バリアが砕かれたジューザは、オモチャのようにバキに痛めつけられていた。
頭を踏みつけられ、全身からは血を噴き出している。
「ハアァァァ………」
「……………ククク………ククク………ハハハハハハハハハハハハハハハッッ!!」
壊れたかのように笑い出すジューザ。そして、蟹のように図太い脚部を広がらせた。
「喰ろうてやる…………貴様をな!!」
脚部からは巨大な口が現れ、頭からバキを飲み込んだ。
『!!!!??』
ジューザによってバキが飲み込まれた瞬間を目撃したキッズ達は動きを止めた。
その時、凱には状況を理解できた。最初からジューザの狙いはバキだったのだ。
「アイツは、バキを取り込むことで更に力を増そうとしてやがったんだ………」
「そんな…………コウ………」
健一はジューザに向かおうとするが、香に腕を掴まれる。
「離してくれ!コウが、コウが…………」
「ダメよ!私達じゃどうすることも………」
「……………クソ………」
゙バキュル、クチュ、クチュ、ジュルルル!!゙
完全にバキを飲み込んだジューザ。周りには稲妻が迸っていた。
凄まじいエネルギーを御しきれずに、外部へとスパークした状態で漏れているのである。
「おお!素晴らしい…………」
今までに感じたことのない圧倒的なパワー。自分の体が耐えられるかわからないほどに、力が湧いてくる。
「遅かったか。」
「トランザ!」
キッズとジェットマンの前に、トランザが現れた。戦いには手を出さないと言っていたはずだが………。
「お前はジューザの狙いに気づいてたのか?」
「まあな………。ある程度調べたのだが、教えてやろう、ジューザの正体を…………」
裏次元ネメシス。優れた科学力を持っていた世界だった。だが、裕福なのは都市部に住む者のみ。
郊外に出た瞬間、地球でいうスラム街を遥かに上回る地獄が広がっている。
男は強制労働、女は肉奴隷。住民はゴミと罵られ、安住できる場所など何もなかった。
そんな地獄で生まれたのがジューザである。彼女の母親は富裕層に捨てられた女性だった。
母親は物心ついたころには既に死んでいた。ただ、心優しい男性が彼女を育てていたのだという。
勿論、金銭がないために、彼女は働いた。時には死体を洗う仕事もしていた。
辛かった。けれども、彼女は幸せだった。帰れば、あの人が待っている。
それはいないはずの父親にも見え、幼いながらに抱いた恋する相手だったのかもしれない。
ーーーーージューザ、お前も10歳になったね。
ーーーーーうん。
ーーーーー俺がいい所へ連れてってあげるよ。
ーーーーー本当!わーい!!
そこで彼女は処女を失った。
ーーーーー何で、お兄さんは私をあんな所へ連れてったの?
ーーーーーお前が可愛いからさ
ーーーーー私は愛されてるの?お兄さんは私を愛してくれてるの?
ーーーーー愛してるよ。俺が生きるための、大切な人形としてな。
ーーーーー私は人形なの?
ーーーーーそうでなきゃ、ただのゴミ。いや、ゴミ以下の命だ。
生きるため。それが言い分だった。ジューザはそれから、どうしてか、無性に腹が減ってきた。
愛しいお兄さん。だから、私は何かをしてほしい。
私を生かしてほしい。
だから……………。
゙バキッ!ガジュリ!!キュルキュル………ゴクッ!!゙
その日の夜、ジューザは愛しいお兄さんを喰らった。名前を知らないままだった。
そして、彼女は美味いと思ってしまった。それから、ジューザはネメシスに住む人間を一人残らず喰らうのに、3年もかからなかったという。
頭を踏みつけられ、全身からは血を噴き出している。
「ハアァァァ………」
「……………ククク………ククク………ハハハハハハハハハハハハハハハッッ!!」
壊れたかのように笑い出すジューザ。そして、蟹のように図太い脚部を広がらせた。
「喰ろうてやる…………貴様をな!!」
脚部からは巨大な口が現れ、頭からバキを飲み込んだ。
『!!!!??』
ジューザによってバキが飲み込まれた瞬間を目撃したキッズ達は動きを止めた。
その時、凱には状況を理解できた。最初からジューザの狙いはバキだったのだ。
「アイツは、バキを取り込むことで更に力を増そうとしてやがったんだ………」
「そんな…………コウ………」
健一はジューザに向かおうとするが、香に腕を掴まれる。
「離してくれ!コウが、コウが…………」
「ダメよ!私達じゃどうすることも………」
「……………クソ………」
゙バキュル、クチュ、クチュ、ジュルルル!!゙
完全にバキを飲み込んだジューザ。周りには稲妻が迸っていた。
凄まじいエネルギーを御しきれずに、外部へとスパークした状態で漏れているのである。
「おお!素晴らしい…………」
今までに感じたことのない圧倒的なパワー。自分の体が耐えられるかわからないほどに、力が湧いてくる。
「遅かったか。」
「トランザ!」
キッズとジェットマンの前に、トランザが現れた。戦いには手を出さないと言っていたはずだが………。
「お前はジューザの狙いに気づいてたのか?」
「まあな………。ある程度調べたのだが、教えてやろう、ジューザの正体を…………」
裏次元ネメシス。優れた科学力を持っていた世界だった。だが、裕福なのは都市部に住む者のみ。
郊外に出た瞬間、地球でいうスラム街を遥かに上回る地獄が広がっている。
男は強制労働、女は肉奴隷。住民はゴミと罵られ、安住できる場所など何もなかった。
そんな地獄で生まれたのがジューザである。彼女の母親は富裕層に捨てられた女性だった。
母親は物心ついたころには既に死んでいた。ただ、心優しい男性が彼女を育てていたのだという。
勿論、金銭がないために、彼女は働いた。時には死体を洗う仕事もしていた。
辛かった。けれども、彼女は幸せだった。帰れば、あの人が待っている。
それはいないはずの父親にも見え、幼いながらに抱いた恋する相手だったのかもしれない。
ーーーーージューザ、お前も10歳になったね。
ーーーーーうん。
ーーーーー俺がいい所へ連れてってあげるよ。
ーーーーー本当!わーい!!
そこで彼女は処女を失った。
ーーーーー何で、お兄さんは私をあんな所へ連れてったの?
ーーーーーお前が可愛いからさ
ーーーーー私は愛されてるの?お兄さんは私を愛してくれてるの?
ーーーーー愛してるよ。俺が生きるための、大切な人形としてな。
ーーーーー私は人形なの?
ーーーーーそうでなきゃ、ただのゴミ。いや、ゴミ以下の命だ。
生きるため。それが言い分だった。ジューザはそれから、どうしてか、無性に腹が減ってきた。
愛しいお兄さん。だから、私は何かをしてほしい。
私を生かしてほしい。
だから……………。
゙バキッ!ガジュリ!!キュルキュル………ゴクッ!!゙
その日の夜、ジューザは愛しいお兄さんを喰らった。名前を知らないままだった。
そして、彼女は美味いと思ってしまった。それから、ジューザはネメシスに住む人間を一人残らず喰らうのに、3年もかからなかったという。