゙ピーピー゙



『!!?』


オーラチェンジャーに通信が入る。コウと健一が出る。


「正夫か?」


「大変だ!。僕らの学校に、イヤリング中宮が!!」

『!!?』


「僕と優美ちゃんが気づいて、誰も殺られてはないけど………とにかく、早く来て!!」


「わかった!」


そこで通信を切る。コウと健一は見合うと、サンドバッグにパンチ・飛び蹴りをした。





















「…………なるほど。人が人を思うことで、その力を爆発的に高める…………」


ゲンが見に来た時、コウと健一はいなかった。後には、穴が空いて砂が零れ落ちているものと、綱ごと吹き飛んだもののサンドバッグだけであった。


「君達は守ってくれ。自分の大切な人を。俺が出来なかったことを」






















「わあぁぁぁァァッ!!」


啓太がイヤリング中宮の髪に巻きつかれた。そのまま生命力を吸われていってしまう。


「ホホホホ……」












゙ジャキンッ!!゙







「ぬぅぅッ!」


狛犬斧により、髪が斬られた。消耗してるものの、啓太は助かり、クジャクレンジャーが避難させる。
教室から突き落とし、校庭でシシレンジャーとイヤリング中宮が対峙した。


「ここで誰一人、お前に食わせるもんか!」


「よこせ…………肉を………よこせぇぇぇェェッッ!!!」


般若顔になり、シシレンジャーに向かってくる。狛犬斧て立ち向かうシシレンジャー。
児童は全員避難している。思いっきりやれる。
完全に使いこなし、狛犬斧を思うがままに振りこなす。剣とぶつかり、弾き、鍔ぜり合う。


「く………」


「カアァァッッ!!」


赤い稲妻を出すイヤリング中宮。シシレンジャーはそれに捕らえられ、火花を散らしていく。


「うわあぁぁァァッ!!」

「゙指輪・イヤリング封殺!!゙」


シシレンジャーの躰に指輪とイヤリングが填まる。更に、指輪から妖力が放たれ、柱のように沸き上がっていった。


「ううわあぁぁぁァァッ!!」




「はぁぁぁ………お前も確か生身は童子であったな………喰らってやるぅぅ………」


「天風星・゙一文字竜巻!!゙」





゙フゥオオオッッ!!゙




「何!?」



イヤリング中宮の周りに竜巻が放たれ、吹き飛ばされてしまう。


「正夫君!大丈夫アルか?」


他のダイレンジャーも駆けつけた。


「イヤリング中宮、ここで決着をつけてやるぜ!」


龍連者が言うと、イヤリング中宮が立ち上がった。


「大連者めぇぇぇ…………」












゙ザシンッ!゙









「あうっ!!」


イヤリング中宮から火花が散る。それは、校門を潜って歩いてきた少女達・町子と由貴によるものだった。

「町子ちゃん、由貴ちゃん!」


歩いてくる2人は既に朱雀釵と青龍月刀を持っている。


「由貴ちゃん………ごめん………」


「あたしも………ごめん………」


2人は私怨を乗り越えた。親友であり、恋敵であることを受け入れ、そして決意したのだった。


『まずは、そいつを斃してから!!』


2人は口を揃えて言うと、歩きながら転身するのだった。