すべては無かった事になった。人々は平和に元旦を過ごした、それが世界の歴史に刻まれた事実である。
ダイレンジャーと、ウルトラマン達のみの記憶に留まる戦いだったのだ。
ウルトラマン達は真の体に戻り、″セブン″にて別世界の自分達と対面を果たす。
「お前がこの世界の俺か」
ランとゼロ(ランと同じ顔)は腕を重ねあう。
「その気力・プラズマスパーク変換装置を使えば、お前らは再びウルトラマンの力を手にできる」
「必要な時にはな。でも、この世界にはダイレンジャーがいるからな」
ウルトラマン達は帰っていく。コウやキッズ達は手を振りながら見送る。
遠い世界で、同じ志を持った仲間を。
もう夕方になっている。ウルトラマン達が通った異次元ゲートが消えた先に、光る星がある。
あれがもしかしたら、ウルトラの星かもしれない。
いつか、会いにいきたい。再び、ウルトラマン達に。
「さあ、雑煮ができたぞ~」
ダンが呼び、キッズ達は店に入る。
この戦いを忘れたりしない。絆の戦いを。
だから、その祝いの雑煮パーティーだ。
「ム!」
「コウ君!?」
慌てて食べたせいか、喉に詰まったらしい。
みんなが慌てる中、由貴はだいたんにも背中をバンッ!、と叩いて吐き出させるのであった。
眼を醒ますと、躰は元通りになっていた。
もちろん、″バサラ・リフレクション″の力によるものだが、ツボ押し女学生は知る由もない。
「きっと、ボクがいい子にしていたご褒美だ」
ゴーマであるにもかかわらず、神に感謝している。本人は何も考えてはいないのだが。
ふと、脇を見るとバッグがある。そう、これはパンプス姑娘の…………。
「パンプス姑娘、貴女の分も立派に生きていきます」
そう言うと、手を合わした後にバッグを持つ。
せっかく彼女が貯めた金だ。有効に活用せねばならない。
「勝手に殺すな!私のバッグ返せぇぇッ!!」
同様に復活していたパンプス姑娘は、急いで向かう。
ゲッ、という顔をした後に、ツボ押し女学生は全力で走り出した。
生き残る。戦いにも、社会の荒波にも負けず。いつか、本当にダイレンジャーを倒すために。
「逃げるなぁァァッ!」
閉じられた異次元ゲート。その寸前、一筋の光が地上に降りたっていた。
「ジャッカル大魔王も、四天王もいない…………この世界を支配してやるダダ!」
ダダ・バトルナンバーズ。ダダの中でも侵略に特化した強者である。
プラズマレーザー銃を持ち、若葉台町へと向かう。
「あのダイレンジャーとやらを倒し、世界を手に入れてやるダダ」
「それには及ばないわ」
「ダ!?」
振り向くと、少女が立っていた。見かけは10歳ほどだ。
長いロングヘアーに赤いリボン、黒を基調とした服装をしている。
「あなたはここで死ぬわ」
少女は腰にベルトをつける。灰色で、中心には象のようなマークがある。
更に、右手にはナイフのようなキーを持っていた。
「魔力転身…………サーガチェンジャー」
静かに言うと、少女はキーをベルトに挿す。すると、灰色の光が体を包む。
「だ、ダダダダ?」
少女は転身した。象を模したマスクに、灰色のレンジャースーツ。
ダイレンジャーの姿に似ているが、違うのは装甲が付いている。
「サーガレンジャー・タイプ…………ガネーシャ」
ガネーシャ、インド神話に伝わる象の神である。
ゆっくり歩くガネーシャ。ダダはプラズマレーザー銃を撃つ。ガネーシャは盾・ゾーウシールドを取り出して防ぐ。
ゾーウシールドは鼻がない象の顔の形をしており、耳の造型もあるからか、かなり広範囲を防御できる。
「では、あたしの攻撃ね」
ガネーシャは自らの武器・パオンライフルを取り出す。象の鼻の形をしており、魔力を硬質化させた弾丸を発射する。
単発式ではあるが、ガネーシャの技量もあってか速射しているため、ダダはすぐに撃ち負けてしまう。
「うう…………化け物か貴様ぁ…………」
「化け物?違うわ」
パオンライフルをゾーウシールドの前面に連結し、大砲・ガネーシャバスターへとなる。
砲門にエネルギーが溜まっていき、ダダへと照準を定める。
「あたしは神の力を拒んだ者…………悪魔とでも呼べばいいんじゃないかしら」
そう言うと、引き金を弾く。反動で体が少し後退りしたが、砲弾は見事にダダに命中した。
瞬時に爆発四散するダダ。ガネーシャはそれを確認すると、ベルトからキーを抜く。
転身が解除され、少女は振り向いて歩いていく。木に立て掛けたトランクを開け、中身を確認する。
そこには少女が身に付けているベルトと同じもの・サーガドライバーが5つ入っていた。
「サーガレンジャーになるべき人物はあと5人…………。必ず見つけるわ、パパ 」
トランクを閉めると、少女は持って歩き出す。
果たして、この少女は、サーガレンジャーとは何者なのだろうか。
事態は今、急速に動き出している。
少女が去った後、木枯らしにまかれた新聞紙が舞う。
その記事がチラッと見える。
