キッズ達の呼びに応え、ウォンタイガー、王狛犬、王天狼、王朱雀、王青龍、麗孔雀が現れる。
それぞれの気伝獸に乗り込み、気力を充満させる。


『王星合体!!』


王青龍が分離し、気伝武人ウォンタイガーの両腕に装着される。
その後、王狛犬と王天狼が脚部となり、王朱雀は胸と背中に接続される。
最後に兜として、王青龍の顔がウォンタイガーの頭に填まり、牙凌王となった。

「あたしはみんなをサポートするね!」


麗孔雀に乗り込んだクジャクレンジャーからの気力通信。
大連王以外との合体が現時点では出来ないため、単機での運用をするしかないのである。
とはいえ、麗孔雀の戦闘能力が低いわけではない。



「゙大退魔!!゙」



麗孔雀の翼から、数多のビームが放たれる。それは無差別に投下されたのではなく、名前の如く悪しき存在であるキメラジゲンにのみ命中する。
負けじと、ウォンタイガーの尻尾にあたる黄金剣を、龍星王の飛龍棍と同型の棒の先端に装着した薙刀゙牙龍刀゙を持ち、キメラジゲンを斬っていく。


『ハアァァッッ!!!!!!』


巨体から繰り出される一振りは重い一撃に変わり、キメラジゲンの右腕が斬り落とされる。


「ギシュウ!」


痛みを伝える鳴き声。それと共に、再び別の次元獸の腕が現れた。


「あれはアリバズーカ!?」


生えてきたバズーカの砲門からビームが放たれる。牙凌王の胴部に命中し、火花が散る。


『うわあぁぁァァッ!!!』


次元虫が融合したからか、想像よりも強力なエネルギー。
キッズ達は気力を込め直し、牙凌王を支える。


「あいつのビーム、割りと強いぞ!。一斉に撃たれたら結構ヤバい!!」


テンマレンジャーの指摘の通り、こういうエネルギーを持っている奴らの攻撃を一度に受けたら、流石の気伝獸もタダでは済まない。


「一気にカタを着けよう!。…………気力重砲!!」

背中から気力重砲と呼ばれる大砲が、両肩と両腰に現れる。
それは、それぞれ別々の標的を狙い、気力をチャージしていく。



「行くぞ、みんな!」


『気力重砲・゙一撃必殺!!!!!!゙』



胸部にあたるウォンタイガーの顔から、強力な気功砲が放たれる。同時に、両肩・両腰の砲門からも発射されて、目標に向かう。




『グギャアァァッッ!!!』


気功砲が直撃し、キメラジゲン達は悲鳴を挙げて爆発をする。
威力は火線を集中するものより劣るが、複数の敵を狙うことができるのである。

「やったぁ…………」











゙ドゥビィィッ!!゙








『うわァァッ!!』



牙凌王の背中から火花が散る。それは、他のキメラジゲンが放ったビームであった。



「く、このぉぉぉッッ!!」













牙凌王と同様に、ジェットイカロスとジェットガルーダはキメラジゲンと戦闘を行っている。
ジェットイカロスは多彩な武器を用いて、キメラジゲンと戦うも、その繁殖能力に苦戦を強いられていた。


「゙バードニックセイバー!!゙」


対消滅プラズマを纏い、バードニックセイバーでキメラジゲンの喉元を斬る。