健一の視線に映ったのは、バイクで走る将児。恐らく、コウを探しているのだろう。


「おぉぉぉい、将児兄ィィッ……………………えぇェッ!!?」


「何!?どうしたの?」



澪は健一が突然大きな声を出したため、驚いた。健一自身、自分の反応が意外であった。
将児は何者かが投げた軍配によって転んでしまったのだ。














「………………誰だァッ!?この野郎!!」



鼻息がわかるほどの湯気を出しながら、将児は激昂していた。
パンチやらキックやらで攻撃されたわけじゃない。
軍配というチョイスもバカらしい。














――――――――フハハハハハハッッ!!!――――――――





――――――″ホホホホホッッ!!″―――――――









――――――″ゲバババババババ、ゴホッ………………″―――――――――












何重にも重なる笑い声。その中に何やら咳が聞こえる。


「このうざってぇ笑い声………………まさか………………」



「………………そう!」













″キィィィィンッ………………″
















「その!」













″キィィィィンッ………………″















「まさかよ!!」




バイクの音と共に、颯爽と登場した者。それは、まるで日章旗を描いたバイクのような怪人。














「あ~ら♪お久しぶりねん♪」












妙に色気がある声。昔懐かしいピンク色の電話の怪人。











「ゴホッ、ゴホ………………わて、もう年やさかい…………大きい声が出せへん………………」



弱々しい声。黒っぽい灰色をした墓石の怪人。
その姿はあまりにもインパクトが大きく、忘れることが出来ない。


「お前ら…………また来たのかよ…………」


将児は半ば呆れたような声で問いかけるも、怪人達はノリノリである。


「ああ…………俺は風を切り裂く、赤い弾丸!神………………」












″ピキィィィンッ!!″










『ん?』


怪人が名乗ろうとしている時に、将児は転身し、天馬連者となっていた。
スターソードとスターカッターシャツを連結させ、ダイバスターへとする。


「ダイバスター!」



気力弾を怪人達に向けて放つ。



『ギャアアアァァァァッッ!!!』