″年末の悲劇。東京都○○市にある研究所で爆発事件。多くの研究員と、柊博士が死亡″
つづく
ダイレンジャーと、ウルトラマン達のみの記憶に留まる戦いだったのだ。
ウルトラマン達は真の体に戻り、″セブン″にて別世界の自分達と対面を果たす。
「お前がこの世界の俺か」
ランとゼロ(ランと同じ顔)は腕を重ねあう。
「その気力・プラズマスパーク変換装置を使えば、お前らは再びウルトラマンの力を手にできる」
「必要な時にはな。でも、この世界にはダイレンジャーがいるからな」
ウルトラマン達は帰っていく。コウやキッズ達は手を振りながら見送る。
遠い世界で、同じ志を持った仲間を。
もう夕方になっている。ウルトラマン達が通った異次元ゲートが消えた先に、光る星がある。
あれがもしかしたら、ウルトラの星かもしれない。
いつか、会いにいきたい。再び、ウルトラマン達に。
「さあ、雑煮ができたぞ~」
ダンが呼び、キッズ達は店に入る。
この戦いを忘れたりしない。絆の戦いを。
だから、その祝いの雑煮パーティーだ。
「ム!」
「コウ君!?」
慌てて食べたせいか、喉に詰まったらしい。
みんなが慌てる中、由貴はだいたんにも背中をバンッ!、と叩いて吐き出させるのであった。
眼を醒ますと、躰は元通りになっていた。
もちろん、″バサラ・リフレクション″の力によるものだが、ツボ押し女学生は知る由もない。
「きっと、ボクがいい子にしていたご褒美だ」
ゴーマであるにもかかわらず、神に感謝している。本人は何も考えてはいないのだが。
ふと、脇を見るとバッグがある。そう、これはパンプス姑娘の…………。
「パンプス姑娘、貴女の分も立派に生きていきます」
そう言うと、手を合わした後にバッグを持つ。
せっかく彼女が貯めた金だ。有効に活用せねばならない。
「勝手に殺すな!私のバッグ返せぇぇッ!!」
同様に復活していたパンプス姑娘は、急いで向かう。
ゲッ、という顔をした後に、ツボ押し女学生は全力で走り出した。
生き残る。戦いにも、社会の荒波にも負けず。いつか、本当にダイレンジャーを倒すために。
「逃げるなぁァァッ!」
閉じられた異次元ゲート。その寸前、一筋の光が地上に降りたっていた。
「ジャッカル大魔王も、四天王もいない…………この世界を支配してやるダダ!」
ダダ・バトルナンバーズ。ダダの中でも侵略に特化した強者である。
プラズマレーザー銃を持ち、若葉台町へと向かう。
「あのダイレンジャーとやらを倒し、世界を手に入れてやるダダ」
「それには及ばないわ」
「ダ!?」
振り向くと、少女が立っていた。見かけは10歳ほどだ。
長いロングヘアーに赤いリボン、黒を基調とした服装をしている。
「あなたはここで死ぬわ」
少女は腰にベルトをつける。灰色で、中心には象のようなマークがある。
更に、右手にはナイフのようなキーを持っていた。
「魔力転身…………サーガチェンジャー」
静かに言うと、少女はキーをベルトに挿す。すると、灰色の光が体を包む。
「だ、ダダダダ?」
少女は転身した。象を模したマスクに、灰色のレンジャースーツ。
ダイレンジャーの姿に似ているが、違うのは装甲が付いている。
「サーガレンジャー・タイプ…………ガネーシャ」
ガネーシャ、インド神話に伝わる象の神である。
ゆっくり歩くガネーシャ。ダダはプラズマレーザー銃を撃つ。ガネーシャは盾・ゾーウシールドを取り出して防ぐ。
ゾーウシールドは鼻がない象の顔の形をしており、耳の造型もあるからか、かなり広範囲を防御できる。
「では、あたしの攻撃ね」
ガネーシャは自らの武器・パオンライフルを取り出す。象の鼻の形をしており、魔力を硬質化させた弾丸を発射する。
単発式ではあるが、ガネーシャの技量もあってか速射しているため、ダダはすぐに撃ち負けてしまう。
「うう…………化け物か貴様ぁ…………」
「化け物?違うわ」
パオンライフルをゾーウシールドの前面に連結し、大砲・ガネーシャバスターへとなる。
砲門にエネルギーが溜まっていき、ダダへと照準を定める。
「あたしは神の力を拒んだ者…………悪魔とでも呼べばいいんじゃないかしら」
そう言うと、引き金を弾く。反動で体が少し後退りしたが、砲弾は見事にダダに命中した。
瞬時に爆発四散するダダ。ガネーシャはそれを確認すると、ベルトからキーを抜く。
転身が解除され、少女は振り向いて歩いていく。木に立て掛けたトランクを開け、中身を確認する。
そこには少女が身に付けているベルトと同じもの・サーガドライバーが5つ入っていた。
「サーガレンジャーになるべき人物はあと5人…………。必ず見つけるわ、パパ 」
トランクを閉めると、少女は持って歩き出す。
果たして、この少女は、サーガレンジャーとは何者なのだろうか。
事態は今、急速に動き出している。
少女が去った後、木枯らしにまかれた新聞紙が舞う。
その記事がチラッと見える。
″年末の悲劇。東京都○○市にある研究所で爆発事件。多くの研究員と、柊博士が死亡″
つづく