ガラは、生き霊を呼び出した。
クジャクを追い詰めるべく生んだ分身である。
命を削ってまで、再びその力を使うとは。
「見るがいい大連者。これが私の真の力だ」
ガラは、自らの生き霊を取り込む。
すると、生き霊と同じ鎧で身を包む。
それから靴が鳥の足の形をしたハイヒールに変わり、腕にも嘴型の爪が生えてきた。
更に、背中には扇形に開く羽まで。
「見よッ!これが″呪詛鳥ガラ″だッ!!」
呪術に長けていたガラが辿り着いた境地。
獅子連者には、その姿がクジャクに見えてならない。
あれだけ憎んでいたはずのクジャクと同じ姿というのは、皮肉でしかない。
呪詛鳥ガラは飛び、その爪を向ける。
「行くぞ大五ッ!」
接近してくる呪詛鳥ガラ。
すれ違いざまに獅子連者を引っ掻いていく。
「グワッ!」
鳳凰連者は見立て以上の速さとし、ダイバスターで狙う。
クジャクレンジャーもホルスも同様に撃墜すべく矢を放つ。
「無駄だッ!」
攻撃は全て呪詛鳥ガラをすり抜けていく。
生き霊を取り込んだことで、自らの肉体を霊体化させて、攻撃をかわしたのである。
逆に口から妖力波を撃ち、鳳凰連者達に当てていく。
よろめく面々。
再びダイバスターを構える鳳凰連者。
しかし、引き金を引くことができない。
「こ、これは何アルか?」
鳳凰連者だけではない。
全員、肉体の自由が効いていなかった。
「フフ…………。私の攻撃で、お前達の躰には呪いがかかっている」
何だと、と獅子連者は自分の攻撃を受けた箇所を見る。
紫色の妖気が、モヤのように涌き出ている。
「それはお前達の躰を蝕む。動きを制限し、やがては動かなくなり、死に至る」
それに焦り、ホルスは震える手で弓を射る。
当然当たらず、逆に呪詛鳥ガラからの妖力波を受けてしまう。
「キャアッ!」
倒れるホルス。
起き上がろうとするも、躰が重い。
受けたら再び呪いが生じる上、呼応するようにそれ以前の箇所の呪いは更に力を増したのである。
「わかっただろう?お前達はここで死ぬのだッ!」
呪詛鳥ガラが、間髪入れずに放たれる。
受ける度に呪いは増え、増していく。
「このぉッ!」
鳳凰連者は力を搾って起き上がり、ダイバスターをガラに向かって発泡していく。
とはいえ、無理を利かせて攻撃しようにも、全く通らない。
成すがままに攻撃を受け、大連者達は地に伏してしまう。
「ク…………」
その様子を、ガラは笑いながら見ている。
「さあ、お前達がこのまま死ぬのを待っててもいいが、私自らが葬ってやる。まずは…………大五ッ!」
呪詛鳥ガラは足の爪を獅子連者に向ける。
今の体力も気力も減った状態なら、ダイレンスーツを貫き、心臓を潰せるだろう。
「最期だッ!」
飛翔し、向かってくる。
クジャクレンジャーはダイレンブレスレットを見る。
ここで使うべきなのか?
いや、背に腹は代えられない。
ならば…………。
クジャクビットを孔雀連弩から気力で抜き出し、浮遊させる。
それが動かない手首のブレスレットのエンブレムをクリスタルと重ねた。
「″星纏装″ッ!!」
すると、クジャクレンジャーから辺りを染まらせたかと思うほど、虹色の光が放出されていく。
「この光は…………?。呪いが…………どういうことだ?」
獅子連者達にかけられていた呪いが消えていく。
光から呪詛鳥ガラとは対極に、煌めく鎧を纏ったシン・クジャクが孔雀明王が如く現れた。
「ガラ、あなたがお姉さんを苦しめ続けた…………その罪を償う時よ」
虹色の光が呪詛鳥ガラを包む。
すると、躰の色相がハッキリとしてきた。
「何!?」
妖力を相殺され、躰を透過させることが出来なくなったのを察知する。
「一撃で決めるッ!」
″星纏装″の制限時間は1分間。
劣勢を覆すには十分な時間であった。
背中の羽から気力が孔雀連弩へと注がれていく。
填められているクジャクビットがその気力を受け、更に発射口という一点に収束させていく。
「こんなものォッ!」
呪詛鳥ガラは全力で妖力波を放つ。
それに対し、ただ前にいる敵を射抜こうと構える。
そして、引き金を引いた。
「″孔雀明王扇・陀羅尼″」
″孔雀明王扇″の力を一点に集中させた矢が放たれる。
矢はまるで、虹色の孔雀のようになり、妖力波をかき消してしまう。
「そ、そんな…………クッ……」
もはや呪詛鳥ガラに打ち破る手段はない。
それを悟り、ガラは生き霊との融合を解除した。
″孔雀明王扇・陀羅尼″は生き霊に直撃し、光と共に消え去ったのであった。
「!?。逃がした?」
″星纏装″が解除され、クジャクレンジャーはそのままの状態ながらガラへと照準を定める。
生き霊に殆どの妖力を預けていたため、もはや妖力は僅か。
簡単に殺せる。
「優美ちゃん、待ってくれ
