様々な情報を調べた結果、妊娠継続を諦めるという決心が80%ほど固まりました。
しかし、残りの20%はぐるぐると同じことを考えては迷い、悩みの繰り返しでした。
それは、生きられる可能性も奇跡的にあること、
赤ちゃんはもっとお腹にいたいのではないかということ、
数時間でも1週間でも生きたいのではないかという気持ち。
短い時間だとわかっていてもわが子と時間を過ごしたいという気持ち。
ジャクソン君のように奇跡的に数年間生きてくれたら何て嬉しいんだろうという気持ちです。
特に、ジャクソン君の写真や動画を見た後は幸せそうな家族の様子に迷いが増しました。
調べた情報によると、胎児が無脳症と宣告された場合、ほとんどの妊婦さんが人工死産を選択するようです。
(無脳症の診断は妊娠4か月以降に可能となるため、人工死産の方法は中期中絶になります。
この場合、中絶といっても、子宮口を広げる処置をし、陣痛誘発剤を使って陣痛を引き起こし、赤ちゃんを産むという普通分娩とほぼ変わらない方法になります。)
それは、やはり生まれた後生きられる可能性が余りに薄く、妊娠を継続すると母体に負担がかかるためです。
次の日、出張から帰宅した旦那さんに心境を話すと、彼も中絶したほうがいいと思うといいました。
でも、私が迷って泣いていると、「どうしたい?」とも聞いてくれました。
その時、彼が沢山読んだブログの中で心に響いたのものを紹介してくれました。
それはある人が産婦人科の先生に、
「こればっかりはしょうがない」と強くはっきりと言われた。
これまで様々な妊婦さん、赤ちゃんを見てきた中で、先生の言葉だからこそ、心が納得できた。
というものでした。
その話を聞いて、私も栄養は取っていた、飲酒や喫煙はしていない、薬は飲んでいない、心当たる原因もない。そもそも原因不明の病気だということを改めて認識し、
「こればっかりはしょうがない」
という医師の言葉に説得力を感じました。
また、旦那さんがもう一つ、
赤ちゃんは絶対また戻ってきてくれるからと言ってくれました。
私は決断するにあたり、この言葉に救われました。
結局、私も人工死産、中期中絶を決断しました。
グルグルと考えていた20%の気持ちを、弱い自分には優先して決断することができませんでした。
自分の弱い心を正直に吐き出します。
これからお腹で大きくなって赤ちゃんの存在が大きくなり、そのあとで死産となってしまったら、今命を諦めるよりももっと辛い。
短い時間を生きてくれたとしても幸せなのか。亡くなるまで苦しまないのか、苦しむ姿を見るのが辛い。
亡くなるのを見届けるのも辛い。
可愛くて可愛くてしょうがないわが子と少しでも時間を共有し、思い出ができた後ですぐお別れがやってくることが辛い。
奇跡が起きて数年生きられたとして、脳がない状態で生きることは幸せなのか、全身全霊支えられるのか。
妊娠を継続する選択をできる人はなんて強いのだろうと思います。