仮面ライダーギーツ | 日刊タカナリ

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※あくまで個人的な感想なので、参考程度にご覧ください。

理想の世界にするために。


「仮面ライダーギーツ」



2022年~2023年放送。全49話。

原作:石ノ森章太郎。

監督:中澤祥次郎、杉原輝昭、柴崎貴行、上堀内佳寿也、坂本浩一、山口恭平、田崎竜太、福沢博文(レッドアクション)。

アクション監督:藤田慧(ジャパンアクションエンタープライズ)。

特撮監督:佛田洋(特撮研究所)。

脚本:高橋悠也。

出演:簡秀吉、佐藤瑠雅、星乃夢奈、杢代和人、青島心、崎山つばさ、後藤大、志田音々、北村諒、笹原紳司、遊井亮子、俊藤光利、水江建太、並木彩華、安田聖愛、佐藤流司、春海四方、山崎樹範、鈴木福、忍成修吾。


※次から多少のネタバレあり。




最後の勝った者だけが、世界を自分の望み通りに作り変える事が出来るゲーム「デザイアグランプリ」。

世界平和を望む就活中の大学生・桜井景和と、セレブインフルエンサーの鞍馬祢音は、たまたまそのゲームに巻き込まれ、敵であるジャマトに襲われた。しかし浮世英寿/仮面ライダーギーツに助けられたことで、2人は欲望の渦巻く戦いに身を投じることになる。

「おめでとうございます。
今日からあなたは仮面ライダーです。」




仮面ライダーでゲームと言うと、「仮面ライダーエグゼイド」ですね。
エグゼイドは主に、カセット式のレトロゲームがメインアイテムになっていて、バトルフィールドもそのゲームの世界観を踏襲されていたのに対し、今回のゲームはオンラインのオープンワールドゲームのような感じです。

無作為に選ばれたプレイヤーが仮面ライダーとなり、運営が用意したミッションに挑戦し、ライバルを減らしながら最後のミッションを達成した1人が“デザ神”となり、世界を自由に作り変える事が出来ます。

どうやら紀元前からあったようで、その時は世界を変えるとかはなく、賞品や賞金がデザ神への報酬だったようです。
それが途中から“世界を変えるゲーム”となり、それが物語にかなり関わり、世界を変える所じゃなくなる事態となります。

これは英寿の出生と共に中盤辺りに明らかとなりましたが、これには驚きましたね。こんな主人公見たことない。
だけど今まで辛かったでしょうね。目的達成出来ずに次に託すって。だからこそ“ブースト マークⅡ”は生まれた訳ですけどね。

オーディエンスの存在にも驚きました。
まさに「仮面ライダー」をテレビで楽しむ私達のような存在ですね。
ただ違うのは、デザイアグランプリは現実で起きていて、消滅者も多数いるという事。
オーディエンスはそれを踏まえてゲームを楽しんでますから、倫理観はぶっ壊れてますね。バックルを提供してくれるのは有難いですけど。




ライダーのビジュアル自体は初めて見た時から結構好きでした。

バックルによって装備を変え、「仮面ライダージオウ」のジクウドライバーのように回転させて装備上下反転させるのは非常に面白い。
しかもバックルは誰でも使うことが出来るので、ギーツがよく使うブーストをタイクーンが使う事が出来ますし、バッファが使うゾンビをギーツが使う事が出来ます。
色んな仮面ライダーがバックルを取り替えながら戦う姿は、見ていて楽しかったです。

個人的にはビートバックルとゾンビバックル、所有者は気に入らないけどブジンソードバックルが好き。




主要キャラクターの中で大きな成長が見られたのは、道長と祢音ですね。

道長は最初は取っつきにくく、誰に対しても敵対心剥き出しでしたが、ライダーに対して無敵な力を手に入れてからはどんどん気持ちが変化していきましたね。まさか英寿を信じるまでに至り、世界のために戦う事になるとは。
終盤になるにしたがってかなり好きになりました。


そして祢音。
家庭環境がかなり複雑で、最初から応援はしてましたが、出生の秘密を知ってからはさらに応援に力が入りましたね。特殊な出生でも家族のために、仲間のために、世界のために戦う姿は美しかったです。

母親が束縛するのも納得ですが、事情を知らない娘に対してさすがにやり過ぎ。父親は母親とは対照的にあまり口は出しませんでしたが、やったことは最低です。だけど、終盤は心を入れ替えて祢音を守ったのは痺れましたね。父ちゃんカッコ良かった。


最初から気に入らなかったのが景和。
世界平和を願うばかりに、ライダーになっても戦わずに人助け。力があるならまだしも、力がない、扱えないのに助けるのには見ていてイライラしました。

闇堕ちした原因を道長のせいにしていましたが、道長もそうなると知らなかったのは明白です。なのに執拗に道長を責めていたのが気に食わない。
あと、闇堕ちした後叶えた願いが予想外だったようですが、善人だけが生き返るわけがない。それは実際にゲームに参加した景和が一番よく分かってると思います。なのに事態を予測出来なかったのは、単にバカか、ショックで周りが見えなくなっていたか。
どちらにしろ、運営は悪くないです。景和が悪い。

最後は改心しましたけど、全体の印象はあまり良くなかったですね。




さらに注目キャストは、ギーツ推しの未来人ジーン役の鈴木福。

元々仮面ライダーファンであり、夢が仮面ライダーだった彼が、ついに自分のベルトを手に入れ、仮面ライダージーンとなります。夢が叶った瞬間を見ることが出来ました。
推しを応援する姿、推しに会った時の反応とか、完全にオタクでしたねwww 

嬉しかっただろうな。


驚愕だったのは、バッファを推す未来人ベロバ役の並木彩華の演技力。

彼女はまだ16歳なんですが、とてもそうとは思えないような非常に濃い演技をしていました。
16歳であの目、あの声、あの動き。
恐ろしさを感じたと同時に、彼女の今後にすごく期待が持てました。

彼女は化けますよ。




これからVシネだったり、冬映画だったりでその後が描かれるでしょうけど、どんな戦いになるんでしょうね。
どうやらみんな英寿の事は忘れていますが、仮面ライダーやデザイアグランプリの事も忘れたんですかね。
そのあたりをどうするかを期待したいです。

複数ライダーがいて、ゴチャゴチャしてどうなるか不安でしたが、結果、今回のライダーも面白かったです。後追いで見れる時に見てましたけど、最後の方は止まりませんでした。

前作のリバイスでは思いませんでしたが、今回のベルトはすごく欲しい。


また一人、仮面ライダーの世界に「神」が誕生した。