対して、アコの方は自分を見てるというのはない。少なくとも、現時点ではダンの方に気があるのは明らかである。
離れていた分、想いは募りに募っている。ダンもまた、同じように…………。
出る幕なんてないのかもしれない。それは本人もわかってせうな気もする。
だとしたら、自分どどちらかがアコを守っていぐ事を約束したんだろうか。


「…………考えても、わからないな………」














~~~~♪










「!?」


耳に入ってくる音。ギターのようだが、どこかおかしい。
特別上手いわけではなさそうだが、感情の籠った音ではない。
遊びに興じている。ジェフは音のする方を見に行く。すると、革ジャンパーを着た男性がギターを弾いていた。


「…………」


「君の音色はもっと悲しいね。」


「な…………」


「いや、悲しくなるんだよ。」



男性はギターを起き、くるりと回転する。すると、頭髪が紫色に変化した。


「お前は…………トランザ!?」


「新米ジェットマン、グリーンイーグル。君の悲鳴で音色は悲しく聞こえるんだよ。……………フンッ!」

左手から赤い光線が放たれる。右へ避けるジェフ。


「クロス、チェンジャー!」


音声が鳴り、グリーンイーグルへと変身した。バードブラスターとビークスマッシャーを持ち、銃口を向ける。
ビームが屈曲しながら進む中心に、光弾が通過していく。
トランザはメタルトランサーのボタンを押し、バリアを張る。
ビームが弾かれ、トランザは途切れた瞬間に跳び上がった。グリーンイーグルはすぐに銃口を向ける。


「!?。い、いない?」


視線の先には何もなく、銃口はただ空を向いている。見失った…………こんな近距離で?。
その疑問は直に解消される。背後に気配を感じ振り向くと、トランザは巨大な大砲を構えていた。


「あ、あれは………」


「グリーンイーグル、お前がこの゙バイオガン゙の最初の餌食にしてやる。光栄に思うのだな!」










゙ドゥヴォッ!!゙









赤紫がかった光弾が放たれ、グリーンイーグルに命中する。


「う!!。こ、こんな…………」


着弾した光弾は膨張し、繭のようにグリーンイーグルを包んでいく。
やがて光は縮小していき、グリーンイーグルの顔を形どったオブジェへと変わったのだった。
それを拾い上げ、トランザは不適に笑う。


「よし…………成功だ。」

バイオガンの性能が引き出されているのを確認し、満足したトランザ。
グリーンイーグルのオブジェを手に、そのままダモクレスへと帰還するのだった。


















―――――ダモクレス内部―――――



バイロックに搭載されているものより優れた次元監視装置を使い、マリアはラディゲを探していた。
゙バイラム・ウォー゙以来、ラディゲは生死不明のまま行方がわからなくなっている。
あのベロニカの急激なエネルギーダウンは、ラディゲの仕業である事はシステム管理をしていたマリアには明白な事実としてわかっているため、どうしても探して問いただしたい。
どのようにしてエネルギーを吸収し、なぜしたのかを。