転身が解除され、コウは胸ぐらを掴まれてしまう。
Q口紅歌姫はわかっている。絆が強いダイレンジャーは、仲間が一人でも欠ければ大きな精神的ダメージを負う。
特にキッズは子供であるため、それが顕著である。
「これでおしまいよ。子守唄でも、歌ってあげたいけれど…………」
これから″永眠る″ 子供に対して、唄ではなく、指揮棒を下ろすかのように口紅剣がコウの喉元へ向けられた。
「く…………」
「終幕よ、坊やッ!」
″1 1 0″
黄色の光線が口紅剣を撃ち落とす。
注意がそれ、その隙にコウは腕を払い、逃げ出した。
追おうとするが、立て続けに黄色の光線が2体を襲う。
「ぐぬぅ…………」
「何者でござんすか?」
離れた場所から確認し、コウはハッとする。
「あれは…………」
光沢を持つメタリックボディ、青・緑・赤の色が重厚感を強調させる。
昆虫をモチーフにした力強さが際立っている。
『重甲…………ビーファイター!!!』
ビーファイターは、異次元からの侵略者・ジャマールと戦った戦士である。
とはいえ、それは別世界の話。度々あった時空変動で、因果が混在し、この世界の適格者に残ってしまったのである。
「大丈夫かい?」
駆け寄るブルービート。頷き、再びオーラチェンジャーにキーを挿す。
「超気力転身!」
スーパーリュウレンジャーとなり、 改めて白虎真剣を構える。
「カブキノイドは任せたよ、ビーファイター!」
そう言うと、スーパーリュウレンジャーはQ口紅歌姫へと向かっていった。
「借りを全部、100倍返ししてやる!」
白虎真剣を逆手持ちし、顔を向ける。
「吼新星・″響奏煌″」
″グオオォォッ!!″
白虎真剣が吼える。Q口紅歌姫は警戒するも、何も起こらない。
「こけ脅しかぁッ!」
斬りかかるQ口紅歌姫。それを受け止める。当然に鳴り響く金属音。
すると、Q口紅歌姫は痛みを覚え、よろけてしまう。
「な、何なの?」
「説明してあげようか?」
不可解だと思っている現象の根源であるスーパーリュウレンジャーは、仕組みを明かす。
「″響奏煌(ひびきそうこう)″は、白虎の咆哮を受けた奴に共鳴・共振現象を起こさせる技なんだ」
つまりは、こういう事だ。白虎真剣が何かに触れ、音を出せばQ口紅歌姫も影響を受ける。
発生した音によって共鳴・共振によってダメージがある。
攻撃を受ければ追加で、防げても…………いや、スーパーリュウレンジャー自身が白虎真剣を鳴らせば回避しても意味はない。
「ちょっと白虎の刃にデコピンしても…………」
カツン、カツンと鳴らせる。その度にQ口紅歌姫から火花が散る。
「う、うう…………」
かなり効果があるらしい。Q口紅歌姫は自身の能力が音を操るため、却ってダメージを受ける要素を生み出す。
能力を封じられたも同然だ。
「よし、星纏…………」
ダイレンブレスレットを回そうとするスーパーリュウレンジャー。
「待ったァッ!」
「!?。みんな……」
駆けつけたのは、戦いを終えたキッズ達。
「お前のはゼッドとの戦いにとっておけ」
テンマレンジャーが言う。確かに、切り札を温存しておいた方がいいかもしれない。
星纏装はパワーで齊天大聖に比類するが、1分間の使用でエネルギーを使い、回復までに6時間必要であるのだ(ブレスレット使用には1時間程)。
「合体技で倒すぞ」
そう言うと、テンマレンジャーは両手を重ねる。気力を込め、付近の重力に働きかける。
一時的に重力決壊をし、小規模な空間を作り出した。
「あの時空の裂け目は…………ブラックホール?」
Q口紅歌姫は慌てめく。その間に、スーパーリュウレンジャーは白虎真剣に気力を込めていく。
「口紅歌姫、トドメだッ!」
