「アコさん、みんな、どうだや!?」


イエローオウルが現れる。更に、空中よりレッドホーク達が降下して、両戦隊が集結した。


「何だありゃあ、亡霊か?。」



ブラックコンドルも、セミマルがいることを奇妙に思う。確か、ラディゲは苦労して育てたと言っていたはず。
こうも多くの成体がいるのは、何かしらの理由があるはず。



「考えるのは後だな。まずはコイツらを片づけるか。」


レッドホークはそれに頷き、ブリンガーソードを手に取る。


「ああ。よぉし、行くぞ!!」



『ハァァッ!!!!!』




ジェットマン全員がジャンプし、翼を広げて滑空する。セミマルも2体飛び上がり、空中戦へと突入した。
一方、地上にいるキッズとセミマル3体が残っている。


「さて、どう分ける?」


健一の問いかけは分担。3体いるので、2人ずつがいいところだが。


「優美ちゃんは?」



「もうすぐ来るんじゃないかな?」


「遅れてごめん!」


言ってるそばから、到着した優美。何やら、雰囲気が違う。どことなく気づいたホウオウレンジャーが、尋ねてみる。


「あれ?。優美ちゃん、三つ編みにしたの?」


そう。優美としては、ウェーブのかかったストレートを三つ編みにすることで、大五へアピールしようとしていたのである。


「ちょっと、イメチェン。」


「か、可愛い………」



大五はともかく、正夫は益々惚れ込んでしまったようだ。背中まで達する三つ編みのおさげが、ストライクだったのである。



「さあ、転身するわ!。気力転身!!」


孔雀の羽を模したキーをクジャクスプレッダーに挿し込み、クジャクレンジャーへと姿を変える。
これでキッズは全員揃った。本日はキバレンジャーに転身しているが、相も変わらずリーダーとしてコウが手を挙げる。


「天に輝く、五つ星!!」


『五星戦隊、ダイレンジャー!!!!!!』



バッチリ決まったところで、6人は跳び上がってセミマルを分裂させる。
チームとしては、キバレンジャーとテンマレンジャー・シシレンジャーとクジャクレンジャー・キリンレンジャーとホウオウレンジャーである。



『タアァァァッ!!』

















セミマルが眼から破壊光線を発射し、ジェットマンを追撃している。
絶妙なフライングワークで回避しつつ、攻撃態勢へと移行していく。


「雷太!」


「まかせや!」


1人軌道をずらし、イエローオウルは上昇していく。他の4人は各個2人に分かれ、セミマルを相手にしていく。


「竜、コイツは俺がやるぜ!」


「援護させてもらうぞ。」


レッドホークとブラックコンドルが左右からセミマルへ向かう。2人共ブリンガーソードを持っており、すれ違いざまを狙う。それに反応し、両腕で防ごうと構える。
交差する瞬間、それは裏切られた。2人はバードブラスターを至近距離から撃った。
つまり、ブリンガーソードはブラフだったのである。その後は旋回しながら撃ち続けている。




「キシャアァァ……………」



「よっしゃァ!。次はこいつだぜ!!」


ブリンガーソードを頭上に構え、ブラックコンドルが降り下ろす。


「゙コンドルフィニィッシュ!!゙」



刃がセミマルに食い込み、その肉を斬り裂いた。