「俺達を忘れんなって」


「これで最後だ…………イヤリング中宮、いや、ゴーレム!!」


現れたコウと健一。2人は満足そうにしながら歩いてきた。


「コウ………」


「町子ちゃん…………こんな時に何だけど、終わったら、話がある」



キリンレンジャーは頷き、コウはキバエンブレムを取り出す。



『気力転身!!』



転身が完了した。ここに、ダイレンジャーとキッズ、両方が揃ったのである。



「お前を絶対に斃す!!」

「小癪なぁァッ!」



稲妻状の妖力波を放つイヤリング中宮。それを避け、天馬連者が脚を回した。


「天重星・゙超高速回転蹴り!!゙」



天重星・゙超高速回転蹴り゙とは、自身の周りの重力を脚に纏わせ、無重力さながらの超スピードと超重量の威力を兼ね備えた天馬連者の必殺技である。



「みすみすくらうか!」


「みすみす邪魔させませんよ」


麒麟連者が麒麟九節鞭・刻を振り、イヤリング中宮を縛りつける。


「!?」


「行くぜイヤリング中宮ゥゥッ!!」


天馬連者の蹴りがイヤリング中宮に命中する。その音は、まるでハンマーで殴ったかのような鈍い音がしていた。


「ぐ……………」


よろけるイヤリング中宮。そこに、氷の柱が現れる。


「さっきのお返しをしてやる…………大五お兄ちゃん、優美ちゃん!」



シシレンジャーの呼び掛けに応え、獅子連者とクジャクレンジャーが武器を持つ。


『天幻星・゙双翼孔雀斬り!!゙』


スターソードとヤイバー装備のダイレンロッドによって繰り出される天幻星・゙孔雀斬り゙。それにクジャクビットを足し、柱を斬り倒した。
落ちていく氷はすべて刃と化しており、降り注いだ先にいるイヤリングを斬っていく。


「がああああああぁぁぁァァァッ!!」



顔を押さえるイヤリング中宮。震えながら突き刺さった氷の刃を抜いて、ギリッと睨む。


「はぁぁぁ………」


傷が再生していく。これは吸収した少年達の生命力を消費し、傷やダメージを回復しているのである。
ただし、この能力はその場しのぎであり、使えば使うほど、ゴーレムの肉体が崩壊していくのである。
それを防ぐには、肉を喰い続けるしかないのだ


「腹が…………減る……………」


イヤリング中宮は学校から出ようとする。龍連者と鳳凰連者が気を合わせる。


『天火星・天風星・゙火炎竜巻!!゙』


゙炎上破゙が火柱となって、校門の前に現れる。イヤリング中宮はそれに飲まれてしまう。


「ガァァッッ!キャアアァァァッ!!」


転がりながら脱出する。所々のダメージを、再び生命力を使って回復させる。


「どけ……………妾は…………ばらばば……………」

















゙ボドッ゙