけられている。
また、7条緑通には令和2年(2020年)8月末ちょうちんが点灯され、9月13日まで点灯されている。
 

住所:旭川市8条通9丁目
料金:450円
電話:0166-23-8022
営業:14:00〜22:30
定休日:水曜日

 

旭川浴場組合2015「第17回スタンプラリー24湯」のご紹介

 

■毎年8月1日から10月31日まで開催

 めざせ『ケロヨンクッズ』と『温泉無料券』

■組合長の神楽「菊の湯」熊谷さんによると組合加盟は札幌は約50湯に対し旭川は24湯

人口規模から考えても旭川の銭湯率は多いそうです。

 

1月にお楽しみ抽選会も開催。

 

昭和には旭川市内に230店あったのが2019年現在17店に激減しています。

たまには銭湯に行きましょう。

 

2015年当時の加盟店

①菊水湯(6の西6)

②金栄湯(1の2)

③こがね湯(神居3の13)閉館
④菊の湯(神楽5の14)

⑤湯らん銭(忠和3の7)

⑥旭鉱泉(8の9)
⑦大黒湯(3の17)

⑧いこい湯(5の24)

⑨福の湯(8の21)閉館
⑩旭湯(東旭川南1の6)閉館

⑪豊栄湯(永山2の21)
⑫みずほ湯(永山6の15)
⑬新富湯(新富2の2) 閉館

⑭亀の湯 (東1の2)昭和33年開業 閉館

⑮平和湯(大町2の1)
⑯梅の湯(旭町2の3)
⑰萬石湯(旭町1の9)

亀乃湯(末広2の2) 令和元年(2019年)7月31日閉館

⑲みつわ湯(末広5の1)

⑳こがね湯(春光5の5)

㉑花園湯(春光4の7) 

㉒フタバゆ(春光7の5)

㉓松の湯(美瑛町西町1)閉館
鶴の湯(上川町花園町)昭和40年開業

 

・羽衣湯(東8の1) 平成23年10月10日閉店 店主の石上剛毅さんが残してくれてるHP

https://hagoromoyu.blog.ss-blog.jp/2011-08-02

 

2020年現在は減って15湯加盟だそうです。

 

 残念ながら
杉尾昇さんは令和4年(2022年)12月16日に87歳でお亡くなりになりました。
心よりご冥府をお祈り申し上げます。