子供への説明(全摘編)(2011.01.11&18) | HANAトリネガ両側乳癌&IgA腎症&卵巣癌闘病記

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・2010.06〜 
右乳癌の全摘手術、抗癌剤
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卵巣癌手術、抗癌剤、維持療法

時々HSC娘の不登校について
のブログです。

6歳と2歳の子供たちに全摘のことを何て説明したらいいんだろう。


術式が温存から全摘・同時再建になったのが12/21。

手術が4月から1月に早まり、同時再建できないと言われたのが1/4。

今日は1/11。手術入院まであと1週間。


何度も言う言葉を考えていた。

「胸にしこりができて、それを取らないと、癌が全身に回ってしまうから・・・?」

うまく説明できる自信がなかった。


脱毛の時の説明は・・・。

http://ameblo.jp/taka-takka/day-20110405.html


子供には病名を「乳房(にゅうぼう)病」だよ、と嘘を教えていた。

TVで癌になったら大変です、と保険会社のCMがうるさい。

でもひらがなを読めるようになった息子はわたしががんの本を読んでいると気づいていたと思う。


私も3歳の時に母を乳癌で亡くしている。

家の書棚に「子宮がんでは死なない」という本があった。

乳癌では死ぬけど、子宮がんでは死なないんだ・・・と、その本を見るたびに思っていた。

子宮の読み方も知らなかったが、親に説明を求めたこともなかった。

また、小さい時に、私も癌になったら死ぬのかな、と心配した時期もあった。

その時は父から「子供は癌にならないから大丈夫だよ」と言われて安心した経験がある。

私も子供を安心させてあげなくてはならない。

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病院内に「がん相談支援センター」があり、ソーシャルワーカーの方がさまざまな相談に乗ってくれる、と病院のHPにあった。

早速、利用することにした。


女性のソーシャルワーカーさんが対応してくれた。

考えすぎだった。彼女の言葉は正直だった。

「胸に悪い病気ができちゃったけど、もっと元気になるために、入院して、お医者さんに胸を手術で取ってもらう」


そして、1冊の本をいただいた。

【おかあさん だいじょうぶ?/乳がんの親とその子どものためのプロジェクト】小学館

乳癌で胸を無くし、抗癌剤で髪も抜け、時々体調が優れないお母さんの話。

お兄ちゃんと妹がいる。うちと同じ家族構成だった。

TAKAのトリネガ乳癌闘病記

・がんは人に移る病気ではないこと。

・病気になったのは誰のせいでもないこと。

・胸はもう生えてこないこと。

・入院中はおばあちゃんが食事を作ってくれること。

など、子供が気になるポイントを押さえてある。


この本を使って説明することにする。

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早速、夜、子供たちに本を読む。

2歳児は大人しく聞いてくれないので、パラパラめくりながら、絵を見せて説明する。


ママの病気はがんなの。にゅうぼう病のがん、なんだよ。

今度、もっと元気になるために、入院して、お医者さんに胸を取ってもらうことになったの。

でも、痛くないんだって、だから大丈夫だよ。

ほら、このママも髪が抜けたから、ママみたいに帽子被ってるね。

この子たちもお兄ちゃんと妹だね。

ほら、おばあちゃんがご飯作ってくれるんだよ。うちと一緒だね。


息子は聞いているのか、いまいち集中していない様子だった。

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でも、1週間後の入院前夜。


突然、息子が書棚からこの本を取り出して、妹に向かって読み聞かせを始めた

「ほらね、ママみたいでしょ。」なんて言いながら。

びっくりした。

お兄ちゃんにはちゃんと、伝わっていたんだ。

子供たちをそっと横から見ていた。


大丈夫。大丈夫。みんなミンナ大丈夫。私は手術をがんばろう。