『ゴールデンスランバー』 | タイトル黙秘

『ゴールデンスランバー』

ビートルズの曲ではなく伊坂幸太郎の本の方ね。
初の伊坂幸太郎作品でしたが、読み終わりました。

うーん。おもしろいはおもしろいんだけど、巷で絶賛されるほどではなかったな。

個人的に、リアリティーが無い小説は苦手。リアリティーが無いというか、設定に無理があるというべきか。

舞台は日本なのに首相公選制だったり、常時国民(住民)を監視する機械があったりと、憲法的にありえない設定が出てきて萎えた。(前者は憲法を改正して将来的になりうる可能性はあれど、後者はさすがに認められないだろう)

どんな馬鹿が書いてるのか?もしかして東野圭吾みたく理系の人なのかな?などと思いつつ確認してみると、東北大学の法学部卒らしい。
あとがきに『背景については~首相公選制が存在する、現実の日本とは異なる日本を描いています』とは書いてあるし、当然そこらへんはわかった上で書いてるんだろうけど、なんか違和感のある嘘設定なんだよな。
そもそも首相公選制という設定にしなきゃならないようなストーリーでもないし。


まぁたった一冊読んだだけで判断するのは早計なので、もう一冊、今度は『モダンタイムス』に取り掛かってます。
ちょうど二冊まとめて友人が貸してくれたのでね。

でも、この『モダンタイムス』でもまた同じような違和感が・・・。
P.195の国家論とでもいうくだり。
まぁ所詮フィクションだし、ここは登場人物の独自の考えを述べている部分だから別に何を書いてもいいとは思うんだけど、なんか違和感があるんだよな。
ちゃんと憲法を学んで、ルソーの『社会契約論』でも知ってれば、こんな文章を書くこと自体に気持ち悪さを感じると思うんだけど。

まぁいいか。
でも『ゴールデンスランバー』よりはまだこの『モダンタイムス』の方がおもしろいです。今のところはね。

また読み終わったら感想書きますわ。