特大の″吼牙一閃″が放たれる。Q口紅歌姫は防御しようとするが、″響奏煌″の効果でダメージを受けてしまう。
直撃したQ口紅歌姫は悲鳴をあげながら、ブラックホールへと吸い込まれていく。
重力の奔流で押し潰され、Q口紅歌姫は完全に消え去った。
ビーファイターとカブキノイドの戦い、それは平行世界での彼らのものであった。
ジースタッグのスティンガークローと、レッドルのスティンガープラズマーの両方で縛り上げる。
「あぁんッ。わっちを縛り上げ、どうする気でござんすか?」
「斃すのさ」
ブルービートのスティンガーブレードが回転する。
インセクトアーマーに宿る光の波動が刀身に注がれていく。
「″ビートルブレイク″!!」
Xの字に斬りつける。カブキノイドは衝撃で拘束を解かれるが、胸に深傷を負ってしまう。
「く…………胸から血々が出ておる…………なんつって」
もう長くはない。ならば、最後に一花咲かせたい。
「露と落ち、花と散るは生の道。血を諫め、刃を振るうは死の道よ」
詩を詠むと仕込み刀を出し、カブキノイドは走っていく。
「ブルービート、奴が…………」
「特攻か!」
カブキノイドの周りには花びらのようなオーラがある。
躰のエネルギーを放出しているのだろう。
「セイバーマグナム、マキシムビームモード!」
インプットマグナムに、パルセイバーを合体させる。
全員の銃口がカブキノイドに向けられ、一斉発射された。
直撃したカブキノイドは自身のエネルギーで誘爆するように、火花を散らした。
「うぐ…………死に花の道…………まかり通らん…………」
崩れ落ち、爆発するカブキノイド。
既に死たる者が、今を生きようとするビーファイターに勝つことは出来なかったのである。
「ビーファイター!」
キッズが駆けつけ、合流をした。
「さあ、後は親玉を倒すんた!」
『おう!!』
Q口紅歌姫はわかっている。絆が強いダイレンジャーは、仲間が一人でも欠ければ大きな精神的ダメージを負う。
特にキッズは子供であるため、それが顕著である。
「これでおしまいよ。子守唄でも、歌ってあげたいけれど…………」
これから″永眠る″ 子供に対して、唄ではなく、指揮棒を下ろすかのように口紅剣がコウの喉元へ向けられた。
「く…………」
「終幕よ、坊やッ!」
″1 1 0″
黄色の光線が口紅剣を撃ち落とす。
注意がそれ、その隙にコウは腕を払い、逃げ出した。
追おうとするが、立て続けに黄色の光線が2体を襲う。
「ぐぬぅ…………」
「何者でござんすか?」
離れた場所から確認し、コウはハッとする。
「あれは…………」
光沢を持つメタリックボディ、青・緑・赤の色が重厚感を強調させる。
昆虫をモチーフにした力強さが際立っている。
『重甲…………ビーファイター!!!』
ビーファイターは、異次元からの侵略者・ジャマールと戦った戦士である。
とはいえ、それは別世界の話。度々あった時空変動で、因果が混在し、この世界の適格者に残ってしまったのである。
「大丈夫かい?」
駆け寄るブルービート。頷き、再びオーラチェンジャーにキーを挿す。
「超気力転身!」
スーパーリュウレンジャーとなり、 改めて白虎真剣を構える。
「カブキノイドは任せたよ、ビーファイター!」
そう言うと、スーパーリュウレンジャーはQ口紅歌姫へと向かっていった。
「借りを全部、100倍返ししてやる!」
白虎真剣を逆手持ちし、顔を向ける。
「吼新星・″響奏煌″」
″グオオォォッ!!″
白虎真剣が吼える。Q口紅歌姫は警戒するも、何も起こらない。
「こけ脅しかぁッ!」
斬りかかるQ口紅歌姫。それを受け止める。当然に鳴り響く金属音。
