コンディショニング・スポーツ指導者&健康・生活習慣アドバイザーの小川麗香です。
先日、成長期の男の子のオスグッドの記事を書きました!
今回、part2です。
上記の記事の男の子とは同じオスグッドで悩む子ですが、コンディショニング方法はまったく違うというお話です。
二人目の彼は、身長は随分伸びているようですがよくある中学生の伸び具合だと思います![]()
コンディショニングでは、どこの筋肉が緊張をおこしているのか見ます。
一番気になったのが、腰の緊張です!!いわゆる反り腰というやつです。反り腰ということは、この腸腰筋の過緊張です。ぎっくり腰筋でもありますね![]()
腸腰筋が緊張を起こすと・・・
図のように大腰筋は腰椎から大腿骨に筋肉がまたいでいます。
腸骨筋は骨盤から大腿骨にまたいでいます。
つまりこの2つの筋肉は足の骨についているので脚と大きな関係があります。図を見て想像してほしいのですが緊張を起こすと脚を曲げるように筋肉が引っ張ります。
そうするとどんな姿勢になるでしょうか・・・
股関節を曲げてしまうのです。
股関節を曲げると膝も曲がります。
図を見ると、足の配列がよければ矢印方向に重力がかかっても負担はないですが、右の図をみるとどうでしょう。
この姿勢になると矢印方向に重力がかかった時に腰・股関節・膝・足首への負担が倍増するのがはっきりとわかります![]()
彼は、おそらくこういった身体の状態に加え成長期というものが重なってひざへの負担が倍増してオスグッドになってしまったのではないかと思われます。これも彼の生活習慣・スポーツ習慣の背景を聞いて初めて紐解けることです![]()
彼の裏側にある背景を聞かなければ、成長痛だね!膝のケアをしましょう!という処方になるわけです![]()
いえいえ、そうではなくてもちろん彼には脚周りのコンディショニングと膝周りのコンディショニングをやってもらいますが、大事なのは腰です!!
腸腰筋の緊張をとるリセットコンディショニング。
そしてさらに大事なのが、腸腰筋の相反する筋肉は腹直筋下部です。
下部は思っている以上に使えていない筋肉です![]()
ここの筋肉の働きを取り戻せば、実は腸腰筋の頑張りすぎを助けることができます![]()
彼には腸腰筋のリセットを念入りにしてこのトレーニングをさせました。するとすっかり腰部の緊張が取れてました。寝転ぶと腰が浮くのですがちゃんと寝転んで脱力できているので腰が床にぺたーっとつきます。
そしてそれと同時に股関節の曲がりと膝の曲がりもちゃんと改善されました。
腸腰筋は、立っているときはもちろん座っていても使い続けて緊張している筋肉です。
寝転がって初めて脱力できる筋肉ですがここの緊張が強い方は寝ても脱力できていない状態が続くため休む暇なく使い続けてしまう筋肉です。それが悲鳴を上げたときにぎっくり腰となるわけですね![]()
子供なんでぎっくり腰にはならなくても、やはり私の周りでも体操座りさへ腰が痛くて出来ないといった子も何人か出会っています![]()
きっとそれをかばうことで今度は膝が痛み、股関節が痛み・・・と身体がかばいあっていろんなところが痛むことになるでしょう・・・
彼にも2週間できるだけ毎日行うことを宿題にさせています![]()
2週間しっかりと身体によい状態をインプットすれば、その後はある程度は脳と身体が覚えてくれているのでよい身体の状態をキープしようと無意識に働くはずです![]()
まだまだ成長期!スポーツを伸ばしていくのもこれからです![]()
頭の良い子なので、しっかり理屈を理解してコンディショニングをしてくれる子なので身体が良くなればスポーツのパフォーマンスを上げることもこの子は可能だと思います
飛び抜けてスポーツ万能とは見えない子なのですが本当はかなりなんでも出来る器用な子です。
隠されてる能力が見え隠れしてた子でむしろ伸びしろだらけの子だと思いす。それは小学生の時から密かに私が感じていたことです。
コンディショニングは、スポーツに限らず肩こり・腰痛・不定愁訴や同じ症状であってもおひとりおひとり根本原因は違うもんです。
身体を見るだけでなく、その方の隠れている背景をちゃんと理解しよくコミュニケーションをとって寄り添ってあげることこそが改善の近道だと思っています![]()


