ジャンプをして、空中できりもみ回転をする。そのまま急降下し、炎を纏った脚で典韋の首を狙う。


「天火星・゙きりもみ大風車蹴り!!゙」


「………ヌンッ!」


そのまま振り向き、悪来で空中にいるスーパーリュウレンジャーをカウンターで斬る。
代わりに左手から衝撃波を放ち、キリンレンジャーを吹き飛ばした。


「うわぁァッ!」


「きゃあァッ!」


それを見て、ホウオウレンジャーとシシレンジャー、テンマレンジャーとクジャクレンジャーが4方向から攻めに行く。


「健一!」


「ああ!!」


『合体必殺!゙氷柱雷雨!!゙』


゙氷柱雷雨゙とは、雷を含んだ氷柱を雨のように降らせるシシレンジャーとテンマレンジャーの合体技である。















゙ドドドドドドッ!!゙









氷柱が降り注いでいく。落ちた所から氷が拡がり、内部で雷が走っている。


「そのまま砕いてやるぜ!」


狛犬斧と天狼トンファーが氷に食い込む。ヒビが入り、砕かれる。
しかし、砕かれたのは氷だけだった。破片の中から手が現れ、巨大な妖力波がテンマレンジャーを飲み込んだ。


「うわあぁぁぁぁぁァァァッ!!」




吹き飛んだテンマレンジャーは黒い焦があり、妖力波の熱量を察するには十分だった。
襲い来る悪来を、狛犬斧で防御する。


「うッ!!」


同じ斧であるのに、かかる重みが違いすぎる。


「消えろ」


軌道をずらし、シシレンジャーを蹴り飛ばす。
その際にクジャクレンジャーが孔雀連節剣を伸ばして典韋を捕らえた。


「由貴ちゃん!」


「ハアアァッ!!」


空中で回転するホウオウレンジャー。典韋は前回、ミキサー詐欺師を斃した空中居合い斬りであることを見抜いた。


「させんわッ!!」


妖力を放ち、孔雀連節剣をバラバラにしてしまう。


「遅い!!」


水が逆噴射し、回転を加えた居合い斬り鳴水星・゙天龍゙が、炸裂した。















゙ザンッ!!゙

















゙ボトッ…………゙












「そんな…………」


手応えがない。斬れたのは頭部の角だけで、典韋は健在であった。


「かわしたつもりだったが……………やはり上手くは行かぬな」


空中では回避ができない。ホウオウレンジャーは即座に気功弾を作るが、先に殴られてしまう。


「アアッ!」


吹き飛びながら、追撃の妖力波を浴びてしまう。更に、クジャクレンジャーも稲妻を受け、倒れてしまった。
辺りを見渡すスーパーリュウレンジャー。やはり、自分はあまり傷つけられてはいない。
本当に仲間にするつもりらしい。
その時、典韋はキリンレンジャーの下へと移動した。