「だが、このプレゼントは…………」
隅に隠してあるキッズ達へのプレゼント。香が買い込んだようで、随分と気合いが入ってるようだ。
「あの子達は、余りに辛い経験をしてるますわ。だから、クリスマスは思いっきり幸せになってもらいたいの。」
「そうか。…………問題はチビ等じゃなくて…………。」
凱は携帯電話を取りだし、何回もかけている番号を押す。
ジャズバー・゙Golden gate゙。凱の行き付けのバーである。既に脚を運んでいた凱は、マッカランのストレートを飲んでいた。
「…………」
゙チャランララン゙
「おう、待たせたな。」
呼び出したのは竜だった。凱の隣に座り、いつものメニューを注文する。
「ホットミルク。砂糖抜きで。」
頷くバーテンダー。牛乳を温めるのに時間はかからない。しかし、それよりも早く温まっているものがある。
「香の奴、クリスマスにチビ達へのプレゼント買い込んでやがったぜ?」
「クリスマス?。ああ、もうそんな時期だよな…………。」
「……………」
ハッと思い出したかのような反応。去年だったら、いや、今年も今まで通りだったら…………。
「去年は、リエと過ごしてたのか?」
「…………まあ………な。」
二人きりのクリスマス。揃って休暇を取り、料理を一緒に作ったりしていた。
はしゃいだリエの鼻にはクリスマスケーキの生クリームが付いていたし、自分が紅茶をこぼして火傷したのも、もはや思い出の中である。
「お前にとって、今年のクリスマスはつまんねえか?」
「どういうことだ?」
「お前が辛いことは散々わかりきってる。だがよ、それで香やチビ達の顔を汚すんじゃねえ。俺達は大人なんだからよ。」
゙大人゙。それが指し示すことは、自分を偽ると言う意味ではない。
「凱、前に俺は言ったよな。リエは必ず取り戻す。だから…………その未来を信じて、俺は笑う。もし、笑えない自分がいたら、凱………殴り倒してくれ!」
竜の前に置かれるホットミルク。湯気が立ち、二人の空間をほんのりとした匂いが包む。
「…………上等だぜ、竜!」
拳を突き出す凱。同時に竜も拳を出し、コツンと当てる。
様々な戦いをして、衝突していた二人は確かな友情を築いていた。
お互いを進め、時には止めてくれる存在。2人は乾杯をしようと、グラスを持つ。
ホットミルクも丁度いい温度になっているし、格好の瞬間だ。
゙プルルルル゙
「?。雷太からだ。」
竜は一端グラスを置き、携帯を開く。
「もしも………」
「り、竜!。大変なんだ!テ、テレビ観てみて!」
「テレビ?。」
バーにあるテレビを見せてもらう竜と凱。すると、そこには思いもよらない映像があり、両者は見入ってしまった。
『ア、アコ!!?』
隅に隠してあるキッズ達へのプレゼント。香が買い込んだようで、随分と気合いが入ってるようだ。
「あの子達は、余りに辛い経験をしてるますわ。だから、クリスマスは思いっきり幸せになってもらいたいの。」
「そうか。…………問題はチビ等じゃなくて…………。」
凱は携帯電話を取りだし、何回もかけている番号を押す。
ジャズバー・゙Golden gate゙。凱の行き付けのバーである。既に脚を運んでいた凱は、マッカランのストレートを飲んでいた。
「…………」
゙チャランララン゙
「おう、待たせたな。」
呼び出したのは竜だった。凱の隣に座り、いつものメニューを注文する。
「ホットミルク。砂糖抜きで。」
頷くバーテンダー。牛乳を温めるのに時間はかからない。しかし、それよりも早く温まっているものがある。
「香の奴、クリスマスにチビ達へのプレゼント買い込んでやがったぜ?」
「クリスマス?。ああ、もうそんな時期だよな…………。」
「……………」
ハッと思い出したかのような反応。去年だったら、いや、今年も今まで通りだったら…………。
「去年は、リエと過ごしてたのか?」
「…………まあ………な。」
二人きりのクリスマス。揃って休暇を取り、料理を一緒に作ったりしていた。
はしゃいだリエの鼻にはクリスマスケーキの生クリームが付いていたし、自分が紅茶をこぼして火傷したのも、もはや思い出の中である。
「お前にとって、今年のクリスマスはつまんねえか?」
「どういうことだ?」
「お前が辛いことは散々わかりきってる。だがよ、それで香やチビ達の顔を汚すんじゃねえ。俺達は大人なんだからよ。」
゙大人゙。それが指し示すことは、自分を偽ると言う意味ではない。
「凱、前に俺は言ったよな。リエは必ず取り戻す。だから…………その未来を信じて、俺は笑う。もし、笑えない自分がいたら、凱………殴り倒してくれ!」
竜の前に置かれるホットミルク。湯気が立ち、二人の空間をほんのりとした匂いが包む。
「…………上等だぜ、竜!」
拳を突き出す凱。同時に竜も拳を出し、コツンと当てる。
様々な戦いをして、衝突していた二人は確かな友情を築いていた。
お互いを進め、時には止めてくれる存在。2人は乾杯をしようと、グラスを持つ。
ホットミルクも丁度いい温度になっているし、格好の瞬間だ。
゙プルルルル゙
「?。雷太からだ。」
竜は一端グラスを置き、携帯を開く。
「もしも………」
「り、竜!。大変なんだ!テ、テレビ観てみて!」
「テレビ?。」
バーにあるテレビを見せてもらう竜と凱。すると、そこには思いもよらない映像があり、両者は見入ってしまった。
『ア、アコ!!?』