「ウオオォォォッ!!」


爪で襲いかかるイカヅチ。鳳凰連者はダイレンロッドを槍鳳凰・雅に変化させ、それを受け止める。


「うっ…………」


「リンお姉ちゃん!」


助けようとイカヅチに斬りかかるホウオウレンジャー。しかし、背後に気配を感じ、クルッと回り刀を振るう。




″カキィィンッ!″




刀が弾き落としたもの、それは簪であった。間違いない、かんざし女雛である。


「雛ちゃん…………」


降り立ったかんざし女雛。巨大な簪の剣を持ち、対峙している。



「行くぞ、大連者!!」



かんざし女雛は走りだす。妖力のオーラを纏い、高速で移動してくる。
身構えるホウオウレンジャー。互いの刃が金属音を鳴らし、距離を取る。
同時に手に気力・妖力をそれぞれ練り合わせ、放つ。間で衝突し、相殺した際の爆発が起きると、再び両者の刃は音を鳴らし合った。











『ハァァッ!!』


他のダイレンジャーも到着した。戦闘している場所は3ヶ所もある。


「どうする!?」


「俺と将児はリンを!大五と知は健一君を!」



「じゃあ、あたし達は由貴ちゃんを援護する!」



龍連者が指示した横で、キリンレンジャー達が即座に判断し、散る。
イカヅチへ龍連者と天馬連者がダイレンロッドを持って突き、鳳凰連者と並ぶ。


「亮、将児、来てくれたアルね!」


「ったりめえよ!」


龍連者と天馬連者はスターソードを抜き、その剣先を合わせる。


『天火星・″稲妻火炎破!!″』



2人の気力が重ね合わさり、龍連者の必殺技である″稲妻炎上破″を最大強化して放たれる。
稲妻と炎の奔流には、流石のイカヅチも火花を散らしながらのけぞる。


「どうだ!」


「グゥゥゥゥ…………」









テンマレンジャーは圧倒されていた。今までジューザや典韋と言った化け物を相手にしてきたが、ナーガレンジャーはそれらとは違うものがある。
同じ歳・同じ格好にもかかわらず、力の差を味あわされている。


「どうした健一。勢いは口だけか?」


「…………クソッ!」


天狼トンファーをクルッと回し、距離を保ったまま構える。
同時にナーガレンジャーは蛇奉刺又の刃を向ける。ただの刺又ではない。蛇の牙に似た刃である。



「………………でやァッ!」