。ガラは、俺に殺らせてくれ」
クジャクを追い詰めるべく生んだ分身である。
命を削ってまで、再びその力を使うとは。
「見るがいい大連者。これが私の真の力だ」
ガラは、自らの生き霊を取り込む。
すると、生き霊と同じ鎧で身を包む。
それから靴が鳥の足の形をしたハイヒールに変わり、腕にも嘴型の爪が生えてきた。
更に、背中には扇形に開く羽まで。
「見よッ!これが″呪詛鳥ガラ″だッ!!」
呪術に長けていたガラが辿り着いた境地。
獅子連者には、その姿がクジャクに見えてならない。
あれだけ憎んでいたはずのクジャクと同じ姿というのは、皮肉でしかない。
呪詛鳥ガラは飛び、その爪を向ける。
「行くぞ大五ッ!」
接近してくる呪詛鳥ガラ。
すれ違いざまに獅子連者を引っ掻いていく。
「グワッ!」
鳳凰連者は見立て以上の速さとし、ダイバスターで狙う。
クジャクレンジャーもホルスも同様に撃墜すべく矢を放つ。
「無駄だッ!」
攻撃は全て呪詛鳥ガラをすり抜けていく。
生き霊を取り込んだことで、自らの肉体を霊体化させて、攻撃をかわしたのである。
逆に口から妖力波を撃ち、鳳凰連者達に当てていく。
よろめく面々。
再びダイバスターを構える鳳凰連者。
しかし、引き金を引くことができない。
「こ、これは何アルか?」
鳳凰連者だけではない。
全員、肉体の自由が効いていなかった。
「フフ…………。私の攻撃で、お前達の躰には呪いがかかっている」
何だと、と獅子連者は自分の攻撃を受けた箇所を見る。
紫色の妖気が、モヤのように涌き出ている。
「それはお前達の躰を蝕む。動きを制限し、やがては動かなくなり、死に至る」
それに焦り、ホルスは震える手で弓を射る。
当然当たらず、逆に呪詛鳥ガラからの妖力波を受けてしまう。
「キャアッ!」
倒れるホルス。
起き上がろうとするも、躰が重い。
受けたら再び呪いが生じる上、呼応するようにそれ以前の箇所の呪いは更に力を増したのである。
「わかっただろう?お前達はここで死ぬのだッ!」
呪詛鳥ガラが、間髪入れずに放たれる。
受ける度に呪いは増え、増していく。
「このぉッ!」
鳳凰連者は力を搾って起き上がり、ダイバスターをガラに向かって発泡していく。
とはいえ、無理を利かせて攻撃しようにも、全く通らない。
成すがままに攻撃を受け、大連者達は地に伏してしまう。
「ク…………」
その様子を、ガラは笑いながら見ている。
「さあ、お前達がこのまま死ぬのを待っててもいいが、私自らが葬ってやる。まずは…………大五ッ!」
呪詛鳥ガラは足の爪を獅子連者に向ける。
今の体力も気力も減った状態なら、ダイレンスーツを貫き、心臓を潰せるだろう。
「最期だッ!」
飛翔し、向かってくる。
クジャクレンジャーはダイレンブレスレットを見る。
ここで使うべきなのか?
いや、背に腹は代えられない。
ならば…………。
クジャクビットを孔雀連弩から気力で抜き出し、浮遊させる。
それが動かない手首のブレスレットのエンブレムをクリスタルと重ねた。
「″星纏装″ッ!!」
すると、クジャクレンジャーから辺りを染まらせたかと思うほど、虹色の光が放出されていく。
「この光は…………?。呪いが…………どういうことだ?」
獅子連者達にかけられていた呪いが消えていく。
光から呪詛鳥ガラとは対極に、煌めく鎧を纏ったシン・クジャクが孔雀明王が如く現れた。
「ガラ、あなたがお姉さんを苦しめ続けた…………その罪を償う時よ」
虹色の光が呪詛鳥ガラを包む。
すると、躰の色相がハッキリとしてきた。
「何!?」
妖力を相殺され、躰を透過させることが出来なくなったのを察知する。
「一撃で決めるッ!」
″星纏装″の制限時間は1分間。
劣勢を覆すには十分な時間であった。
背中の羽から気力が孔雀連弩へと注がれていく。
填められているクジャクビットがその気力を受け、更に発射口という一点に収束させていく。
「こんなものォッ!」
呪詛鳥ガラは全力で妖力波を放つ。
それに対し、ただ前にいる敵を射抜こうと構える。
そして、引き金を引いた。
「″孔雀明王扇・陀羅尼″」
″孔雀明王扇″の力を一点に集中させた矢が放たれる。
矢はまるで、虹色の孔雀のようになり、妖力波をかき消してしまう。
「そ、そんな…………クッ……」
もはや呪詛鳥ガラに打ち破る手段はない。
それを悟り、ガラは生き霊との融合を解除した。
″孔雀明王扇・陀羅尼″は生き霊に直撃し、光と共に消え去ったのであった。
「!?。逃がした?」
″星纏装″が解除され、クジャクレンジャーはそのままの状態ながらガラへと照準を定める。
生き霊に殆どの妖力を預けていたため、もはや妖力は僅か。
簡単に殺せる。
「優美ちゃん、待ってくれ
。ガラは、俺に殺らせてくれ」