「おのれ!!」


青年はトランザに向かって走り出した。すると、トランザはレッドホークを楯にしてし始めた。


「動くな!」


「!?」


「レッドホークがどうなっ………」


「…………ククク………フハハ………」



謎の笑いをする青年。レッドホークも、不可思議に思っていく。


「トランザ、所詮貴様は流れ星!」


トランザを指差し、高らかに言い放つ。



「如何に輝こうと、墜ちる運命にあったのだ!!」



「何!?貴様は…………」


青年は笑いながら、その身をオーラで包んでいく。


「はぁぁぁぁ…………アァァァッッ!!!」


青い炎が青年を包み、それが弾け飛んだ時、そこにいたのは他でもないラディゲであった。



「な、ラディゲ!?」


「ば、馬鹿な!!」



トランザだけではなく、レッドホークも驚きを隠せない。確かに、トランザを憎んでもいて、戦士というものに拘っていたが………。


「レッドホーク、貴様も最早用済み………。トランザ共々、地獄に行けい!!」


ラディゲは左手から光線を放つ。トランザはレッドホークを放し、自分も光線を放って応戦した。
丁度空中で衝突し合い、爆発をする。


「ううぅぅ……アァァァッッ!!!」



「でやぁぁァッ!」



両者は剣で斬り合い、レッドホークを度外視した戦いが繰り広げられた。
トランザはボルトランザで突いていくが、ブラッディゲートで確実に防いでいく。



「パワーアップした俺に、トランザ、貴様が勝てないことはわかっている」


「何?」


「なぜなら、俺は知っているからだ!!」


「…………!!?」


2人は離れ、睨み合った。



「俺は貴様が知るラディゲであって、ラディゲではない………」


「…………」


「貴様なら理解できるだろう。ダイレンジャーがこの世界に来たように、俺もまたこの世界に来た者だ!」


「何!?。……………なるほど………そういことか………」



トランザはラディゲの言う事実について、理解を示した。通常であれば、気づくようなものてはないし、発想すらできないものであるが、ダイレンジャーに触れたことで判明した。



「貴様は別の世界のラディゲということか。では、こちらの世界のラディゲは?」



「言ったろう。俺は貴様の知るラディゲだと。劣悪な魂を喰らい、俺は唯一の存在となった!!」


そう。ベロニカの体内で、この世界のラディゲは死んだ。別の世界からのラディゲが体を乗っ取ったのだ。


「俺はこの世界で、再びバイラムの頂点に戻り、゙今度こぞジェットマンを斃すのだッ!!」



「……………浅はかなり、ラディゲ!」



「!?」


「言ったな、俺が流れ星だと。しかし、貴様は星にもなれない負け犬よ!」


トランザはメタルトランサーのボタンを順番に押していく。すると、体全体が緋いオーラに包まれていった。


「な、何だ?」


「これは、身体能力を一時的に通常の3倍以上にする゙エグゼリューション・システム゙だ。」


「知らん………そんなシステムは、俺のいた世界ではなかった!!」



「ほう………どうやら、貴様のいた世界とは歴史が違うようだ。だが、貴様は歴史通りに消えるがいい!!」


トランザが走り出す。残像を発生させながら迫り、ラディゲへ一太刀浴びせる。


「ぐうぅ……」


「ベロニカのエネルギーを得てパワーアップつもりだろうが、体に馴染んでないようだな。」


「ヌゥオォォッ!!」



ブラッディゲートをかざす。しかし、その間にもトランザはラディゲの前に迫っていた。