突如、宇宙より飛来した巨大な龍。龍連者はその全容を見て驚いている。



「でけぇ…………」


龍星王の十倍以上はあるだろうその大きさに圧倒されるばかりである。
龍はしばらく飛んでいたが、地上へと近づいていく。








″ピキピキ″










″パリイィィィィンッッ!!″













龍が地上に近づいていくだけで、地響きが起こり、窓ガラスが割れていく。
ホウオウレンジャーは、それが龍の質量からではなく、無差別に振り撒く強力な気によるものであることを察した。
強いとか、強すぎるといった言葉が似合わない。別次元の大きさなのだ。



「あの龍は何なの…………」




誰もが龍を見つめる。まるで、怪獣映画でも見てるようだ。
龍は大地に、その足を降り立たせる。
















″ドスゥンッッ!!″










地響きではなく、地震と呼べる程の衝撃。聳え立つ東京タワーよりも大きく、圧巻の一言に尽きる。












″キィィィィンッ!!″









飛龍棍を回転させながら、降下していく龍星王。巨大な龍のすぐ下に着陸したが、改めて大きさを実感させられる。



「コイツは何だよ…………」



宇宙から来たというだけで、正体がわからない。そう、思っている矢先…………。









″ドオオォォン″






巨大な龍が一歩動いた。それだけで地震が起こり、歩くのもままならない。
その重い歩みのさきには、先にはパチンコ大名人がいる。




「デカけりゃいいってもんじゃねえぞ!」



パチンコ玉型の妖力球を放つ。しかし、目立った効果はなく、巨大な龍は依然として進んでいく。
その足は、パチンコ大名人の頭上に来て、ゾッと寒気が走った。




「ちょ、まっ………………」
















″ドズゥゥゥンッッ!!″



















間一髪だった。パチンコ大名人はすぐに転がり、シャダムと分離して、小さくなったのであった。



「大丈夫かシャダム!?」




「て、撤退だ!!」



あまりの強大さにシャダムですら恐れをなした。ガラ達も含め、ゴーマは退散するのであった。



「見ました?アイツ、僕らの仲間かもしれませんよ!」



麒麟連者はゴーマに矛先が向いたのを見て、敵ではないと思う。しかし、ホウオウレンジャーとクジャクは震えるように見上げる。




「は、早く逃げないと…………」



「どうしたの?由貴ちゃん…………」



「早くここから逃げないと、大変な…………」




「ウオオォォォッッ!!」




ホウオウレンジャーの声をかき消し、バキが吼える。口に妖力・角には気力を溜めている。



「コウ、やめろ!?」