“攻撃中止”の伝令は、果たして無事に届くのか。
「1917 ~命をかけた伝令~」
『1917年4月6日。第一次世界大戦真っ只中のヨーロッパ。
西部戦線にいたドイツ軍が後退したが、それは作戦に基づく戦略的なもので、このまま突撃したらイギリス陸軍は壊滅的な被害を受けてしまう状況になっていた。
それを航空偵察で把握していたイギリス陸軍であったが、明朝に突撃を予定しているデヴォンシャー連隊第二大隊に伝えたくても、電話線は切れていたため、すぐに伝えることが出来なかった。
そこでエリンモア将軍は、トムとウィルの兵士2人に、“攻撃中止”の伝令を現地に直接行って伝える事を命令した。』
2020年公開。
監督:サム・メンデス。
脚本:サム・メンデス、クリスティ・ウィルソン=ケアンズ。
出演:ジョージ・マッケイ、ディーン=チャールズ・チャップマン、アンドリュー・スコット、リチャード・マッデン、マーク・ストロング、コリン・ファース、ベネディクト・カンバーバッチ。
第一次世界大戦真っ只中のヨーロッパ。
ドイツ軍の作戦を察知したイギリス陸軍は、明朝の突撃を中止することを決定。電話線が切れていたため、伝達方法は「遠方の突撃部隊に直接行って伝える」しかありませんでした。
将軍はその役目を2人の兵士に託しました。
この話は、その2人の兵士が伝令をちゃんと伝えることが出来るのかが描かれています。
戦争作品なんですが、全編ワンカット風撮影です。完全なワンカットではなく、3回くらい場面展開します。
そしてこの作品はフィクションではあるんですが全てそうではなく、サム・メンデス監督の祖父であり、第一大隊上等兵だったアレックス・H・メンデスから聞いたエピソードが盛り込まれているそうです。
ちなみにアレックスさんは伝令係だったようです。
自分自身にそれに近い経験があるのか、仲間に聞いたのか。どちらにしろ、事実なのは驚きですよね。
トムとウィルが、攻撃中止命令を伝えるために自陣から突撃部隊へ向かうわけなんですが、その道中がとにかく凄い。
どこから敵が来るか分かりませんし、何が起こるかも分かりません。いきなり撃たれるかもしれないし、爆弾が爆発するかもしれません。
物語としてそれは当然なんですけど、ワンカット撮影の影響もあってか、自分がその場にいるみたいでしたね。本当にゲームみたいでした。
これは劇場で観たかったです。
アトラクションとして楽しめたでしょうね。
伝令内容にしても中止命令だけでなく、様々な伝令が描かれていました。全部で3つですね。(もしかしたら探せばまだあるかも)
見始めた時は命令だけかと思ってましたが、まさか心揺さぶられる伝令ドラマがあるとは思いませんでした。
最後に明かされたものは、驚きと共に心にグッとくるものでした。こういうの弱いなぁ。
戦争のハラハラ感だけでなく、まさか感動まで味わえるとは思いませんでした。
挑戦的であり、素晴らしい作品だと感じました。
私は結構好きですね。