この頃、ブログを音楽にシフトして、
ぼくが好きな音楽について書いてるけど、
言葉ってとてもむずかしいとつくづく
思う。



言葉を紡ぎだす事に一所懸命になって、
紋切り型の表現になってると思う。


わかりやすい例を出すと、
「カッコイイ」とか、
「とても好き」とかね。



自分の思うことを人に正確に伝えるのは、
とてもむずかしい。


例えば、目の前の人にぼくが大好きな音楽
のことを伝えて、好きになってもらうこと
を考えてみる。


人が目の前にいるなら、音楽を聴いて
もらって、その話ができるかもしれない
けど、こういったWeb媒体だと言葉
だけで伝えなければならない。


そういったことを考えると、言葉は考えて
考えぬいて使わなければいけないはず
なんだけど、そうできていない自分が。



ブログを始めた頃に比べるとだいぶ
こなれて来たと思うけど、まだまだ
だと思う今日この頃。


で、言葉と言えば、僕らの1世代ぐらい
上の人達に絶大な支持を受けた
思想家/詩人がいた。


吉本隆明って人。


ぼくの世代になるとあまりハマった人は
多分居ないだろうし、居たとしても
そんなに多く無いと思う。


ぼくも1冊だけ購入した。


共同幻想論って本。


全く内容は覚えてないのが悲しいけど、
確か人は共通の幻想を持っていると
いう内容だったような気がする。

※共同幻想の重なり具合で人間関係が
 決まる?ってようなロジックだった
 ような気がする。



で、その方は思想家であると同時に詩人。


そのため、何かの雑誌で、あるパンクバンド
の曲の詩を絶賛していた。


ザ・スターリンのMONEYって曲。


スターリンは、遠藤ミチロウのバンド。


1980年にインディーズでデビューして、
過激なステージが話題になった。


だって、ステージから豚の頭とか鳥の頭
とかを客席に投げちゃうんだぜ。



この曲は、STOP JAPってアルバムに
入っている。



このアルバムは彼らの最高傑作。
※オリコンアルバムチャート3位



1曲目のロマンチストって曲は、
彼らのキャリアの中でも一番の出来。


吐き気がするほどロマンチックだぜ!


彼らは、同時期の他のパンクバンドとは
違い、遠藤ミチロウが書く詩の世界観が
特筆モノ。


このアルバムの頃は音楽的に言うと、
3コードパンクに近いものがあるが、
ミチロウの詩と、独特なヴォーカル
が入ることで彼らだけの世界を
作り出してる。



ちなみにミチロウは、吉本隆明のことを
尊敬してたため、後に何回も対談してる。



その対談はライブパフォーマンスの時と
全く違い、思想家同士が話をしている
ような対談だった。



で、そのMONEYって曲だけど、悪くは
無いけど、そんなに好きではなかった。



吉本隆明が絶賛した詩も、そんなに?
って感じを受けた。



ぼくが彼らを好きになったきっかけだけど、
高校の時の1年と3年で一緒だったの部屋に
彼らのレコードが有ったから。


彼の部屋は、高校を卒業した後、4人ぐらい
の仲間の溜まり場になっていて、いつも
いろんな音楽がかかってた。


そこで友達が掛けたのがきっかけ。
※実はもう一つ大好きなバンドにも
 出会ってるけど、それはまた今度。



浪人生のぼくはそこで何回も聴くうちに
ハマっちゃったわけ。


それまでのぼくは、パンクとメタルは
とても嫌いだった。


だけど、浪人していて不安定な自分を
考える時、激しい音楽を自然と求めて、
同時期にDokken、スターリンを聴き
始めたのかもしれない。


ぼくの聴き始めた時は、彼らはすでに
解散してた。
※その後、何度も復活するけど・・・



ぼくが、大学に入った年に、ビデオしか
リリースしないというコンセプトで、
ビデオ・スターリンっていうバンドを
ミチロウが結成した。



その時はライブに行きましたよ。



やってる曲は、なんのことは無い
ザ・スターリン時代の曲ばっかり。


彼らが大きなホールでできるわけ
無いから、当然ライブハウス。


周りはパンクスの怖い兄ちゃんばかり
かと思ったら、意外に女の子が多くて
びっくり。


やった!初スターリンだ!とこっちは
思ってるから、大盛り上がり。


あのときは、名古屋のハートランドか、
豊橋のカゴヤホールのどっちかだった
ように思う。


ぼくをスターリンに引き込んだ奴の車で
一緒にいった記憶が有る。
※あまり駐車場に苦労した記憶が無いから、
 カゴヤホール?



周りは女の子が6割ぐらいだったから
ぼくが盛り上がっていると、いつの間にか
一番まえの柵にもたれかかって暴れること
になる。たのしいぃ~!

※ぼくは身長179cm、左右見渡すと
 屈強なパンクスばかり。
 女の子たちは、ぼくらが結果的に
 蹴散らす形になっちゃった。



今は、経年変化の結果、結構な数のライブ
に行ったけど、その頃のぼくは、まだまだ
ライブ初心者。



生まれてから3回めのライブだったような
気がする。


だから余計大暴れ。


今だったら間違いなく酸欠になって倒れてる。


ライブって、こんなに暴れていいんだ♪って
思った記憶が有る。


あまりに記憶に残ったから、その年は、
もう一回彼らのライブに行った。


同じようにスタンディングのハコで、
その時も本当に楽しかった。



目の前に居たベースのねいちゃんが
ピック投げてくれて、ぼくの手に
不思議なくらいすっぽり入った。


今でもそれは宝物。
※実はジェフのピックもあるけど。


やっぱりライブに行くなら、オール
スタンディングのハコがいいよね。


photo credit: x-ray delta one via photopin cc