こだまさんの本、「ここはおしまいの地」に引き続き、2冊目「夫のちんぽが入らない」を読み終えました。

 

やはり、あっという間に読み終えてしまいました。

自分はたぶん人に比べると文章を読むスピードが遅い方だと思うのですが、(理解力が弱く、漫画を読むのもとても遅い)、こだまさんの文章は難しくなく、すーっと読み進めることができるように感じます。イメージが絶えず頭の中に浮かんで、映画を見ているような感覚というんですかね。

 

タイトルのとおり、そういう話ももちろんありますが、こだまさんの経験されたことや、育ってきた環境、親兄弟のこと、いろんなことを正直に書かれていました。

 

こだまさんもお子さんがいらっしゃらないご夫婦ですが、なんとなく自分の境遇に似たものを感じて、そっと励ましてもらえたような気持ちになりました。

 

「我が子のいない人生」というタイトルで少し前ブログを書きましたが、自分も我が子の顔を見ることができなかった人間ですが、どこか自分の子ができるということが実のところよく分からないというずっと感覚がありました。それはやはり育った環境や自分の病気が原因ではないかと思います。まず、親の喧嘩が絶えないような環境で育ったので、家族の温もりというものがよく分からないということ。親と何かをして楽しかったという記憶があまりないこと。他の兄弟に比べてあまり可愛がられていなかったということ。経済的に苦しい環境で、小さい頃から自分一人がいなくなれば、少しでも家は楽になるんじゃないかと思って生きていたこと。

あとは、小さい頃から病気が多く、ひどいいじめにも遭ったので、きっと自分に子供ができたら弱い遺伝を引き継いで大変な思いをさせてしまう=子供のために子供なんてできない方がいい、という考えを潜在的に持っていたような気がします。

 

そして何より、子供を持つということが、素晴らしいことだと思えるような心の豊かさが自分にはなかったようにも思います。

 

でも、子供がいなくともこだまさんも夫さんも互いを支えあう姿が見えました。子供が全てではない、生まれてきた自分自身の命を大切に生きるということも、大切な生きる理由なんじゃないか、そう感じさせてくれました。

 

自分の人生は、他人に比べれば寂しく悲しい部分も多いかもしれない。だけど、自分の人生にもきっと何かできることがあるんじゃないか。

 

こだまさんの本はそういう勇気をくれます。