すると、Q口紅歌姫は痛みを覚え、よろけてしまう。
「な、何なの?」
「説明してあげようか?」
不可解だと思っている現象の根源であるスーパーリュウレンジャーは、仕組みを明かす。
「″響奏煌(ひびきそうこう)″は、白虎の咆哮を受けた奴に共鳴・共振現象を起こさせる技なんだ」
つまりは、こういう事だ。白虎真剣が何かに触れ、音を出せばQ口紅歌姫も影響を受ける。
発生した音によって共鳴・共振によってダメージがある。
攻撃を受ければ追加で、防げても…………いや、スーパーリュウレンジャー自身が白虎真剣を鳴らせば回避しても意味はない。
「ちょっと白虎の刃にデコピンしても…………」
カツン、カツンと鳴らせる。その度にQ口紅歌姫から火花が散る。
「う、うう…………」
かなり効果があるらしい。Q口紅歌姫は自身の能力が音を操るため、却ってダメージを受ける要素を生み出す。
能力を封じられたも同然だ。
「よし、星纏…………」
ダイレンブレスレットを回そうとするスーパーリュウレンジャー。
「待ったァッ!」
「!?。みんな……」
駆けつけたのは、戦いを終えたキッズ達。
「お前のはゼッドとの戦いにとっておけ」
テンマレンジャーが言う。確かに、切り札を温存しておいた方がいいかもしれない。
星纏装はパワーで齊天大聖に比類するが、1分間の使用でエネルギーを使い、回復までに6時間必要であるのだ(ブレスレット使用には1時間程)。
「合体技で倒すぞ」
そう言うと、テンマレンジャーは両手を重ねる。気力を込め、付近の重力に働きかける。
一時的に重力決壊をし、小規模な空間を作り出した。
「あの時空の裂け目は…………ブラックホール?」
Q口紅歌姫は慌てめく。その間に、スーパーリュウレンジャーは白虎真剣に気力を込めていく。
「口紅歌姫、トドメだッ!」
特大の″吼牙一閃″が放たれる。Q口紅歌姫は防御しようとするが、″響奏煌″の効果でダメージを受けてしまう。
直撃したQ口紅歌姫は悲鳴をあげながら、ブラックホールへと吸い込まれていく。
重力の奔流で押し潰され、Q口紅歌姫は完全に消え去った。
ビーファイターとカブキノイドの戦い、それは平行世界での彼らのものであった。
ジースタッグのスティンガークローと、レッドルのスティンガープラズマーの両方で縛り上げる。
「あぁんッ。わっちを縛り上げ、どうする気でござんすか?」
「斃すのさ」
ブルービートのスティンガーブレードが回転する。
インセクトアーマーに宿る光の波動が刀身に注がれていく。
「″ビートルブレイク″!!」
Xの字に斬りつける。カブキノイドは衝撃で拘束を解かれるが、胸に深傷を負ってしまう。
「く…………胸から血々が出ておる…………なんつって」
もう長くはない。ならば、最後に一花咲かせたい。
「露と落ち、花と散るは生の道。血を諫め、刃を振るうは死の道よ」
詩を詠むと仕込み刀を出し、カブキノイドは走っていく。
「ブルービート、奴が…………」
「特攻か!」
カブキノイドの周りには花びらのようなオーラがある。
躰のエネルギーを放出しているのだろう。
「セイバーマグナム、マキシムビームモード!」
インプットマグナムに、パルセイバーを合体させる。
全員の銃口がカブキノイドに向けられ、一斉発射された。
直撃したカブキノイドは自身のエネルギーで誘爆するように、火花を散らした。
「うぐ…………死に花の道…………まかり通らん…………」
崩れ落ち、爆発するカブキノイド。
既に死たる者が、今を生きようとするビーファイターに勝つことは出来なかったのである。
「ビーファイター!」
キッズが駆けつけ、合流をした。
「さあ、後は親玉を倒すんた!」
『おう!!』