長きに渡る争いの始まり。
「アンダーワールド ビギンズ」
『遥か昔の、ヴァンパイアが狼男(ライカン)を奴隷にしていた時代。
ライカンの始祖であるルシアンは、ヴァンパイアのために武器を作り、ヴァンパイアのためにライカンを始末した。
そんなルシアンは、ヴァンパイアの三長老であるビクターの愛娘ソーニァと恋仲になっていた。
ヴァンパイアの間では、その恋は禁じられていた。』
2009年公開。
監督:パトリック・タトポロス。
脚本:ダニー・マクブライド、ダーク・ブラックマン、ハワード・マケイン。
出演:マイケル・シーン、ビル・ナイ、ローナ・ミトラ、スティーヴン・マッキントッシュ、ケヴィン・グレヴィオー。
シリーズ3作目であり、1作目の前日譚。
2作目の続編ではなく、話は遥か昔に遡り、ヴァンパイアとライカンがどのようにして争い合うようになったのかが描かれています。
主人公はルシアンで、ビクターに生かされたはいいものの、変身出来ないように首輪を付けられ、奴隷のようにされています。
前2作の時よりもビクター含めヴァンパイア側はかなり悪く、傲慢に見えます。
ライカンがヴァンパイアほど力を持っていなく、ヴァンパイア一強の時代ですから、そうなるのも納得。
ビクターは特に偉そうにしてましたね。
だからこそ、後半でルシアンが他のライカンと共にヴァンパイア側を襲い、ヴァンパイア一強時代を崩したのは、見ていて気持ちよかったです。
だけど、処刑シーンは辛かったです。
いくら掟とは言え、あれはむごい。
ただこの話、前2作中で大体は語られています。
ルシアンとビクターの対立、愛する者の処刑、長きに渡る争いのきっかけ。
前2作を見た段階でこの辺りは大体分かっていたので、正直今回の話での驚きと言うのは無かったです。
ルシアンVSビクターなどのアクションは良かったんですけどね。
今まで語られていなかった新たな事実、みたいなのを期待していたので、「知っていることを見せられても…」という気持ちになりました。
前2作で女処刑人セリーンのキャラクター性とアクションが魅力的だったので、セリーンに似ているとされるソーニャをもっと魅力的に描いていたら、作品の印象はもう少し良い方向に傾いていたかも。
ルシアンとソーニャがどのようにして恋仲になったのかを中心にした方が良かったのではないだろうか。