自転車保険の加入義務、

聞いたことある方も多いと思います。

 

 

2015年10月に兵庫県が全国で初めて自転車保険を義務化して以来、

各都道府県の自治体で急速に義務化の動きが進んでいます。

 

 

何故自転車保険への加入を 義務とするのでしょうか?

余計な保険料がかかる自転車保険に入るなんて、誰だってイヤなものですよね。

 

 

ですが、実は自転車事故で他人に大怪我をさせてしまい、

数百万円~数千万円という非常に高額な損害賠償を請求されるという

ケースも実際に発生しているのです。

 

 

有名な例でいうと、

2008年9月に男子小学生が自転車で帰宅途中に

歩行中の女性(60代)と正面衝突し、

女性は頭蓋骨骨折、意識不明という状態になり、

男子小学生の母親に約9,500万円の賠償が命じられたという事例があります。

 

 

9,500万円ですよ。

 

 

この金額、 払えと言われても払えないですよね?

他にも1,000万円を超える高額賠償はいくつかあります。

 

 

自転車事故は例え自分が気を付けていても

家族(特にお子さん)が事故を起こす可能性もありますので、

万が一の損害賠償を考えると加入の義務化は

妥当なところなのではないかと個人的には思っています。

 

自転車保険の保険料は月々150円~200円くらいで済みますので、

ジュース1~2本分の小銭で数千万円の高額賠償に備えられるというのは、

自転車に乗る方にとっては逆に「自治体の方、良いこと教えてくれたね!」と

言って良いくらいの価値ある情報なのではないかと思います。

 

 

義務化している地域(2020年2月時点)

 

 

この表はあくまでも2020年2月時点の情報です。

今後さらに義務化地域が増えていくことが予想されます。

 

ちなみに、2020年4月に義務化が予定されている自治体は「東京都、奈良県、愛媛県」です。

 

 

義務と努力義務の違いとは

 

義務

→自転車保険への加入を条例で義務化されたもの

 

努力義務

→自転車保険に加入するように努めなければならないもの

 

 

つまり、義務化された地域は加入する義務があるのですが、

努力義務の地域の場合は加入に努めなければいけないものの、

私たちの判断に委ねられるということです。

 

 

加入義務に違反した場合の罰則について

 

さて、ここで多くの方が気になるのが

「義務化地域に住んでるのに自転車保険には入っていない場合、何か罰則とかはあるの・・?」

という点でしょう。

 

 

これについて心配されている方は多いのではないでしょうか?

罰則を心配している方、安心してください!

義務化の地域で自転車保険に加入していない場合でも、

特に罰則などを受けることはありません(2020年2月現在)。

 

ただし!

 

条例で決められている義務となりますので、

学校や会社への 自転車通学・通勤が今後は認められなくなる・・

という可能性もあります。

 

 

また、自転車事故は6分に1回の頻度で発生しているため、

自転車事故による高額賠償は誰にでも起こり得ます。

 

 

家族(特にお子さん)で自転車に乗る人がいる場合は

加入しておいた方が間違いないと言えます。

 

 

不注意で人にぶつかったりした経験は多くの人があると思いますが、

その時にもし相手が大怪我をしていたら・・と考えると、

やはり自転車保険は備えておいた方が良いと私は思っています。

 

 

自分や家族の財産は自分たちの出来る範囲で守っていきましょう!

 

 

自転車保険は個人賠償責任保険に入っていればOK!

 

自転車保険は他人にぶつかってケガをさせた場合の高額賠償に

備える目的で義務化されているため、実は損害賠償に

備える保険である「個人賠償責任保険」に入っていれば

義務を果たしたことになります。

 

 

そして基本的には自転車保険の補償の一つに

個人賠償責任保険が含まれています(下図参照)。

 

 

つまり、自転車保険か個人賠償責任保険、

そのどちらかに加入していればOKなのです。

 

 

すでに加入しているケースもあるので特定の人は要確認!

 

個人賠償責任保険は、

自動車保険や火災保険に加入している方は

特約ですでに付けている場合が あります。

 

 

契約書を見て「日常生活賠償特約(またはそれに近い名前)」

という補償が付いていたら自転車保険への加入義務は果たしていることになるので、

新たに加入する必要はありません。

 

 

自動車保険や火災保険に加入しているけど、

まだ特約は付けていない・・という方は、

特約として付けた方が安くて内容が充実しているはずですので、

そちらで付けておくと良いでしょう。

 

 

自動車保険や火災保険に加入していない方は、

自転車保険に加入するのがお勧めです。

 

基本的に自転車保険には個人賠償責任保険は付いていますし、

保険料も月額170円という安さで損賠賠償を1億~2億まで補償してくれるものも多くあります。

 

 

自転車保険なら自分のケガも相手のケガも補償してくれますので、

保険料が安く済むなら自転車保険に加入するのが

良さそうです。

 

 

また、クレジットカード付帯の個人賠償責任保険

(または日常生活賠償保険などの名前で販売)もあります。

 

月額は150円前後と安く済みますが、

対象のクレジットカードを持っていない場合は

新たに発行するのが少し面倒です。

 

それが大丈夫ならクレジットカード付帯の保険でも良いでしょう。

 

ただし、個人賠償責任保険だけだと自分のケガは補償されませんので、そこは覚えておいてくださいね。