「よぉぉし、ジャァァァァッッジッ(裁定したよ)!!!」



鎖紐男爵夫人の矛先はコウに向けられる。その間に、コウ達はオーラギャザーとオーラスプレッダーを準備していた。


「気!」


「力!」



気にもせず、鎖紐男爵夫人はコウへ自分の右腕を伸ばす。


「転!」


「身!」


「了!」


もはや、目の前まで゙熱鎖゙は迫っている。


「オーラッ!」


「脳髄をヒューズさせろォォッ!!」


鎖はコウの眼前へと来ていた。しかし、臆することなく両手に付けられた器具を交わらせる。


「チェンジャァァァァッッ!!!!!」














゙ピキィィンッ!!゙






















゙バチンッ!、バチバチバチ!!゙


















゙熱鎖゙は弾かれ、鎖も次々と引きちぎれていく。


「ワッツ!?」


鎖紐男爵夫人の驚きと同時に、5つの光が降り立つ。


「リュウレンジャー!吼新星・コウ!!」


「シシレンジャー!霜氷星・正夫!!」


「テンマレンジャー!潤雷星・健一!!」


「キリンレンジャー!瞬光星・町子!!」


「ホウオウレンジャー!鳴水星・由貴!!」



全員が名乗り終えると、リュウレンジャーは天に手をかざす。

「天に輝く、5つ星!!」


『五星戦隊………』


全員で右足を上げ、左手を逆向きにして前に出す。それから、拳と平手を重ね、前面を向いた。


『ダイレンジャー!!!!!』


洗練された名乗りに怯んでしまう鎖紐男爵夫人。リュウレンジャーは指さし、ギリッと睨み付けた。


「鎖紐男爵夫人…………お前の目的は僕らダイレンジャーキッズが叩き潰す!!」


「む、むぅぅぅ…………コットポトロ!クゥゥウカモォォォンッッ!!!」


呼ばれて飛び出るコットポトロ達。


「みんな、行くぞォォッ!!」


『ハァッ!!!!』



キッズ達はジャンプし、それぞれ別の場所へ散っていく。
まず、ホウオウレンジャーが左端に着地する。すぐにコットポトロが負ってきて、サーベルで斬りかかる。



゙シュンッ!゙







一瞬、光が走った。それはビームの類いではない。青龍月刀の高速抜刀である。
斬られた者は倒れ、その屍を飛び越えてキリンレンジャーが空を舞う。
そのまま朱雀釵から光線を放ち、コットポトロ達を爆散させていった。
















テンマレンジャーが天狼トンファーを回す。コットポトロのサーベルやロッドを受け止めては弾き、拳と蹴りで斃していく。
一方で、シシレンジャーは狛犬斧を放り投げる。グルグルと回転しながら飛んでくる。


「おっと!」


しゃがむテンマレンジャー。狛犬斧は頭上を越え、コットポトロをなぎ払っていった。