「これさえ…………」


「砕けば!!」




゙ピキ!ビキビキビキッッ!!゙




テンマレンジャーの棍で更にヒビが入っていく。




「ハアアァッ!!」













゙ザンッ!!゙










゙光紡剣゙が、悪来を焼き斬った。いわばビームサーベルの状態であるため、高エネルギーが焼ききったのである。


「おのれ…………」


『ハアアァァッ!?』



2人はこれを機にと、更に攻めにいく。



「潤雷星・゙ライジングデンプシー!!゙」


テンマレンジャーの激しい殴打。躰のバネをすべて活かし、左右から縦横無尽に拳が振るわれていく。
雷が迸り、自らの体力も消耗させる動きであるが、その分、見返りとしてダメージが期待できる。


「だあああぁぁぁァァァッ!!」



ラッシュが止み、その後に、キリンレンジャーが右方向から空中で回転しながら斬りつける。


「瞬光星・゙回転翼斬り!!゙」


鎧から火花が散り、焦げ跡がついた。


「この…………」


「゙逆羽!!゙」


一度着地し、逆に回転して再び斬り裂いた。鎧が砕け散り、肌がさらけ出された。


「ぐ………」


「生身だったら攻撃が通る!!」


続いて、キリンレンジャーば光紡剣゙を腹部へと向ける。


「させるかッ!!」


典韋は腕を掴み、グイッと捻る。


「うッ!!」


折れた。キリンレンジャーの右腕の骨は完全に外れ、伝う感覚を失った。


「失せろ!」


稲妻が走り、キリンレンジャーから火花が散り、マスクが割れる。


「この野郎ォッ!!」


テンマレンジャーが殴りかかる。しかし、キリンレンジャーを放りながら避け、拳でカウンターをする。
マスクを貫き、拳がテンマレンジャーを突き飛ばした。


「が…………う…………」

マスクのゴーグルからも血が見える。健一が頭から出血しているのであった。


「もう許さんぞ、きさ…………」















゙ドスッ!!










「!?」


典韋は腹部に痛みがあるのを感じた。それほど感覚が鈍っていたのである。
孔雀連節剣がしっかりと腹部を貫いており、血が噴き出る。


「クジャク…………レンジャー………」


「はぁ…………はぁ…………あんたに………まだ、仕返ししてなかったから…………」


「……………カアッ!!」

稲妻を浴び、クジャクレンジャーのマスクが割れる。力及ばず孔雀連節剣を放してしまうが、代わりに突き刺さったままであった。
そこへホウオウレンジャーが青龍月刀を持ち、水を刀身に集めていた。


「…………!?」


「鳴水星・゙激流水破斬!!゙」


水を斬撃として放つ。典韋は力を絞ってそれを振り払い、妖力波を放つ。
それはホウオウレンジャーに直撃……………したかに見えた。
ホウオウレンジャーは妖力波が当たる瞬間、水となって弾けてしまったのである。